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姉妹都市交流で島根県匹見町へ
2000/04/28掲載

4月20日、21日と市議会の姉妹都市交流で島根県匹見町へ行きました。参加したのは市議会から14名、行政側から市長、都市交流協会専務理事他3名の計17名。

議会としての訪問は4年に一度づつ、匹見町、同じく姉妹都市である福井県三方町それぞれに半数づつが参加することになっていますが、毎回、匹見町への参加は敬遠されています。「何しろ遠い、ずっとバスに乗りぱなし」というのがその理由。

「うーん、確かに遠い」のはその通りだけど、これって議員としての公務でしょ! というわけで、以下、匹見町訪問記です。



宿泊先の町営宿舎は元高校の分校、ただし温泉付き

午前9時、市役所前から市の中型バスで出発。ほとんどの議員は乗り込むと同時に寝ている。私も、ヘッドホンステレオをつけてしばしの熟睡。議員はどこでもよく寝る、そしてよく食べる(しかも食べるのが早い)。これは、議員としての必須条件か。視察等で騒ぐ議員はみんなに嫌われるが、今回、騒ぐメンバーはいないので一安心。

中国自動車道を一路、兵庫、岡山、広島県と入って、匹見町役場に着いたのは午後4時半。町役場で、町議会議長、町長からあいさつを受け、とりあえず町営宿舎の「匹見峡温泉安らぎの湯」へ。宿泊棟は、廃校になった益田高校匹見分校を改装したものだが、洋式のツインベッド式でちょとしたビジネスホテル風。温泉は露天風呂もあって本格派、放射ラジウム含有でぬめりがあり美肌向けで女性には喜ばれそう。



農林業の衰退と急速に進む過疎化

匹見町は島根県と言っても山口県に近い中国山地にある町で、大阪市の1.5倍の面積に人口わずか1,900人という過疎の町です。総面積の99%は山林ですが、林業の衰退とわずかな耕地も減反政策で、農林業では生活できない現実がますます人口流出を招いています。1955(S.30)年には7,550人の人口があつたと言うことですから、過疎化のスピードが想像できます。そんな過疎の町を支えているのが、公共事業による土木工事と地方交付税による補助金行政です。

町議会は議員12名中、一人をのぞいて保守系無所属。夜の交流会で私の隣に座った議員は「ここは竹下先生の地盤じゃけ。時たま共産党もおるが、選挙になったらみんな自民党を応援するのが普通じゃ」と言ってましたが。



このままでは日本の村は消滅する

翌日はあいにくの雨でしたが、町の産業課長の案内で「タラの芽栽培(魚の鱈ではありません。山菜で使うのタラです。念のため)」「わさび栽培」「林業・器加工施設」「匹見中央公園にある高槻の森」を見て回りました。

戦後一時期、針葉樹(杉・檜)の植林が国策として行われましたが、市場価値がなくなった上に、下草がないために山の保水力が失われ山は荒れています。清流に適したわさび栽培も、輸入わさび(チューブ入生わさび)の流入で、単価が暴落し生計を維持するだけの収入が得られないとのことでした。

自然や温泉を生かし、外から人を入れることも村おこしですが、農林業(加工販売)で生活をたてられるシステムが基本です。産直をはじめ、姉妹都市交流のあり方を改めて考えさせられました。



匹見町について詳しく知りたい方は、匹見のホームページをどうぞ。子どもを連れて、夏、二泊三日ぐらいで家族キャンプに行くには最適のおすすめスポットです。

http://www.iwami.or.jp/hish/html/hikimi.htm