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議会ウォッチング

森首相「神の国」発言意見書を巡り紛糾 ―5月臨時議会最終日―
2000/05/28掲載

小渕さんが倒れて、何となく?総理になってしまった森総理。これまでにも「薬害エイズ」「沖縄問題」等々、政治家の発言としては見識を疑う話題を提供してきましたが、またまた、神道政治連盟国会議員懇談会で「日本は天皇を中心とした神の国である」と発言した問題。

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意見書を議案とすることに自公が抵抗

市議会最終日の5月23日の本会議で、「森首相の『神の国』発言取り消しを求める意見書(案)」を議案として扱うよう共産党から提案。議会運営委員会で取り扱いを協議しましたが、自民・公明が「緊急の用件に当たらない」「正規の手続きを経て6月議会でも間に合う」として反対。

これまで議会運営委員会での決定は全会一致を原則としてきたため(条例上は多数決での賛否可能)、暗礁に乗り上げてしまいした。結局、議会運営委員会としては議案として扱わず、緊急動議(3名の賛成があれば動議成立)として提案するという事に。


緊急動議は少数賛成で否決

意見書を議案とすることに賛成したのは、民主党系、共産党、自民自由クラブの一部、無所属(岡本嗣郎、二木、小西)の15人、反対が自民、公明、市民連合の一部、無所属(吉田)等の20人。残念ながら、少数賛成で否決されましたが、公明・自民内部にも「森発言」に対するいらだちは聞こえてきます。中央の政権の枠組みの影響で、市議会も様々なねじれがでてきています。
以下に紹介するのは、幻に終わった意見書案です。




森首相の「神の国」発言取り消しを求める意見書(案)

森首相は、5月15日、神道政治連盟国会議員懇談会で「日本は天皇を中心とした神の国だ。そのことを国民に承知してもらう」と発言した。

この発言は、憲法の主権在民の原理を否定しただけでなく、戦後日本が永久に絶縁した「神国思想」を美化し、それを国民に知らせるために活動したことを公言したことは極めて重大である。

17日の参議院本会議で首相は「誤解を生じたとすれば申し訳ない」「主権在民、信条の自由の尊重遵守は当然のこと」と述べているが、問題は、「神の国」思想を首相がもちだしたことにあり、日本国憲法の理念と相容れない事は明らかである。いくら、真意は違う、憲法を順守するなどと多弁を労しようと、その言い訳が通用するものではない。

この発言に、アジア諸国のマスコミも警戒と批判の世論を一斉に報じている。又、国内でも「首相を務める資格があるのか」という批判の声もあがっている。
憲法に基づく民主主義の政治の下で、行政の最高責任者である森首相の発言は、当然、容認できるものではなく、発言の取り消しを強く要求し、国民に謝罪することを求める。
以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。

平成12年5月 日

                       高槻市議会