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差の要因分析と努力

一応これまでで一通りのことは出来るようになったと思ってます。

しかし何かと、玄人との差があります。

乗り越えるには精進を重ねる必要がありますが、

まずどこに限界があるかを知ることで多少問題の解決が出来るはずです。

家庭の料理の基本的な欠陥課題

家で料理をする場合 専門の料理店 レストランに対していくつかの限界点があり、

言い訳がましいのですが、これを克服することは出来ません。

そこでそれなりの折り合いをつけることで、工夫し周りが見えてくる気が致します。

どんな問題点があるのか整理して、一応の解決策を考えて見ます。

* 火力が弱い

立派なシステムキッチンでも、火力は基本的に、料理店と比べて弱いとおもわれます。 

レストランは多数のお客に対応するため、コンロも大きく、

それに伴って火力も強くなります。

それの齎す一番利点は 短時間に処理できるため、素材の変化を最小限に抑えて 

素材の持つ良さを最大限に活かせます。そこに違いがでてきます。

対応策は火力が弱くても一度に処理する量を抑えることで、

熱の変化を抑え、短時間処理を可能にすることです。

一度のところを二度に分け、繰り返しの回数を増やして対処します。

* スペースが不十分

レストランの厨房 広い調理台 複数のコンロ 流しも洗い場と調理に分かれて等、

圧倒的にスペースが有ります。床店の居酒屋のように狭い場合は対応する

料理の範囲が限定され、事前の仕込み作業が時間を掛けて行われてます。

家庭の場合、和から中華・洋風と結構範囲が広いですが一般的に台所は

それほど広くありません

流しは一個のシンク 調理台は流し・コンロに併設しています。

広い場合の利点は料理目的に合わせて機材の配置が出来、効率良く調理が進められます。

それが狭いと機材の配置が集約・限定されて、合理的な動きが出来ず、

非効率になって手間がかかり、素材の良さを時間で壊すこととなります。

対応策はそれぞれの環境での工夫しかないのですが、

材料は極力まな板の近くにおき、食器は後ろの手に届くところで 

体を一回転すれば、手に届く範囲にまとめることで、

移動の時間を少なくして効率を上げます。

* 調味料を揃え切れない

中華・韓国・イタリア・フランス等その気になると必要なスパイスは

限りがありません。

そして料理番組やレシペをみてますと中華では八角、

イタリアではバジルとか色々出てきます。

確かにそれが無いと味が締らないスパイスはありますが、

通常の家庭で毎日イタリアだったり中華と言うことがあるでしょうか。

めったに使わないスパイスを買う必要は無いと割り切りましょう。

スパイスは置いとけば風味が落ちせいぜい半年です。

ですから一度使って半年使わないものは捨てるしか手がありません。

ならば持たないと決めます。

但しメリハリつけて基本的なもので汎用性のあるものは揃える、

ないしは多少凝っていいと考えます。

例えば 塩は岩塩 あら塩 精製塩 胡椒は白・黒・黒粒胡椒で使う時切り出す 

唐辛子は七味(やげん掘) 一味 鷹の爪(刻みと一本物)それに中華系は豆板醤 

オイスターソース イタリアはバジル 煮込みでローレルと割り切ります。

* 時間(歴史)の積み重ねが無い

恐らくこれが一番大きい差と思います。超えることも割り切ることも出来ません。

ラーメン屋さんのスープ 焼き鳥屋や中華チャーシューのたれ、洋食屋のドミグラソース

店ができた時から仕込まれ ある程度注ぎ足して積年の店の旨味が滲みこんでます。

所詮家庭料理は良い所24時間ぐらいの歴史しか積み上げられません。

其処は割り切って市販のルーや調味料に一味工夫してで自分の家にあった味を模索

するしか方法無いようです。

* 一人で全てに対応(手伝いがいない)

ちょっとした割烹に行きますと洗い場専門 焼き物専門 花板さん等

務分担されてきぱき合理的に仕事が進んでます。夫婦でやってる小さな店でも

奥さんが洗い場・配膳・片付け・酒のお燗番で 亭主は調理に専念と

自ずと業務分担されてます。

家庭料理ではそれを一人でこなします。ちょっとつらいと思います。

しかし見方を替えると

料理に関わる全ての過程が、自分で好きなように制御できるのです

そう考えて気持ちを大きく持つ事にします。

* 量が少ない

量が多いと基本的に作業が安定し、ばらつきが少なくなります。

量が少ないと作業が安定せず、ばらつきが多くなります。

つまり少ないほど出来不出来が出易い訳です。

家で毎日料理をつくると言うことは工業生産でみると少量多品種で

レストランはある意味で少品種・大量生産 つまり工程が確立しているわけです。

これを克服するのは段取りと思います。材料選んで 何を作るか決めたら、

手順をどうするか検討することです。

基本はなるべく似た作業をあわせてやることです。

和風会席や洋風のコース料理のように、次々に料理を出して行くことはありません。

最後に揃えて出すわけですから 材料選定 包丁下拵え 

加熱・調理 盛り付け 配膳 この工程をメニュウで決めた料理に対して、

全品に対し似た物同志の作業工程を纏めて踏んでいくことで 

目があちこちに移らない 作業が同じ ないし類似のため作業効率も上がります

* 道具が不十分

調味料と同じですが滅多に使わぬ道具は不必要と割り切ります。

上をみたら道具も切りがありません。でも殆ど使わぬ道具は、不要と割り切ります。

無い也の工夫をして下さい。

例えばフードプロセッサは包丁で叩けば同じことができます。

スバケッティー用の茹で鍋等は 大きな鍋で茹で、笊に受けて取り出せば茹で上がります。

と工夫します。

注 香辛料について

料理の基礎となるスープは中華・洋とわず日本と違って、肉を煮込んで取ります。洋は牛

中華は鶏ですがその臭味を消すために様々な香辛料が使われ、基本的には臭味消し

が香辛料の役割で 日本食の昆布・鰹節と全く違っています。 つまり健康な和食には

余計な香辛料は不要なのです(極端な言い方ですが)