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良くある疑問

料理をやり始めた頃の出た疑問や、今も悩んでいる疑問を並べてみました。

* レシピ通り作ったが、どうも上手くいかない

レシピはヒントであって、全てではありません。

色々試みて来ましたが、雑誌や料理本のレシピに従って思惑通り

行った試しは殆どありません。

レシピは料理の基本を示すヒントであって、その通りに行くものでは有りません。

理由ですが、まずいつも同じ材料が手に入る訳ではありません

材料が同じかというとそうでは無いのです。

例えば 豚肉の切り身でも用途が色々あり、産地も国産・豪州・米国とあります。

通常スーパーでパックで買う場合、同じ名称でも、日によって値段も中身も

結構ばらついてます。野菜で人参一本と言っても大きさ様々です。

まず材料がレシピの目論見通りかとうかは判りません。

調味料に落とし穴がある

比較的大雑把な表示が多いものです。塩少々 塩にも色んな種類があります。

出し汁とか出汁 何の出汁なのか きちんと自分で採るのか 

極端な話味の素でよいのか 判りません。

鍋の大きさが変われば味も変わります

煮物等は鍋の大きさ(深さと底の面積)の違いは 熱のまわりに影響し、

微妙な味の差がでます。

下拵えが出来ていない

物によって下拵えが必要です。たれに漬け込む時間 昆布だしでも

昆布を長く清水につける場合と昆布を入れて直ぐ温めるのとでは効果が違います。

塩をする場合も時間があります。この辺があっさり書かれていて 

しかも見落とし勝ちです。

火力が変われば時間が変わります。(一般家庭の火力は少し小さめと考えて下さい)

レシピには弱火・中火・強火のような表現しかありませんが、

レシピと全く同じ火力と言う事は考えられません。従って調理時間も微妙に違います。

 つまり同じようにやっても似て非なる物ができるのは当然で、

それに対する期待値と差がでます。

 

自分なりの工夫がいる。

やはりレシピを参考にして自分の工夫がいると考えます。

揃えた材料を自分なりに吟味する。

そこで手元に揃った材料が、品質・大きさ・鮮度などの側面で自分として評価致します。

野菜は新しければ、水分含みますが実はしっかりしています。

古いと水分が無くなりますが、組織の硬さはなくなります。

魚は新しければ、身がしっかりしています。

調味料・火力を考慮して調整が必要

そこで合わせる調味料・出汁に多少工夫し、火力をみて調理時間等の調整が必要です。

* 料理番組のように出来ない

今度は実際に眺めているのだからその通りにやれば出来るはずと思いがちですが

そうは行きません。

料理番組はヒントであって、全てでは無い

レシピと同じことです。

調理は料理のほんの一部

先般段取りで申し上げましたが調理は料理の最後の局面で、その前の準備が必要です。

料理番組は基本的に調理のところが前面にでて、

準備が余り良く見えないと言うより、見落としてしまいます

時間が限られているので準備の部分は殆ど見えません。

十分な下拵えが必要です。

基本的に準備作業が70%と申しましたが、寧ろ準備段階で料理の出来栄えが決まります。

そこが先の理由で見落としてしまい、雑に扱って仕舞い勝ちです。

いつも同じ材料が手に入る訳ではない

これはレシピと同じです。

作業スぺース・配置が同じでない(狭い・不合理)

料理番組は作業スペースが広く 配置も料理の目的に合わせて有りますが、

家では狭く、目的に合った配置には程遠い場合が多く 段取りに違いが生じます。

道具・調味料に落とし穴

調味料はレシピと同じですが、特に中華・イタリア・日本料理となると道具も

さりげなく番組では専門の道具を使ってますが、家庭で同じものがあるかという

とそうも行きません。

基本となる包丁も違います。細かい道具の差は時に大きな差

(片刃の包丁と両刃ではまるっきり違う)も作ります。

従って後はレシピと同様工夫がいる訳です。

 

ここで強調したいのは、同じにならないとあきらめてはいけません。

やってみようと思ったら、材料を吟味し、手持ちの道具を考慮し 

調味料 下拵え 火加減を色々工夫し何度か繰り返して(多少ご家族に迷惑と思いますが)

納得のいく自分としてのレシピ
(方法)を見出すことです。

ここに料理の面白さがあります。

 

* レシピ通りに材料が揃わない 

料理番組や本で見て作りたいと思っても、思うように材料が揃わないことがあります。

しかし先般申し上げたように

レシピ通りに集っても同じ物は出来ない

そうです。レシピ通りに揃えて、レシピに書かれてる手順でやっても

期待通りに出来ることはまず有りません。即ち

同じつもりでも別のものが出来るわけです。

特に中華やイタリアンで出てくる 香辛料が見つからない

場合が多いと思います。近所に明治屋系列等の青山・六本木等外国人も

視野に入れたスーパーで無いと手に入らないものが結構出てきます。

何を作るか方向性を明確に

そこで、期待する方向性 つまり揃うものでの期待値を明確にすれば、いいと思います。

基本的に隠し味に近い物が見つからず プロの味とは異なるかも知れませんが

自分なりの工夫をします。

食材は特に香辛料等は、使い慣れないと本来の効果が出せません。

従って何とか見つけてトライする意味があり、妥協することはいけないと思います。

有る無しに関わらず新しいレシピには自分なりの工夫と努力が必要です。

このような過程で同じ味を繰り返すのは難しい(プロとアマの差)

を痛感させられます。

 

ここで再度プロに近づくポイントを整理しますと

きちんと出汁はとり、出来る限り下拵えや準備作業を手を抜かず丁寧にする。

野菜を切るなど似た作業を纏めてする。

自分なりの創意工夫をする。

火を加えるものはロットを小さくして、複数度の調理にする。

 

料理は理(ことわり)を料(はか)るとあり、美味しい料理は理にかなっている

ということです。

従って理系の技術者として美味しさを求めることは意味があるはずです。

これからも料理に精進したく存じます。

 

天ぷらやフライに触れませんでしたが、火力で決まります。

まさに一回の処理は欲張らず、油の温度を極力一定に保つよう、

注意を払って処理回数を増やす事です。