飼育材料(成虫編)

コバエ対策グッズ

 クワガタ飼育を始めると、誰しも必ず遭遇する大きな問題の一つに、ショウジョウバエ、キノコバエ等に代表されるコバエ対策があると思います。人に病原菌を媒介すると言った直接的な被害がないとは言え、顔の周りにまとわりついたりして気持ちの良いものではありません。ご家族と一緒に暮らしておられる方は、大なり小なり小言を言われ、悩みの種なのが現状ではないでしょうか。

 コバエ対策は、クワガタ飼育を続ける限りつきまとうやっかいな問題で、絶滅させることは至難の業でしょう。ここはひとつ、害虫として駆除することを考えるより、共存して行く道を探すほうが得策のように思われます。

 そこで、今回は主な発生源となる成虫飼育ケースから、コバエをできるだけ外に逃がさないようにする方法を、ミニケースを例にとっていくつかご紹介させていただきます。皆さんのコバエ対策に役立てられれば幸いです。

 

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ウェットティッシュ 排水口用水切りゴミ袋


 飼育し始めて間もない頃、コバエ対策としてケース本体とフタの間に新聞紙を挟んでいました。これは、小島啓史さんが紹介されていたアイデアだったと思います。

 新聞紙だと通気性もあり、穴を空けなくてよいため、お手軽で費用もかからず、非常に便利な方法でした。だた、餌替えを繰り返すと新聞紙が破れてしまうので、夏場などは頻繁に交換が必要になります。よって、ケースの数が増えて新聞紙を切る手間が馬鹿にならなくなって来たことと、見栄えがいまいちだという家族からクレームが付き、やむなく使用を中止することになりました。

 では他に、新聞紙の代用にできるものはないかと探していたところ、家内のヒントで思いついたのがウェットティッシュと排水口用水切りゴミ袋でした。これなら、ミニケースに使用した場合、大きさがピタリとフィットするので切ったりする必要がありませんし、新聞紙より見た目が良いので、さっそく入れ替えて使用することにしました。

 ところが困ったことに、これまた通気性が良すぎてケース内部がすぐに乾燥してしまうのです。コバエを遮断するには役に立ちましたが、保湿と言う面では問題が残りました。

 

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ミニケース用保湿プレート(昆虫の森製) 保湿プレートをふたに装着した様子


 何かよい方法はないかと考えながらも、アイデアが浮かばないまま数年が経過し、たまたま一昨年の春「昆虫の森」で見かけたのが、このミニケース用保湿プレート」でした。これは、アクリル樹脂をミニケースのフタに取り付けられるような大きさに加工し、直径2ミリぐらいの穴が二カ所空けてあるもので、コバエ防止用と言うよりは、名前の通りケース内の湿度を保つのが目的のようです。

 それでも、コバエをケース内に閉じこめておく効果もあり、実際に使用してみると、室内に浮遊するコバエの数もすいぶん減ったように思います。透明なので観察の妨げにもならず、見た目も綺麗なので即刻採用しました。手間を惜しまないのならば、ホームセンターでアクリル樹脂板を買ってきて自作することも可能です。

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ミニケース用保湿プレート(奈良オオ製) 保湿プレートをふたに装着した様子

 
 先日、「奈良オオ」に立ち寄ったところ、同じような商品が「プラケース保湿板」と言う名前で販売されておりました。昆虫の森製と違うところは、直径1mmぐらいの穴が15カ所ほど空けられており、通気性はこちらのほうがよいような気がします。ただし、まだ実際に使用していないので、確かなことはわかりません。穴が小さいので、コバエもこちらのほうが逃げ出しにくいかも知れません。

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