☆18禁裏小説7☆
「ミルちゃん、シャクナさん、王室に入るって・・!?」
「うん、おにぃちゃんの第7王妃だよー」
「ええっ!?」
顔をさらに真っ赤にするシャクナさん。
「だって、おにぃちゃんを助けた1番の功労者だもん、当然だよね、おにぃちゃん」
「そうなの?シャクナさん」
「い、いえ、私は・・・その・・・」
言葉に困るシャクナさん。
「その・・・わ、私なんかで、本当によろしいのでしょうか・・・
私のような者が、その、トレオ様の王妃にだなんて・・・夢のようですし・・・
恐れ多いですし、私なんかに勤まるかどうか・・・何よりトレオ様には、
ハプニカ様やみなさんのような方々こそが相応しく・・・もったいなすぎます」
照れながらも顔を伏せるシャクナさん・・・
シャクナさんの言ってる事、よくわかる、なんせ、
俺がハプニカ様に対して思っている事、そのままなのだから・・・
「・・ちょっとミルちゃんは黙っててね、それで、シャクナさんの結論は?」
「はっ、はいっ、そのっ、もしっ、わっ、私なんかがトレオ様の、
ほんの少し、微塵でもお力になれる、トレオ様に喜んでいただけるというのならば・・・
私は全力でトレオ様に生涯、尽くしたいと思っておりますが・・・その・・・迷惑でしょうか?」
うーん、このシャクナさんの結論・・・
俺のハプニカ様への結論に近いが、ただ、俺には生涯尽くせる確信がなかった・・・
そうだ、シャクナさんはこんな事を言っているけど、俺のことを愛しているのだろうか?
「シャクナさん、もうひとつ聞いてもいいかな?」
「はい、何でしょうか・・・」
「俺のどこがいいの?」
「どこって、その、お一人で戦ったあのお姿、すぐ近くで見る事ができて・・・とてもご立派で、感動しました」
「でも、同じ立場だったら誰だってあれぐらいはするよ、俺自身のどこがいいのかなあ」
「そんな!あのような事、トレオ様でしかできません!・・・一生、忘れられません」
「・・・それはきっと、愛じゃなくって、あこがれだと思う」
「そんな・・・・・!!」
絶句するシャクナさん・・・
だめだ、どうも疑心暗鬼に・・・いや、
これでいいんだ、きっと、これが正しいんだ・・・
そうだ、俺のハプニカ様に対する気持ちだって、ただのあこがれなんだ、
つまり、ハプニカ様とは愛し合ってる訳ではない・・・これが結論なのだろう。
「違うよぉ」
黙っていたミルちゃんが口を開いた。
「あこがれだって、立派な愛だよ、恋だよぉ」
「違うよ、別のものだよ」
「愛や恋じゃないあこがれがあれば、愛や恋のあるあこがれもあるよぉ」
「ミルちゃんは子供だからわからないんだよ、まだ」
「違うもん!ミル、子供じゃないもん!!」
俺に飛びつき唇を重ねるミルちゃん、
口移しの食事とはまったく違う舌の蠢きが俺の中で震える、
目からは涙を流しながら・・・必死に深い深いキスを一方的にし、ミルちゃんが口を離した。
「ぷはぁ・・・ミルちゃん・・・」
互いの唾液がだらーっと糸を引いて光る。
「おにぃちゃん・・・好きです、愛していますぅ・・・」
涙をぼろぼろこぼすミルちゃん、
この城へ来た日のハプニカ様とだぶって見える・・・
やはり姉妹だ、こういう時の雰囲気はよく似ている・・・・・
・・・そう思うと俺はどういう訳か腹が立ってきた、なぜだろう、
これはきっと・・・ミルちゃんがハプニカさまと同じように嘘をついているから!?
「・・・やっぱり同情で結婚させられるのは嫌だよ」
「そんな・・・違うもん・・・」
「シャクナさんも無理しなくていいから・・・」
パシッ!!
俺の頬にビンタがとんだ・・・
2度目の・・・シャクナさんの・・・ビンタ・・・
「申し訳ありません・・・ただ、私の愛をわかってもらうには、こうするしかないと・・・
・・・どんな罰でも受けますし、お呼びがかからなければ、もうここへは来ません、
トレオ様の治癒は他の方に代わっていただきます・・・では・・・」
一筋の涙を流し、シャクナさんは静かに部屋を出ていった・・・
一粒の涙と、俺の頬に熱いものを残して・・・・・
「おにぃちゃぁん・・・おにぃちゃぁん・・・」
俺の体にしがみつくミルちゃん・・・
・・・・・もう悩むのもめんどうだ、もう嫌だ、
さっさとこの体を動けるようにして・・・去ろう・・・・・
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