この煮物は下茹でが必要です。
皮を剥いて綺麗に洗い、食べ易い大きさに切ります。角をとると煮崩れしません。
それと丁寧な仕事をしている感じが出て、味が徹り易くなります。
米のとぎ汁で最低20分程度下茹でして煮こぼします。
とぎ汁が無い場合は清水で構いませんが。
一旦切って出し汁と味醂で味付け
下茹で済んだら、茹で汁切り、別の鍋に移し、出し汁と味醂で
一煮立ちさせます。
最期は塩で味を〆る。
一煮たちすると、結構味も滲み込みますので、最後は塩で味を〆ます。
塩の目安は3%です。
絹さや等で青みを
こうして白くふっくらした里芋煮が仕上がります。
出来れば絹さや等を天盛りで添えます。絹さやは一煮たちする前に
入れ火が通ったら引き上げて、盛り付けに使います。
根菜の煮物は殆どこの方法で出来ます。
ぶり大根や烏賊大根は、ブリや烏賊は予めたっぷりの出汁と
味醂で更に生姜等で臭みを抜いてにこみます。
大根は別途下茹でをして灰汁をとり柔らかくします。
そこでブリや烏賊を煮たほうに移して、更に砂糖 酒 味醂などで味を濃い目にして、
最後に醤油で調整します。
煮物では醤油や塩の味付けは最後にして切れ味を調整するように使います。
生の状態では、硬そうでも意外と火の徹りが良く、うっかりすると皮と身が離れたり
煮崩れし易いものがあります。その代表がカボチャとさつま芋と思います。
これらは下茹では不要です。
皮は剥かず 筒切りで
切り方は単純で薩摩芋は1-2cm厚みの筒切りにしています。
カボチャも普通の角切りで、カボチャは皮側は角をとります。
カボチャの大きさは通常のカボチャ1/4-1/3で4人一回分(12<3x4>切れ程度)です。
白ごま油で軽く炒る。出し汁と味醂で
太白ごま油を鍋に薄く引き、最初さっと炒ります。それから出汁を入れ、
味醂を加えて、ひたひたに浸るくらいで最初強火で煮始めます。
油で炒ると少し重い感じになるようで、油を使わず出汁と味醂でも十分です。
小まめに進行確認
意外と煮上がるのは早く、沸騰してきたら中火にして5分間が目安ですが、
鍋は開けたままで、変化を細かく確認します。少し色変わりしてきたら、
楊枝ですっと入るか確認します。
最後は醤油で調整出来上がり
楊枝がすっと入れば、出来上がりですので醤油を落とし、火を止めます。
鍋から取り出すタイミングに注意
特に薩摩芋の場合 食べて見るとほっこりとはしているが、
見かけパサパサになることがあります。煮汁はたっぷり目で煮上がって
若干おいて、煮汁が滲みこんでいる状態を確認しつつ鍋から出します。
直ぐ出すとパサ付き 長く鍋に置くと残熱で進行して別に色変わりしたり、
崩れるので、取り出すタイミングは注意が必要で、火を止めて5分前後が
粗熱の取れたところで取り出すのが煮物全般に好いようです。
煮あがって直ぐ鍋から出すと、味が馴染みきらない感じがします。
次は根菜類で、煮崩れの心配は無いが、逆に火の徹った判断のしにくいものです。
具は茹でた筍、牛蒡 人参 蓮 蒟蒻等 3種以上で 彩り考えて選びます。
干し椎茸は戻すと、出汁がでますので、材料として出汁に使え、
椎茸は干したのを使い 一番出汁と合わせて使います。
蓮や蒟蒻は事前に1回茹でます。
牛蒡はみかけより火が通りやすいのですが、蓮は硬さが残ります。
またそのままだと癖があります。蓮や蒟蒻は灰汁を取る必要もありますので、
事前に10-15分程度下茹します。
牛蒡は灰汁をとると好い成分が抜けるとのことで、灰汁抜きは不要です。
切り方はやや小さめで食べ易く乱切りに
切り方は、食べ易く小ぶりで、適当に形を整えず切ります。
但し火の徹りが一様になるよう 大きさにばらつきは無いようにします。
例えば人参等長さ方向に縦割りにしてから、
尻尾の方から左右に切り出して使っています。
太白ごま油で若鶏などを炒る
若鶏モモの細切れないし唐揚げ用を少し細かくして、
鍋に太白ゴマ油を引いて炒める感じより炒ります。
火が徹ったら酒を少々加えて、肉の旨味を引き出します。
具を加えて少し炒める。
次に具を加え、油をまわす意味で軽く炒めます。
出し汁 味醂で浸るぐらい 20分以上煮る
油が回ったら、出し汁と味醂を加えて 具が浸るくらいで
最初強火で煮立ってきたら、少し落としてやや強火で20分以上煮ます。
汁が減ったら酒を足す。
煮てると汁が減ってきますので、酒を加えます。
これを2回程度 煮る時間30分以上だと良いかと思います。
醤油で味を調える。青みを盛り付け時に
最後に醤油で味を調え、盛るときは青みを添えます。
青みは最初の酒の追加の頃に入れ、色変わりで引き上げます。
筑前煮は出来上がって鍋においても構わないようです。
出し汁と味醂の比率は8:2程度かと思います。味醂が多いと甘くなります。
砂糖は好みですが、私は加えません。
加えない方がさっぱり仕上がると思います。
砂糖を加えたときは自ずと醤油も多くなるので濃い目の味になります。
野菜を煮る場合、どうも 美味しいよ!食べて!と
野菜が叫んで色がすっきりと変わる瞬間があり、これを越しすぎても、
手前でも駄目のようです。
美味しいよ!の瞬間は何回も失敗して、慣れてきて判るようです。
小松菜や青梗菜などの葉野菜を煮てみます。大体一把で2-4人
中ぶりの鍋で出汁1/4-1/3程度に味醂を加えて煮立ってきたら葉を入れます。
葉の切り方は根側から揃えて、根の部部分落として根側から茎部分2等分
葉部分2等分で、茎の方から順次入れます野菜は火が通ると小さくなりますので、
直ぐ野菜は出汁の中に入ってしまいます。
煮る時間は5分前後 最後に醤油で味を纏めます。
味醂が多いと甘くなり、砂糖を加えると味が濃くなり、
醤油を多くして甘辛くできます。
この加減は何回か繰り返して好みを見つけます。
厚揚げ等と一緒に
厚揚げなどと一緒に煮る場合 事前に食べ易い大きさに切って、
お湯で煮立て油抜きします。煮るタイミングも葉より先に入れて5-10分
良く出汁が沁みた段階で、葉を入れます。
ページのTop
絹さやかインゲンで青みをとり、天盛りで飾ってください。
青みは煮始めて沸騰し始めたら一緒の鍋に入れて、
色づき良く成り出したら引き上げます
別に茹でても良いですが、本体の味に馴染んでいる方が美味しいです。