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庖丁

料理を始めた頃不器用な私は切り傷が耐えませんでした。

刃の通り道に指や手を置いてはいけないのですが、なぜか気づかずに置いてます。

しかも怪我をするのは、基本的に庖丁本来の作業で無く、

封された野菜の袋を庖丁で切って開けようとしたり、

長ねぎを束ねるテープを庖丁で切ったら葱を?んでいた手の甲を切るといった次第です。

現場育ちの技術屋の私にとって安全を確保するのも技術のうちと

言うことを、料理はしみじみ教えてくれました。 

切れ味のいい庖丁ほど切断面の破損少なく食材の風味を保つのですが、

馴れないと気が付かないうちに切っていて、急に血だらけになります。

庖丁ほど腕に合わせて使わないといけません。

* 初めはステンレスの牛刀 野菜・肉・魚は使い分け

野菜・肉・魚で庖丁は使い分けないと衛生上良く有りません。

料理を始めて最初牛刀大・中とナイフをそろえました。

これは20年以上たった今でも使ってます。

牛刀の大は殆ど万能で最初の頃は衛生知識も無いので肉から魚

野菜と何でも使いました。

野菜を細かく切られるようになると牛刀の中を使うようになり、

大は肉の処理に特化されるようになりました。

ナイフは果物や小さい魚の処理に使いました。

ステンレスの牛刀は手入れが簡単で、錆びずに汚れも落としやすいので、

何時までも小奇麗に使え今でも大は硬い大きなものを処理するのに利用しています。

鉄のものは手入を小まめにして、良く研がないとすぐ錆びます。

 

徐々に腕が上がるに従い切れる物に買い換えたくなります。

 

* 腕が上がってきたら三徳庖丁

始めてから3年程度たち少し腕も上がってきて、

あまり切り傷を負わないようになると、

少し料理人らしくと思い三徳庖丁を買いました。

両刃ですが、刃先が鋼の合せ刃で工夫されていて、

本体ステンレスで切れ味良く、綺麗で手入も簡単です。

正に三徳で野菜でも、魚でも使え、魚を捌くことも問題ありません。

本体がステンレスなので小奇麗で長持ちして、今も使っています。

* 両刃と片刃の違い

家内の使っている菜っ切り庖丁は、正に万能ですが、

両刃の庖丁は基本的にナイフと同じで、力で組織を破壊して切る行為が成立します。

この破壊は物理的な破壊で、切った面は両面とも壊れてますので 

そこで素材の風味を無くす恐れがあります。 

和食の板前さんが使っている庖丁は片刃で、切るのでなく引く使い方を致します。

これは素材の切った面の破壊を最小限にして、風味の破壊を抑えるのです。

片刃のナイフは日本の和庖丁しかありません。

それだけ日本料理は繊細さが要求されている気もします。

* 魚が捌けるようになったら小出刃

三徳庖丁で魚を捌けるようになったら出刃庖丁で、小出刃を買いました。

使ってみるとこれで殆どの魚の処理ができることが解りました。

 

最終的には魚は出刃庖丁か小出刃で捌いて、柳で刺身に整えてます。

野菜は長柄の片刃を使いましたが 

今は柳で刃がやや厚いもので小ぶりのものを使ってます。

長い柳は刺身専用です。

肉は ヘンケルのステンレスを欧州に観光旅行したとき更に一本買い使ってます。

他にパンきり用の波型ステンレス庖丁を買いました。

初めに買ったチタン製果物ナイフは今でも使ってます。

庖丁の手入は最低一週間に一回は致します。

鉄製は下手すると使うたびに手入れが必要です。

デパートに行くとステンレス用の専用研ぎ器があり、買いました。

砥石は最初から肌理の細かい仕上げ用で一つで殆どの用が足せます。

 

庖丁の使い方

ヤマサ醤油のサイトが写真入りでわかりやすく出ています

www.yamasa.com/mama/book/cyouri/hou.htmlを是非とも覗いて下さい。

基本的に刃のミネの部分に右手人差し指をあてがいしっかりと親指と

他の指で柄を握り左足を半歩前に出し背を真っ直ぐ伸ばして使います。

調理台はまさにまな板を置いて右手を真っ直ぐ下ろした位置にあります。

調理台は日本工業規格JISでは高さ80-85cmで、

団地の作りつけは80cmのようです。

大き目の厚いまな板を下において、その上に実際使うまな板を置くなどして、

庖丁の使いやすい高さを設定します。なお国際規格ISOの高さは85cmです。


  右から小出刃 出刃 柳(ここまで魚) 柳(野菜) 三徳 ぺティーナイフ 牛刀(ヘンケル)