ハプニカ様には直々に髪を切ってもらったりした、 それだけではなく、髭を剃ってもらったり、手足の爪まで・・・!! 「・・・ハプニカ様にこんな事までしていただけるなんて」 「これぐらい、たやすいことだ」 「恐れ多いです、大変・・・」 「こんな事で恐れていてどうするのだ」 「・・・いたっ」 「す、すまない、深爪になってしまった・・・ぱくっ」 「あっ!そんな、指を吸って・・・きたないっ・・・」 「・・・・・」 「あああっ、そんな、しゃぶらないで・・・指を・・・指の間まで・・・」 「・・・・・・・」 「手、手が!ハプニカ様の手・・・そこはっ・・・駄目っ・・・!」 「・・・・・・・・・・」 「ああっ・・・あ・・・あああああぁぁぁぁぁ・・・・・!!!」

快楽漬けの日々・・・ まさにハーレムといった感じだ・・・ 悦楽の1ヶ月がたち、俺はようやくベットから立てるようになった・・・ 「やった、両足で立てた!・・・おっと」 「大丈夫?まだ歩くのは難しそうだけど」 「ありがとうルルさん、ルルさんのリハビリのおかげで・・・」 「そうでもないよ、貴方の精神力がやっぱりすごいんだよ」 「そうかなあ・・・よし、歩行訓練もしよう!」 「まだちょっと早いよ、無茶して怪我でもしたら・・・」 「うーん、でも、すぐにでも歩けるようになりたいから・・・」 「すぐは無理だから、ゆっくり行こう?ね?」 早く歩けるようにならなきゃ・・・ 身も心も完全に奪われる前になんとかしなきゃ、 この国を去れなくなってしまう、はっきり言って、 もう、いつ虜になって国王になる事を了承してしまうかもしれない、 これ以上の快楽漬けはもう危険だ・・・早く、早く出ていかなくっちゃ・・・・・

「失礼する」 「はい、ハプニカ様、お仕事はお済みですか」 「ああ、それでだ、そなたが立てるようになったと聞いて・・・」 「えっ?何ですか?その小さな箱は」 「うむ、そなたに贈り物がな・・・これだ」 中を開けるとそこには・・・ 「こ、この金のメダルは、モアスの!?」 「ああ、そなたにお返しする」 「戻ってきた・・・嬉しい・・・ありがとうございます!」 「ウッホン・・・礼にはおよばぬ・・・」 「懐かしい・・・あ、あれ?でも、ちょっと・・・・・!?」 よーく見るとデザインが・・・違う? これは・・・刻まれていた俺の名前もないし・・・!? 「・・・実は、そなたのはすでに溶かされてしまっていた・・・すまぬ」 「そう・・・ですか」 「それで色々調べて・・・同じ物を作ったつもりなのだが・・・」 「あ・・・りがとう・・・ござい・・ます・・・」 「・・・やはりうかぬ顔のようだな・・・すまない」 「いえ、そのお気持ちだけでも・・・嬉しい・・・で・・す・・・」 「それとは別に、これも受け取ってほしい」 「今度は・・・指輪!?」 「ああ、結婚指輪だ・・・どうか・・・受け取ってはもらえぬか」 「・・・・・・・・・・」 「受け取って・・・・・くれぬ・・・か?」 「・・・・・・・・・・・・・・・」 黙り込む俺・・・ 沈黙の空間・・・・・ 「・・・・・俺がちゃんと歩けるようになったら、答えを出します」 「そうか・・・・わかった、ではそれまでこの指輪は預かっておいて欲しい」 「・・・わかりました、あくまで、預からせていただきます」 どこか寂しそうに出て行くハプニカ様・・ 考え込む俺・・・俺の意志はまだなんとか保っていた、 この国を出て行くという意志を・・・1ヶ月もの愛攻撃でボロボロだけど・・・ いかにどれだけ愛情を表現されても、それは緻密に計算した行為、作戦でしかないだろう、 俺をこの国の王にするための・・・本当は俺を愛しているのではなく、だ・・・・・ ・・・本当にそうだろうか? 本当にみんなは俺を愛していないのだろうか? 俺の心は少し揺るぎはじめている・・・少しじゃないか、もう・・・ でも、本当にどうなんだろう、みんな、献身的に世話をしてくれてて・・・ 愛してなければできないんじゃないかと思える事まで・・・!?うーーーん・・ ・・・・・そういえばシャクナさん、どうしているんだろう、 あれ以来、会ってないな、ビンタされたあの日以来・・・ 確か、俺が呼ぶまでもう来ないと・・・よし、じゃあ呼んでみよう・・・

「お久しぶりです、トレオ様」 「うん・・・そういえば俺、そんな名前使ってたんだっけ」 「はい・・・お会いできて、大変嬉しく思います・・・」 「お城には来てるの?」 「いえ、あの日以来です・・・お呼びがかかって、ほっとしています」 「もう呼ばれないと思って?」 「それもありますが・・・呼んでいただいたという事は、その・・・」 「その?」 「決心なされたのですね、国王になっていただける・・・」 「その事でいろいろと話を聞いてほしいんだ」 「はい、何でしょうか?」 「俺が国王にならなかったら、どうなるの?」

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