12月7日土曜日、去年のホノルルマラソン以来1年間ぶりのハワイへ旅立つ。個人的にハワイは
海外では最も好きな場所で、その空気を吸ってるだけで心地良い。国内ではおなじく北海道が
好きな土地だが、こちらも同様、そこに存在しているだけで気持ちが安らぐ。そんな土地で開催
されるホノルルマラソンとサロマ湖ウルトラマラソンは、自分にとっては年2回のお祭りな訳で、
ここ数日間は、気持ちが高ぶっていた。『ハワイについたら、何を食べて・・・とか どこを観光して
・・・ とか』頭の中は既にハワイへ飛んでいた。
それでも、考える事がマラソンの事になると、途端に現実に引き戻される。
出発を間近に控えたこの日も、朝走るべきか、辞めるべきか悩んだ。予定では朝30分程度の
ジョギングをしようと考えていたのだが、あいにく外は冷たい風が吹き、小雨が降ったり止んだり
している。マラソン前日と言っても、それは日本での場合で実際は、時差があるから2日前。
完全に足を休ませるには少し早い気がするし、このあと夕方の飛行機に乗って、現地に到着する
まで全く動けない事を思うと、少しでも身体を動かしておきたいというのが本音なのだが、この
寒さの中で、凍えながら走って体調を崩しやしないか？ それが心配だった。
で、結局迷った挙句、走るのは辞めた。
ここで走ったか、走らなかったかが結果に影響を及ぼすことは少ないと思うが、この辺の判断から
して、いかに体調（特に風邪など）に神経質になっていたかが分かる。それは空港までの車の中
や飛行機の中でも、気がつけばお茶で喉を潤したり、カテキン配合の飴を舐めたりして、徹底的に
ウイルスから身を守ろうと心掛けていた。ここまでの調整が順調だった（順調過ぎた）から余計に、
直前の変調（体調の悪化）を恐れていたのかもしれない。
ここからは覚え書き・・・
自宅を出発したのは午後１時。Ｋ枝を助手席に乗せ、車で一緒に空港へ向かう叔母、母を途中で
拾って、午後１時３０分、藤沢を出発した。空港の集合時間は、午後５時だったのでそれなりの渋滞
があっても、十分間に合う時間設定をした。空港までのルートは、戸塚から横浜新道に乗り、首都
高速でベイッブリッジを渡り鶴見つばさ大橋から湾岸線を通って、羽田空港→お台場→ディズニー
ランドを横目にして、東関東自動車道にのって成田ＩＣで降りる。予約していた駐車場はＪ２パーキング
料金もお手ごろで、洗車付＆帰りに空港まで車を持ってきてくれるというサービスにひかれて選んだ。
パーキングに到着したのは、午後4時過ぎ。首都高速にのるまでに結構混んでいたが、それから先は
スムーズに進んだ。
パーキングから空港までは、ワゴン車で運んでもらった。集合時間まで少し時間があったが、ツアー
会社のカウンターに行って見ると受付できるようだったので、早速航空券を受け取る。航空会社の
チェックイン開始時刻は5時となっていたので、それまでに日本円→米ドルへの両替を行った。
午後5時になったので、中華航空のチェックイン手続きを行おうと列に並んでいたら、空港内へ入って
きたキャップとＡ子さんを発見。これで今回一緒に行動する6名全員が揃った。
参加メンバーは、以下の6名
私・・・ホノルルマラソンは４回目。ハワイは通算６回目。タイム的な目標はとりあえず3時間20分を切る
事。その他に年代別の上位5％メダルを獲得する事。チームぴあ内で表彰（3位以内）される事。などなど
一つしか目標が無いとそれが達成できなかった時にがっかりしてしまいそうだから、沢山挙げてみた？
まあ本音を言えば、3時間10分を切るということなんだけど、あまり根拠がないので封印？？？
Ｋ枝・・・ホノルルマラソンは４回目。ハワイは通算６回目（マウイ島を含む）。目標は4時間30分。実力的
にみてかなり強気な目標だと思うが、昨年も5時間を切ると宣言し、『そりゃ無理だろうー』と油断してたら
本当に5時間を切ってゴールしてしまい、写真を撮りそこなったので、今年も、もしかしたら？？？
フルマラソンは年に一度しか走らない。慎重で堅実な走りがセールスポイント？
私の母・・・昨年はメイヤーズウォークに出場。ホノルルマラソンを完走（完歩？）している黒人の太った
オバチャンを見て、『あの人に出きるなら私にだって・・・』と変な自信を持ち、フルマラソン出場を決意。
長男である私としては、自分の目標達成以上に不安の種？ それでも11月には30キロを完歩するなど
調整は万全。目標は7時間とか？？？ 歩き通すのだからタイムはどうでもいいと思うのだが、
一応こだわりがあるらしい。 この日の為に試したシューズは4足？費用は5万を越えているとか？？？
私の叔母・・・母の姉。母とは性格が正反対。母は行け行けの猪突猛進タイプなのに対して叔母は、
かなりの慎重派。石橋を叩いても渡らないタイプ。練習でも、どんどん歩くペースを上げたがる母に
対して叔母は、マイペースを固持する。そんな事だからリズムが合わないのでは？と思うのだが、何故か
いつも一緒に行動する。果たして本番で二人はゴールまで一緒に辿りつけるのだろうか？
キャップ・・・ホノルルマラソンは3回目。レース叩き上げ型で練習は殆どせず、レースを練習のように
使って記録を伸ばす。（しかも遠征中心？）今回も前週に那覇マラソンを完走し、ホノルルを走った後は、
翌週青島大平洋マラソンを走る予定。フルマラソン3週連続に挑むという、超が３つくらいつきそうなタフマン
（タフウーマン？）
Ａ子さん・・・ホノルルマラソンは4回目。年に何度かフルマラソンを走っているが良いタイムが出るのは
何故かホノルル。目標は5時間切り。もう一歩のところまで何度もきていることから『いい加減頼むヨー！』
が、今回のスローガン？？？
以上6名が揃ったところで、チェックイン手続きの列に並んだ。暫らくして私達の順番になり、スーツケース
をＸ線に通すと、中身チェックをお願いされる。抜き打ちでチェックしているとの事だった。スーツケースを
取ろうとした瞬間に係員と目が合ってしまったので、『何か嫌な予感がしたんだよな-』
芸術的に締め上げたベルトを外され、スーツケースの中を手探りでいじられる。女性の係員が細かく荷物
を探る。『それは俺のパンツだよー、それは歯ブラシの入った袋だって！』といちいち解説したくなるが、
叱られそうなので、我慢。結局、無罪放免。6人いて荷物チェック受けたのは私だけ。ここのところクジ運
がないと思っていたのに、変なときに当ってしまった？
チェックイン完了後、搭乗まで時間がだいぶあったので、一度解散して空港内のショップを散策。今回は
久し振りにビーチで泳ごうと思っていたので、ウォータープルーフの使い捨てカメラを購入。その他に
機内で飲む為の水とＫ枝が胃の調子が悪いというので胃薬を購入した。
他に買うものが無かったので、とりあえず出国手続きを済ませてから、カフェでも行って寛ごうと思って
出国手続きの列に並んだがこれが凄かった。長蛇の列。しかも窓口が４つしか空いていない。
中華航空が羽田出発だった時は良かったな-。近いし、人は少ないし・・・ なんて愚痴っていたら
結局、出国手続きに30分以上掛かってしまい、ゆっくりとくつろぐほどの時間はなくなってしまった。
搭乗口付近のソファーで再び合流して、しばらくすると中華航空、機内清掃の遅れで、搭乗時間が30分
遅れると言うアナウンスが流れた。『本当に清掃で遅れているのか？ 機体の調子がわるいんじゃない
だろうな？』と余計な詮索をしているとグァム行きの便が悪天候の為欠航というアナウンスが流れた。
イヤーな予感。もし自分たちの乗る便が欠航となったらどうなるんだろう？ 今更、他の便に空席なんて
あるのかな？急に不安になってきた。がっ30分後、余計な心配であることが判った。搭乗開始がつげられ
たのだ。母と叔母は、ビジネスクラスなので先に搭乗。しばし送れてエコノミー組が搭乗。機体までの
通路を歩いていくと、またしても女性の係員に呼びとめられた。抜き打ちボディーチェックだった。
しかも靴まで脱げと言う。『何ー！！』頭から湯気が出そうなほどムッきたが、まあ物騒な世界情勢なんで
仕方がないか・・・と諦め、靴の紐を解いて、靴を脱いだ。顔を上げると少し離れたところでＫ枝がニヤニヤ
していた。他人の不幸を笑いやがって・・・
ボディーチェックが終了し、みんなと合流。
Ｋ枝：『怪しい顔してるからだよー！！』
私：『どこが怪しいんだよー』
Ｋ枝：『顔が濃いから、アラブ系に見えたんじゃないの？』
私：『思いっきり日本語で喋ってたろー』と
くだらない会話をしながら機内に乗り込んでいった。
それにしても、今日は良く当る。もう少しマシなもんが当ってくれればいいのだが・・・
抜き打ちボディーチェックに協力したんだから、何かくれても良さそうなもんだけどな。
シートは、真中席（４つ）に私、Ｋ枝、キャップ、Ａ子さんが並ぶ。機体がゆっくりと動き出すと急に眠くなり、
意識を失ったが、目覚めるとまだ機体は地上に・・・ 滑走路が相当混んでいるようだった。
早いとこ、日本を離れてくれーと願いながら、また意識は遠のいていった。次に目がさめると、機体は空の
上に浮かんでいた？ お絞りが配られ、続いて飲み物、機内食と続く。機内食は、カツ丼を選択。
コンビニの弁当でもこんなに薄いカツは無いぞ！って感じだったが、卵でとじられていたし、味付けはまあまあ。
日本の出発が午後７時。現地到着が朝７時というわけで、
往きの機内での過し方のポイントはいかに長い時間眠るか！ということだったので、風邪予防対策のマスク
をして眠りにつくよう心掛けるが、気持ちが昂ぶってきたのかなかなか眠れない。こんな時は読書だ！と
言うわけで、数日前から読み始めた『一夢庵風流記』という歴史小説を読み始めた。この本は、大河ドラマ
利家とまつにも出てくる、前田慶次郎（ミッチーが演じる）の話しだが結構面白くて、読み始めたら益々、
眠れなくなってきた。これではいかん！と小説を仕舞って目を閉じる。時々意識を失いかけるのだが、
結局熟睡できぬままま、2度目の機内食を迎えた。
その後、着陸までの数分間は眠ったが、それだけ。どういう訳か離陸と着陸の時だけは眠くなる。
何でだろう？ 何はともあれ、現地時間の午前7時10分、ハワイに着いた。天候は晴れ。1年ぶりのハワイだ。
翌日はホノルルマラソンが控えているが、この時はそんなこと忘れて、純粋にハワイへ戻って来れた幸せを
噛み締めていた。この空気、この匂い、この風。たまらなく良いー。さあー楽しむゾー！！
ホノルル空港到着直後に記念撮影
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