2005北海道マラソン                      T.K

※今回のツアー行程はこちら

現状 −可も無く不可もなし−
2005年8月28日(日)、北海道マラソンに出場した。荒川市民マラソン以降は、フルマラソンから一度離れて、駅伝→100kmウルトラマラソン→24時間リレーといった臨戦過程を経て、8月からフルマラソンモードに突入したが、この時期の関東地方は長時間の練習に耐えられる気候ではないので、あくまでも準備期間と割り切り、9月以降、脚作りをしていく為の最低限の土台作りに終始した。トレーニング内容は平日は朝夕の涼しい時間を狙って1時間以内のジョグ。休日は木陰のある公園を利用して最長2時間のクロスカントリー風ジョグを中心に行なってきた。また昨年10月から行なってきた体幹部の強化も成果が現れ始めていたので積極的に取り組んだ。暑い日が多く距離を稼ぐのに苦労はしたが、北海道マラソンを完走すれば、月間300km超えになる程度の距離は稼げた。と言うことで、北海道マラソンを迎えるにあたって、前年と同水準(前年以上?)の準備は行なうことができた。また前年との比較で言えばこの時期の体重が-3kg程度だったので、これに関してはプラスに作用しそうだ。

目標 −ホノルルへの第1歩−
北海道マラソンの目標は?というと、”最低限完走”して距離を稼いでおくことというのが第一で、さらに付け加えるなら、終始イーブンペース(理想を言えば後半にペースをあげるビルドアップ)である程度の余裕を持って走りきり、その後のトレーニングに繋げる事というのが理想。年内の最終目標はホノルルマラソンになるので、あくまでもトレーニングの一環と割り切り、ダメージを残さぬように完走できればタイムはどうでも良いと思っていた。北海道とは言え暑さを馬鹿にはできないので天候に応じた走りを心がけ、ホノルルへ向け幸先の良いスタートを切れれば最高!と考えていた。

心境 −面倒くさくなってきた−
今年は夏休みをずらして北海道マラソンに絡めることに成功したので、北海道入りは木曜日に済ませていた。(旭川空港IN 富良野2泊、札幌1泊、新千歳OUT ※ツアーの詳細はこちら) 折角早めに北海道入りしたんだから、レース前は楽しまなきゃ!ということで木曜日→土曜日までの3日間は大いに遊び、大いに観光し、大いに食した。もう悔いがないってくらい楽しんだせいか、どうもマラソンを走ると言うイメージが湧かない。北海道を満喫したからマラソンはパスして定山渓にでも行って温泉にでも浸かっちゃおうかと思ったぐらいで、何が目的の旅行だか分からなくなってきていた。マラソン前夜の正直な心境は、”走るのが面倒になっちゃたなぁ”といった感じ? こんなに緊張感がなくて本当に完走できるんだろうかと一抹の不安がよぎった。”もし関門で収容される(リタイヤする)ような事があるとしたら今年かも・・・ そんな気がしていた。

スタート −暑いのか???−
レースのスタートは12時10分。テレビ中継を考えてのことかもしれないが、夏場の暑い時期に最も暑い時間帯にスタートしなくてもと思うのだが、これは大会主催者が決めたことだから仕方が無い。スタートが遅いと言うのは朝食をしっかりと食べられるし、ゆっくりと準備できるので悪い面ばかりでは無いが・・・  スタート地点の真駒内競技場には10時過ぎに到着。木陰を選んで陣取り、テンションがあがらないまま出走準備を進めた。スタート40分前には最終コールを済ませて競技場入りした。天候は曇り時々晴れ。空を見上げると雲と雲の隙間から時々太陽が現れる。太陽が現れると滅茶苦茶暑いのだが曇っていればすごしやすい涼しさとなる。帽子を被ろうか?サングラスをしようか?迷ったが曇りのほうが多そうだったのでどちらも着用せずにスタートラインについた。今回も例年同様、陸連登録の部でエントリーしたのでゼッケンは小さい番号でNo.562。ゼッケン順のスタートなるのでロスは少ない。がっ、このレースの場合、参加資格が4時間以内ということでかなりの猛者が後ろに控えており、スタート直後は後ろから突き上げられちょっと怖い気もする(殆どの人は後半失速するのだが・・・) ”端っこに寄って走るから、踵踏んだりしないでね”と心で願い、スタートラインを超えた。
スタートして競技場を出ると案の定、後ろから突っつく、突っつく。コースの最も端っこを走っているのにさらに端(コース外)から無茶な追い抜きを掛けていくランナーが続出。そんなに急いでいるなら陸連に登録すりゃいいのにと思うのだが・・・ 気温のほうは太陽が出るとやはり暑い。曇ると涼しいという状態だったので沿道近くの街路樹の木陰を狙って走ることにした。ちなみにスタート時の気温は30度あったとか???

 スタート直後、競技場から出て行くところ。どこかに私が??? 

レース前半 −抑えて、抑えて−
レース前半はとにかく抑えて走ることを心がけた。”この気温だと1km5分ペースでも速いかな”と考えたが、スタートから5km地点までが25分30秒だったあとは、下りが始まる5km以降は軒並み1km5分をきるペースになっていた。それでも汗の量はさほど多く感じなかったので、リズムを崩すよりは良いか?ということで、このペースを守ることに注意を払った。5km−10kmは24分5秒、10km−15kmは23分59秒、15km-20kmは23分55秒、20km-25kmは24分0秒と推移して、折り返し地点を迎えた。脚のほうは時折、股関節に張り(突っ張り感)が発生するものの、深刻な状況ではなく、体調も抑えて走っているせいか、暑いと言う実感が湧かず、なかなかの好気配だった。

           ほぼ19km地点。まだ余裕があるつもりだが・・・

レース前半 −もう大丈夫かなぁ−
前半戦を抑えて走ったことで気持ちに余裕が生まれ始めていた。暑さはそんなに感じないし、脚もOK。残りは15kmだから、もう熱中症の心配もいらないかな? そんな気持ちが現れ始めたので、ペースを抑えていた留め金を外し、軽快な?イメージを持って走ることを心がけた。すると25km−30kmのラップが23分40秒に上がり、さらに30km-35kmは23分12秒になった。残りは7km。まだ余裕は残っていた。”さぁこれから残りの距離をどう走るか?”と考えた末、35km-40kmはもう一押しして、残りの2kmはクールダウンしようという結論に達した。この”もう一押し”が結構効いて、35km−40kmのラップは22分43秒に跳ね上がったが、同時にこれまで感じなかった暑さを一気に感じ、体の中が火照るような感覚が現れた。1kmのペースにして15秒抑えるか、抑えないかが、熱中症を発症するかどうかの分かれ目だったのかもしれない。とあとで思った。まぁ何はともあれこれで40km地点を通過。残りは2kmとなったので、クールダウンのつもりでペースを抑えた。コースは札幌駅から中島公園に向かう最も賑やかなところ。ここを余裕を持って、愛想を振りまきながら走るのは最高に気分が良い。手を挙げたりして声援に応えるとさらに大きな声援を贈ってくれる。”やっぱり走ってよかったなぁ”と実感。 大通り公園を超え、すすきのを横切ると正面に緑が見えて来る。ゴールの中島公園だ。声援は公園の中も続く。ゴール直前激しいスコール?に見舞われたが、火照った身体には心地よいシャワーとなった。そしてゴール。タイムは3時間21分59秒で去年より5分程度早かった。去年は気温が20度を下回るほど涼しかったので、それに比べるとかなりの出来栄え?

   
 左から男子優勝渡辺選手、女子優勝の千葉ちゃん、私(被写体が悪いとピンボケする?)

レースを終えて −視界良好−
レースに出るの辞めちゃおうかなというくらいテンションが低かったのが、いざレースを終えてみると、”出来すぎなんじゃないの?”というくらい気分が良かった。この日の気象条件を考えれば1km5分ペースでも大満足なのに、後半になってそれを引き上げるだけの余裕を残せていたというのが心強かった。今後はホノルルマラソンでのサブ3を目指してトレーニングを積んでいくことになる。今回の結果が良かったとは言え、まだまだサブ3のラインには届いていないので、これからの3ヶ月間をいかに過ごすかが重要だが、北海道マラソンの結果は、ホノルルマラソンサブ3を目指すうえで”まだ無理だろうな?”の気持ちを”出来るかも?”に切り替えさせるのに充分な好材料となった。

今の心境は、
  ホノルルへ向けて視界良好! 全速前進!! 
                                 と言ったところかな?

ゴール直前は大雨だったが、ゴール直後に陽が差してきた。


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