封印部屋から出る・・・うーん、ちょっと汗かいちゃったな。

 

「ではこちらへどうぞ・・・」

「え?真っ直ぐ?飛ばなくていいの?」

「はい、地中から湧き出ている温泉がありますゆえ・・・」

 

まるで心を見透かしているかのような、おもてなしだ・・・

洞窟みたいな通路・・・足元が暗くてまずいな、あれ?これは手かな?握ってみよう。

 

ぎゅっ

 

「あんっ!!」

「わわ!ごめんなさい、ビックリさせました?・・・あれ?これって・・・」

「しっぽですわ、強く握られたのでつい声が・・・そのまま離さず持ってついてきてください」

 

長めの洞窟は下り坂になり、それをさらに進んだ先には・・・!

 

「こちらです」

「本当だ、暖かい・・・硫黄の匂いにむわっとした湿気が・・・ひっ!!」

 

温泉の方から紅い目だけがいくつもこっちを見ている!

たいまつの明かりが照らされると・・・なんだサキュバスの皆さんか、

先客がいた・・・そしてここは外みたいだ、お城を取り囲んでる谷の底かな。

 

「今の時間は衛兵が使っていますから・・・あらキャルミン」

「まあミルネ、そして領主さま・・・女王様にはお会いなられました?」

「う、うん・・・ちゃんと温泉もあったんだ、湧き水だけかと思った」

 

知ってたら最初に入りたかったかも・・・たいまつを立てかけるミルネさん。

 

「温泉では消毒にはなりませんから、それにこの湯は・・・さあ領主様、入りましょう」

「ええっ、こ、この中に!?でも、これじゃあ・・・」

 

混浴なんてもんじゃない、女湯に入るようなもんだ。

いや、でも相手は魔物、モンスター、言わばメス猿のいっぱい入ってる温泉に、

ちょっとお邪魔するようなもの・・・と言いたいけど、造りがセクシーすぎるからなぁ・・・

 

「お恥ずかしいのであれば、たいまつを消しましょうか?」

「で、でも、サキュバスの皆さんは真っ暗でも平気かもしれないけど、人間の俺は・・・」

「みんなでお体を洗わせていただきますわ、ねえキャルミン」

「では消しますね〜・・・いち、にい、さん、ふうう〜〜〜〜・・・」

「あ!息で吹き消しちゃった!・・・また真っ暗・・・って、ぬ、脱がさないでっ!!」

 

紅い目が俺を取り囲み、

追い剥ぎでもしてるかのように服を脱がされる!

逃げようにもこれだけの相手、しかも真っ暗で行き場も無い!

半ばあきらめて、されるがままに脱がされる・・・うぅ、寒い・・・

早く入って汗を流そう、と思ったらふわりと体を持ち上げられそのまま・・・

 

バサバサバサ・・・

 

飛んで温泉のお湯へ・・・

 

「さあ、とっても気持ちいいですわよぉ・・・」

 

ゆっくり、ゆっくりと湯の中へ入れられる、すると・・・!!

 

「ひ、ひゃっ!?な、なに?なんだこれっ!?ああっっ!!」

 

お湯が、温泉が、き、きっ、気持ちっ、いいーーーっ!!!

全身が暖かいお湯に愛撫されているみたいだ、神経に直接快感が流れ込んでくる感じ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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