野菜等健康食生活協議会事務局:(財)食生活情報サービスセンター より 転載
(http://www.v350f200.com/doko/seiri2_i.html)
i.キウイフルーツ ご注文はこちら
キウイフルーツは栄養素の宝庫といえる果物です。ビタミンCは69mg/100gと豊富で、1日の所要量は100mgとされているので、1〜2個で十分な量が摂取できます。さらに、ビタミンEを1.3mg/100g含み、200g摂取すると1日の所要量の26〜33%も満たすことができます。さらに、キウイフルーツは、心臓病の予防に関係する葉酸を(36μg/100g)多く含んでいます。そのため、キウイフルーツは、たばこを吸う人、酒を飲む方、妊娠婦、肌の健康が気になる人などに最適な果物です。
また、キウイフルーツは、カリウム(290mg/100g)の供給源としても優れた食品です。カリウムを多く摂取すると血圧が下がり、心臓発作になる危険性が低下します。また、カリウムは、カルシウムの尿への排出を抑制します。閉経前の女性の骨の密度を調査した結果、カルシウムの摂取量が多い人の骨密度が高いことが分かりました1)。心臓、筋肉、神経、骨にとって重要なマグネシウムも多く含まれています(32mg/100g)。マグネシウムが不足すると虚血性心疾患、高血圧、骨粗鬆症などのリスクが増えます。
食物繊維も多く(2.5g/100g)含まれており、普段の食事と一緒にキウイフルーツ2個食べるだけで所要量を満たすことができます。水溶性食物繊維(0.7g/100g)は、血糖値やコレステロールを下げる働きがあり、不溶性食物繊維(1.8g/100g)は、吸水力が強いので便のかさが増えるため排便回数が増加して便秘が解消されます。
さらに、有機酸としてクエン酸、リンゴ酸などが含まれ、レモンやライムなどに次いで有機酸が多く疲労回復に役立ちます。中国では、サッカーや陸上競技など暑い環境でのスポーツトレーニングにキウイベースのスポーツドリンクが有効であると報告されています2)。
最近の研究から、キウイフルーツに非常に強い抗変異原性(発ガンの原因となる細胞の突然変異を誘発する発ガン物質の生成や作用を抑える機能)が認められました3)。抗変異原性を有するカンゾウ、ニンジン、ブロッコリー、タマネギ、ニンニクなどと比較すると、ニトロソアミンの種類によっても異なりますが、キウイフルーツは甘草の次に抗変異原性が高いことが明らかになりました。キウイフルーツの強い抗変異原性は、ガンの予防に役立つと考えられます。
(文責 矢野昌充)
キウイフルーツの食べ方 ご注文はこちら
キウイフルーツは、樹上では成熟しません。また、収穫してもそのままにしておけば成熟しません。
では、キウイフルーツをどのようにしたら、うまく成熟させ、美味しく食べられるのでしょうか。そのポイントは以下のとおりです。
ポイント1
キウイフルーツが熟さないわけ:キウイフルーツは、成熟するためにエチレンという植物ホルモンが必要な果物です。キウイフルーツの他にもリンゴのように、エチレンを成熟に必要とする果物は多数ありますが、キウイフルーツは、このような果物と比較して、大きく異なる点があります。すなわち、リンゴ等では、果物自身がエチレンを生成し始め、そのエチレンにより、果物自身の軟化、増糖、酸の減少、芳香の生成等を行い、成熟が自然に進行します。これに対して、キウイフルーツでは、果物それ自身がエチレンの生成を開始しないため、収穫後いつまでたっても未熟なままで、成熟が進行しません。このように、キウイフルーツは自分自身では成熟を誘導するホルモンであるエチレンを生成し始めないという点において、リンゴ等と大きく異なっています
ポイント2
購入したキウイフルーツの特長:では、実際に店頭にあるキウイフルーツは、本当に熟していないものばかりでしょうか。実際は、店頭で熟しているものも販売されているのが現状ですが、次のような2つの成熟パターンがあります。
[1]軟腐病により生成されたエチレンにより成熟:キウイフルーツ果実の中には、樹上で軟腐病菌に感染し、収穫後に発病するものがあります。この病気が発病すると、菌の生育している果実組織からエチレンが生成され、発病果を成熟させるとともに、発病果の近くにある正常な果実も、発病果由来のエチレンにより成熟が進行します。しかし、軟腐病が発病するとその果実に異臭が発生すること、軟腐病の果実が混入した場合には、周りの果実も成熟するが、混入しない場合には、成熟が進行しないため、軟腐病果の混入の有無により果実熟度にバラツキが生じやすい等の問題が生じます。このような状況では、未熟な美味しくないキウイフルーツ(硬くて酸っぱい)を食べてしまうことにもなります。
[2]人為的にエチレンを処理して成熟:キウイフルーツは、軟腐病果を取り除くとエチレンを果実自身が生成し始めないという現象が確認されて以来、完熟させるための人為的なエチレン処理方法が開発されてきました。具体的には、キウイフルーツを収穫後、おおよそ20℃下で1000ppmの濃度のエチレンを24時間処理し成熟を促進させる方法で、実際に、生産地の農協等でこの処理が行われています。現在、すべてのキウイフルーツがこのように処理されて出荷されているわけではありませんが、エチレン処理による完熟キウイフルーツがかなり多く出荷されるようになりました。キウイフルーツを美味しく食べるためには、出来れば人為的にエチレンを処理して成熟したもの(上記の[2])を購入したいものです。
ポイント3
キウイフルーツの追熟法:不幸にも、エチレン処理などを行っていない未 熟なキウイフルーツを購入した場合や、家庭でキウイフルーツを栽培しており、それをどのようにして美味しく食べようかと考えている場合の参考とするため、キウイフルーツの追熟法について紹介します。生産地では、おおよそ20℃下で1000ppm の濃度のエチレンを24時間処理することで成熟を進めているということはポイント2で紹介しましたが、家庭では、この様な処理を行う施設やエチレンガスを準備出来ない場合がほとんどであると思われます。まずエチレンを発生する果物や野菜を準備して下さい。通常、リンゴはエチレンを発生する果物の代表であるため、リンゴとキウイフルーツをポリエチレンの袋で包み、20℃程度の暖かいところに数日おいて、その後、ポリエチレンを開封して下さい。リンゴが十分エチレンを発生していたようであれば、キウイフルーツは次第に柔らかくなり、熟していきます。また、カボチャを切断し、スライスにすると多量のエチレンが発生しますので、このスライスしたカボチャとキウイフルーツをポリエチレンで包装し、数日間20℃程度に保存することで、リンゴと同様に成熟を促進できると考えられます。以上の処理により、果実が柔らかくならないようであったら、同封するリンゴやカボチャスライスの量を増加させて再度挑戦してみて下さい。
参考文献
1) 流通システム研究センター編集:果実の鮮度保持マニュアル、流通システム研究セン ター、2000
(文責 生駒吉識)
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