菌糸ビン飼育に於ける交換時期のタイミング

テキサス



オオクワガタの飼育をはじめてから、如何に大きく美しい個体が出せるか!を日々追求しておりますが、なかなか奥が深く結論が出ていないのが実状です。最初はショップの方から材が一番良いと教えて頂き、最初は材飼育からはじめましたが、なかなか思うような大きな個体が出ませんでした。最初は60ミリちょっとでも大歯型が出ただけで凄く感動していたのが、懐かしい思い出となってしまいました(^^;;

 そうこうしている内に、菌糸飼育が一番威力があるとの事で、購入しようとしたら、これがかなり高い!しかも危険が伴うとの事らしい!確かに3年程前までは、品質もかなり悪かったのも事実だったのは言うまでもありません。(全てではない事を断っておきます!)
しかし、最近の菌糸ビン(ボトル)は見違える程品質が向上し、価格も大分下がってきました。この影響もありまして、ここ1〜2年、オオクワバブルも崩壊し、70ミリ1万円以下の時代に突入したのは、ご承知の事と思います。
来年辺りは更に価格の下落が予想されます。このことは、私達フリーク達には喜ばしい事で、業者の個体・商品(マット・材・菌床)の品質向上が必須と思われます。

 最近では、伊勢崎マットにて大型で綺麗な個体が簡単に出せる事実が、亀有カブト氏からレシピ付きで発表され、私達の度肝を抜いたのが記憶に新しいと思います。現に、その個体を目撃した私は、完全にマット飼育の概念が大きく崩れてしまい、マット飼育からは、綺麗な個体(極太個体)は出ないと言った事が覆され、あまりの立派な個体に思わず『挟まれたい!』衝動に駆られ、ついつい指を出し、案の定流血して亀有カブト氏に助けてもらったのは、ついこの間の出来事でした。
今後はこの飼育法が主流になるのか?少なくとも、価格・創意工夫の点から見ても、非常に興味深い事は事実であることは間違いありません。

 話を元に戻しますが、菌糸ビン・ボトルも個体と同様、価格破壊が進んできております。2年前に購入していた菌糸ビンは2,000円だったのが、今では1,000円以下まで下がってきております。この事は、私達素人でも70ミリ以上の個体を比較的簡単に出せる環境になった事が伺えます。
しかしながら、菌糸飼育でも75ミリ以上が未だに出せずにいる私は、「原因は交換時期に失敗しているのではないか?」と考えております。
この度は、そんな悩みや疑問を持った方々と、一緒に菌糸ビンの交換時期の難しさに焦点を絞って考えてみたいと思います。これは、私の飼育方法を前提に紹介していきますので、違った結果や考え方があったとしても我慢して下さい。

まず、

 

1. 5月下旬から6月末までに回収した初令もしくは、1令までの幼虫を使う。
(2令位までは大丈夫かも?)
但し、7月下旬以降に回収した幼虫などのサイクルは、この限りではありません。
2. 1で回収した幼虫は迷わず900ccのガラスビン、ボトル(ppビン)に入れる。
(入れる場所も端ではなく、ど真ん中!)
3. このまま、飼育温度を上限27−28度?位迄に押さえて、ビンの廻りには新聞紙
などで覆って光が入らないようにする。


ここまでで第1段階は終了です。やがて2ヶ月から3ヶ月で交換時期がやってきます。
この時に、既に20g以上の幼虫が必ず何頭か出ますが、何故か15g前後の♂も出ます。
しかし、この後いきなりグングン大きくなるヤツもおりますので、15gだからといって、ないがしろにしてはいけません。平等に扱うことが、後に好結果に繋がることが多々あります。

 この第1回目の交換時期は、比較的簡単ですので、そんなに気を使わず行いましょう!
むしろ、一番暑い7〜9月を乗り切る温度管理が大切です。
ややもすると、10月で前蛹になってしまい、小さな個体が出てしまう事がありますので注意しましょう。
 

 

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解説:
今年初めて、5ヶ月1化が出てしまいました。八王子の夏は暑いのか????
実は、
カミさんなる人が、昼間クーラーを切っていた事実が、隠しカメラがとらえた映像にて明らかにされた(^^;;;;
6/13に初令にて回収。10/20前蛹状態を確認。11/1には蛹になりました。

 

 


また、ここの交換で♂か♀の判断が既につくと思いますが、仮に♀と判断出来たとしても、交換をお奨め致します。2本目以降の交換は、個人の判断に委ねる事にします。

それと今更と思いますが、交換する際の注意事項として、

a.交換に使うスプーンやドライバーは、予め熱処理して置いた方が良いです。
 

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b.交換するときは、部屋クーラーの温度を一番低く設定して置く。

c.新しく使うビンの上側をスプーンで取り除いて置く。

d.幼虫が入りやすいように、ドライバーなどで大ききな穴を開けておく。
 

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従って、第2回目の交換を9月−10月頃にa−dの注意事項に従って実施する。(2本目)
そして、第3回目の交換以降の判断が未だに良く分かりません。(3本目)
3本目以降の交換時期は、このまま(3本目)で年を越させて3月頃の羽化まで引っ張るか?1月上旬までに交換し、まだ食べさせるのか?非常に判断が難しいです。
今年、羽化した73.5ミリは、他の大きな幼虫達と蛹化が大きく遅れておりました。幼虫の色も、あんまり差がなかった様に思います。油の乗った黄土色した色です。ですから『もう蛹になるだろう!』と3月頃からずーっと待っていた為、菌糸が全くない状態のビンの中で6月中旬まで、引っ張ってしまいました(^^;;
交換時期を明らかに逸しております。少なくとも4月の中旬までに交換しておくべきでした。
結局、6月下旬からシワシワになって7月上旬に前蛹、8月上旬に羽化致しました。大型だった為か、前蛹・蛹の期間が他の71ミリ、72ミリより長かった事を覚えております。
 

 


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