☆快楽地獄巡りの旅☆

 

「おにいちゃん、また私の漫画勝手に持ち出して!」

「うるさいなあ・・犯すぞ!」

「いーだ!やれるもんならやってみー!!」

 

生意気なガキだな、本当に犯してやろうか・・・

まあいいや、もう眠い、さっさと寝よう・・・

寝て起きたら・・・今度こそは犯してやるか・・ふわぁ・・・

 

・・・・・zzzzz・・・

・・・・・・・zzzzz・・・・・

 

「起きなさい・・起きなさい」

「ん・・うるせえ・・犯すぞこの・・・」

「こら、起きなさい!!」

 

・・・・・誰だ?この声は・・・??

はじめて聞く声、お姉さん声だ・・・・???

ん?赤みがかった顔に角?お、鬼!?鬼のお姉さん!?虎皮の服で身を包んだ鬼のお姉さん・・・!!

 

「ようやく起きたようね」

「お、お、お、鬼!?」

「そうよ、私は鬼女よ、そしてここはどこだかわかる?」

「あれ?ここは・・河原!?」

「ここは三途の川よ」

 

えええーーー!?三途の川って・・・!!!??

 

「じゃあ俺、死んだのか?」

「ううん、まだ死んでないわ、今日は特別に来てもらったのよ」

「特別って!?」

「私達地獄の鬼は、たまに生きている人間に本当に地獄はあるって事を知らせる必要があるの、

 そこで犯罪を犯しそうな人間を毎日1人ずつ呼んで、地獄を見学させて、考えを改めさせるのよ」

 

・・・昔、おばあちゃんに連れられて行ったお寺で見た覚えがあるぞ、

地獄の絵の上に雲があって、そこに生きている人が乗っていて、

地獄を見学してる様子・・・あれって本当だったのか!?

 

「でも最近、犯罪者増えすぎて追いつかないのよねえ、

 生きてる人の数が増えすぎたのもあるけど、1日1人だけの見学が決まりだから、

 1人ずつ改めさせてもねえ・・・ま、ぼやいていても仕方ないわ、

 さあ君、地獄を見せてあげる、君にピッタリな地獄をね」

「俺に・・・!?」

「そう、地獄といっても広いのよ、様々な罪に適応した様々な地獄があるから・・・

 1万の罪があれば1万の地獄があるのよ、でも君がここにいられるのは朝までのたった一晩だから、

 君が一番落ちそうな地獄を見せて改めさせるの、さあ、ついてらっしゃい」

 

鬼のお姉さんが三途の川の舟へと案内してくれる・・・

こ、恐いな、俺にぴったりな地獄って・・どんなのだろう・・とにかくついていくしかないか・・・

 

「はい、見学証よ、無くしたら本当に戻れなくなるから、しっかりね」

「は、はいぃ・・・」

 

俺はその手形を首からぶら下げる・・・

舟に乗って三途の川を渡る・・綺麗な川だなあ・・・

吸い込まれそう・・・って危ない!落ちたら大変な事になりそうだ・・と思ってたら対岸についた。

 

「地獄はこっちよ、こっちこっち」

 

鬼のお姉さんにさらについていくと・・・で、でかい!大きな岩山にものものしい鉄の扉が!!

 

「今日の見学者を連れてまいりましたぁ!!」

 

ギギギィーーー・・・っと扉が開くと暖かい熱がぶわっ、と吹き出す!!

 

「さあ、ここからが地獄よ」

 

扉をくぐると見えたものは・・・

 

「うわっ!すごい人の列だ!!」

 

1本の列がぐねぐねとものすごい長さで連なっている!!

 

「でしょう?罪人が多すぎるのよ、うんざりするぐらい・・・

 君もここに並ばなくてすむようにね」

 

暗い表情で並ぶ列を横目に鬼のお姉さんの後を追う・・・

ん?大きい山が・・いや、あれは山じゃない、座っている人?

列の先頭の前にいるようだ・・と、いうことはあれはもしかして・・・?

 

「さあ、これに乗って」

「あっ!いつのまに、雲が・・!?」

「いつのまにって、最初からここにあったじゃないの、ほら、雲置き場の看板だってあるし」

 

そうか、よそ見している間に・・とにかくこれに乗ればいいんだな。

 

「わかりました・・よいしょっと・・ふ、ふわふわする・・・」

「落ちないようにはなってるけど、あんまり身を乗り出すとひっくり返っちゃうから気をつけてね」

「はい・・・」

 

ふわふわふわっ、と浮かぶ雲・・・

すすすーーーっと俺と鬼のお姉さんを乗せて飛ぶ・・・

 

「やっぱり!あの大きい人は、閻魔大王!」

「そうよ、閻魔様も大忙しなの、だから私達が挨拶する暇もないわ、行くわよ!」

 

びゅーーーんと加速する雲・・・

 

「で、ど、どこへ行くんですかあ?」

「色欲地獄よ、性欲に溺れて罪を犯した人間が落とされる地獄・・・

 君が妹を犯そうなんて考えたから、見学させる事になったのよ!よーーーく見るがいいわ、その末路を!!」

「そんな!ただの冗談で思った事なのに・・」

「その冗談が犯罪になる前に防ぐためよ、つくまでもうしばらく待っててね!」

 

見下ろすと様々な地獄があるようだ、

いくつもいくつも山や川や池があって、

いろんな人たちがうごめいている、よーく見ると・・ううっ!

み、みなきゃよかった・・む、むごい!おえっ、おぇぇぇぇぇ・・・

自分で自分の内臓を・・・うげえええええええ!!!

 

「雲に酔ったの?」

「ち、ちが・・・うげっ!」

 

吐こうと下を向くと視界に地獄絵図が・・・

目をつむって吐こう・・うげぇ・・・げええええっ・・・

 

「・・・ついたわ、色欲地獄の入り口よ、男の地獄はこっち・・・

 大きく分けて8つの地獄があるわ、ねえ、聞いてる?」

「き、聞いてま・・うげえええ」

「もう・・もう少しだから我慢しなさい!!」

 

・・・・・はぁ、はぁ、ようやく落ち着いた・・・

ん?こ、ここは・・うっぷ!すごい匂いだ!こ、この匂いは・・・!!

 

「着いたわよ、ここが男の罪人が償う色欲地獄よ」

「うう、むせる・・この匂いは・・」

「精液の匂いよ、いつも嗅ぎ慣れてるでしょ?」

「こ、こんなに・・むわっと・・また気分悪くなっちゃう・・・」

「さ、まず最初は灼熱地獄よ」

 

びゅーーーっと燃え盛る火の山へ・・・

 

「あ、暑い蒸し暑い・・・」

「よく見なさい、罪人を」

 

雲から身を乗り出して見下ろすと・・・

 

もどる めくる