第5話:ロボット三原則だうさ天使
作:
佐倉くれあ
これはヘボン企画(4万ヒット記念)のリクです。
なぜこんなヘボヘボになったのか詳しくは
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-From 1-
地図機能がないということは、先に帰っていてもらうことができないということだ。仕方がないので八樹は人形をつれて目的先に向かうことにした。
「君の名前は?」
八樹には物に名前を付けて愛でるような趣味はないし、だいたい人形には本来の名前(型番)があるのだ。それを無視して自分用の名前をつけるのは何か気持ち悪い。
「あ?」
しかしその人形はまだいたのかコイツと言いたげな瞳で八樹を見上げた。
「名前は?」
「んでてめぇにそんなこと言わなきゃなんねぇんだ」
「だって君は俺の物になったんだよ?」
イヤな間が空いた。
「……半屋工」
そしてその人形―――半屋は名を名乗った。しかし、どうもさっきのは「まともそーなカオしておかしいのかコイツ」という間だったような気がする。
人形はロボットではないが、ロボット三原則による精神規制をうけているので、そんな表情ができるわけがない。
しかし、さっきからどうもおかしい。たぶんこれは違法な人形だ。オークションにかけるにしてもうまく立ち回らなくてはいけないだろう。
「じゃあ半屋君、俺についてきてくれる?」
半屋は一瞬八樹をにらんだが、黙って立ち上がった。
「えらく派手なの連れてるなぁ」
レンタル道場の入り口には、八樹の待ち合わせの相手である奈須が立っていた。
「それどうしたんだ? 誰かからの貢ぎ物か?」
「拾ったんだよ」
「めずらしいこともあるもんだな。普通ロストドールは保護団体に行くもんだろ?」
「なんかぽやっとしてたから」
「ラッキーだよな。よく見るとかなり美形じゃないか」
「よく見ると、ね」
八樹は早く話を終わらせたかったのだが、奈須はそれに気づかず、しばらく半屋についてのコメントをやめなかった。
「鍵、貸してくれるかな」
「あ、悪ぃ。でも八樹、こんなことしなくても、おまえのコードで道場借りられるだろ」
「まぁそうだけどね」
「連盟から除名されたわけでもないし―――おまえのこと信じてる奴も多いんだぞ」
「それは嬉しいけど」
「正々堂々と戦ったらいいじゃないか。オレはおまえを信じる」
「ありがとう」
半屋はそのやりとりを黙って聞いていた。八樹はまるで自分の嘘が見透かされているようだと思った。
近未来もののお約束、ロボット三原則ですよ!
昔はよく見ましたね。
そして名前のないキャラを安易に名前つける
のもポイント。奈須は当然原作の茄子頭のこと
です(笑)
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