僕「おまたせ、待たせてごめんね」

雪沙「わ〜い、ジュース〜〜」

雪巳「それなーにー?あ、着替えてきてるー」

雪菜「あ・・・ネズミーさんの、シャツ・・・」

僕「濡れちゃったでしょ?だから4人おそろいのネズミーシャツ」

 

黄緑のを雪巳ちゃんに、水色のを雪菜ちゃんに、レモン色のを雪沙ちゃんに渡す、

ちなみに僕がさっきトイレで着替えたのはグレーだ。みんなネズミーのプリントがされている。

 

僕「トイレで着替えておいで、ジュースは僕が見てるから」

雪巳「着替え持ってきてあるのにー」

僕「あれは明日のでしょ?いいからいいから」

雪菜「私・・・ぬれてないのに・・・」

雪沙「ありがと〜〜ここできがえちゃだめ〜?」

僕「駄目!女の子なんだから・・脱いだ服はこの袋に入れてね」

雪巳「うんー、いってくるー」

 

トイレに駆けてく三姉妹・・・

ちょっと背を伸ばして・・・ふう〜・・・

楽しいなあ、ネズミーランド・・・そして、三姉妹・・・

あの子たちを養子に、か・・・大変そうだよなー、でも、それ以上に楽しそう・・・

誰か1人を恋人にするなら・・・雪沙ちゃんも雪菜ちゃんも結構べったりだよな、雪巳ちゃん大人だぁ、

何だか1歩ひいて・・・そうだよな、3人とも僕にベッタリだったら、窮屈だもんな、よく面倒見てくれてるよ・・・

 

猿1「・・・」

猿2「・・・・」

猿3「・・・・・」

猿4「・・・・・・」

僕「うわっ!び、びっくりしたぁ!?」

 

いつのまにか猿の着ぐる・・じゃなかった、

猿のキャラクター4匹に取り囲まれてる!?

なんだなんだ!?なにがあったというのだ!??

 

女性従業員「お客様が1人で寂しそうだったからお猿さんが集まったみたいですねー」

僕「そ、そうなんだ・・・お姉さん、通訳?」

女性従業員「はい、フォーモンキーズのお友達でーす」

僕「そうなんだ・・・はは・・・」

女性従業員「失礼ですがお一人でいらっしゃいますかー?」

 

あ、三姉妹が帰ってきた!

 

雪巳「お兄ちゃん、どうしたのー?おさるさんがいっぱいー」

雪菜「・・・1つ1つ、ちょっとちがう・・・」

雪沙「わ〜〜〜い、おさるさん、しっぽひっぱる〜〜」

僕「こらこら、それは引っ張っちゃ駄目!」

女性従業員「まあ、皆さんとフォーモンキーズがお友達になりたいようですよー」

 

ちゃんとキャラクターにも従業員がついてるんだな、

それにしても何で僕にちょっかいを・・ネズミーランドの真心とかかな?

1人で来園した人でも寂しくなように・・・いや、それだけじゃない気がする、

きっと男1人で来るような人には、よからぬ考えの奴もいるはずで、それを見張るとか顔を覚えるためとか・・・

もしそうなら、凄く完璧なシステムだよな、でもまあ三姉妹がこうして喜んでるから別にいいか。

 

 

 

僕「次はあれに乗ろう」

雪巳「でっかいお船ー」

雪菜「蒸気船・・・リンカーン号・・・」

雪沙「あれならジュース飲みながら乗れるね〜・・ごくごく・・・」

僕「丁度港に帰ってきた!行こう行こう」

 

 

 

それから船に乗り、まったりして、

次ぎに乗った「ジャングル探検ボート」のお兄さんの空回りっぷりを堪能し、

お昼のパレードを遠巻きになーんとなく眺め終わると、

時間は午後4時・・・ディナーショーまではまだ30分もある、そこで・・・

 

僕「よし、時間までお土産を買おう」

雪巳「荷物になっちゃうよー?」

僕「宅急便サービスがあるから!」

雪菜「なにを・・・買う、ですか・・?」

僕「みんな、好きなもの買っていいよ、3000円までなら」

雪沙「ほんと〜〜〜?うわ〜〜〜〜〜い」

僕「30分で買えるよね?さあ選んで選んで」

 

雪沙ちゃんは真っ先に文房具へ飛びつく、

雪菜ちゃんはクッキーとかキャンディの飴系・・・

雪巳ちゃんは・・2980円の時計持って、もうそれに決めちゃった。

 

雪巳「これいーいー?」

僕「うん、本当にこれでいいの?」

雪巳「いいよー」

 

早いなあ、僕も選ぼう・・・

あれ?これは・・・雪菜ちゃんが欲しがってたティアラだ、

1800円、こんなもんか、これなら買ってあげよう、後は・・・

雪菜ちゃんに買ってあげるんだから雪巳ちゃん雪沙ちゃんにも同じ値段のプレゼントを・・・

雪沙ちゃんにはこのジェリービーンズでいいかな、大きい瓶にいっぱい入ってる・・・

雪巳ちゃんには・・・って、僕の、自分用の買い物なのに、結局三姉妹へのプレゼントを・・・まあいいや。

 

雪巳「シャーペンよりエンピツの方がいいよー」

雪沙「えんぴつけずりは〜〜?」

雪菜「・・・これ、ケーキが作れる・・・」

 

よし、三姉妹に気付かれないうちに・・雪巳ちゃんへのプレゼントは、このペンセットで!!

会計を先に済ませて・・・雪巳ちゃんの時計だけ別にしてもらわなきゃ・・・並んで・・・うん、買ったぞ!

 

僕「どう?決まった?」

雪沙「うん〜、おサイフとエンピツとエンピツけずりと消しゴムとノートぉ〜〜」

僕「はい雪巳ちゃん、時計」

雪巳「わーー!もうつけるねー」

僕「雪菜ちゃんは?」

雪菜「2000円の・・・ケーキつくりセットと・・・800円のクッキー・・・」

僕「あと200円残ってるけどいいの?」

雪菜「うん・・・消費税・・あるから・・・」

雪巳「あー、この時計、消費税はいったら3000円こえちゃってるー」

僕「いいのいいの、じゃあ買うからね」

雪沙「あ〜り〜が〜とぉ〜〜〜」

 

 

 

買ったお土産を明後日到着で送ると、

時間はもう4時半になろうとしてる、

ディナーショーの時間だ!早い夕食だけど、楽しみだなあ。

 

僕「あ、もう人が入っていってる」

雪沙「おねえさんがいっぱ〜〜い」

雪巳「メイドさんだーー」

雪菜「あの服・・・いいなあ・・・」

僕「順番に案内してる、僕らも入ろう」

 

招待状風の予約券を渡して、と・・・

このメイドさん、綺麗だなー、お嬢様っていう感じで・・

あ、香水の匂いが良いかんじ・・・何となく美鈴姉さんからキツさを抜いたような・・・

 

ギュッ

 

僕「いてて!誰?つねったの」

雪巳「しらなーい」

雪菜「・・・・・」

雪沙「ぷ〜い」

メイド「こちらになります」

 

2階席か、それも一番奥・・・まあ仕方ないよな、

一番最後だったんだし、それにどの席からもステージはハッキリ見える。

お、早速テーブルにはパンが何種類も置いてある、硬いのから軟らかいのまで・・・

 

メイド「お飲み物は飲み放題となっております、どれにいたしましょうか?」

僕「えっと・・どれどれ・・・じゃあ、ウーロン茶で」

雪巳「コーラがいいー」

雪菜「ヨーグルト・・ドリンク・・・」

雪沙「オレンジジュース〜〜」

メイド「かしこまりました」

 

入れ違いで別のメイドさんがボウルに4人分のサラダを持ってきた、

それを4つの皿に盛って配ってくれる、クルトンと生ハムが大きめだ。

 

雪沙「も〜これ食べていいの〜?」

僕「うん、食べてるうちに始まるのがディナーショーだから」

雪巳「いただきまーす」

雪菜「お兄ちゃん・・・パン、どれに・・するの?」

僕「まだいいよ、このパンはメインディッシュと一緒に食べる時のためにとっておくから」

雪沙「え〜?ごはんは〜?」

僕「多分、出無いんじゃないかな」

 

ドレッシングをまぜてムシャムシャ食べる・・・

遅れてドリンクが届いた、おいしい・・それより雪沙ちゃん、

大きいフォークでサラダ食べるの奮闘してる、まあテーブルマナーとか無縁だもんな、

でもそんなの気にしなくていいと思う、とにかく食べられれば・・あ、メイドさんがお箸持ってきてくれた!3つも!

 

雪沙「ありがと〜〜〜」

雪菜「・・・ありがとう、です」

雪巳「たすかったー、私もお箸がいいー」

僕「すみません、気を使っていただいて」

メイド「いえいえ、どうぞ」

 

雪菜ちゃんはやわらかいパンをヨーグルトドリンクに浸して食べてる、

わ!雪沙ちゃんがオレンジジュースをストローでブクブクしてる!下品だ。

その膝をペチン、と叩いてやめさせる雪巳ちゃん・・サラダを食べながら唇を舐める舌が生めかしい。

 

♪ぴんぽんぱんぽ〜ん♪

 

アナウンス「それでは只今よりネズミーランドディナーショーを開幕いたします」

 

ぱちぱちぱちぱちぱち・・・

 

僕「いよいよ始まるぞー!」

雪沙「え〜?まだ食べおわってないよ〜」

雪菜「食べながらでも・・・いいんじゃ・・・」

雪巳「私はステージに集中するー」

僕「料理が残ってたらお皿下げられないから心配しなくていいよ」

 

幕が上がった!!

 

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