Speak about Speech/Sentiment Subjects: Shuno the Fault-finder




「この番組は東京で放送されたものです」



 ひょっとしたら大都市圏の人にはなじみのない表現かもしれないが、民放が 5 局ない地域では TV でしょっちゅうお目にかかる。
 これは、番組中に、その地域での放送時期とは異なる、本来の放送日時を特定できる表現が現れたり、それが決定的な意味を持つとき、例えば「春のお彼岸でお墓参りにいらした方も多いのじゃないのでしょうか」とか「応募の締め切りは今週の金曜日です」というようなことを出演者が言ったときに、テロップの形で現れる。前者の例で言えば、本当は 3 月に放映されたのだが、ネットの関係などでその時期には放送されず、1 ヶ月遅れの 4 月半ばであった、という場合である。
 本来の意味は「本当の放送はとっくに終わっているので、ここで出てくる日時の情報は無視してください」という意味だ。後者の例なら、今から応募しても無駄だ、ということ。
 以前は「この番組は、東京で 3 月に放映されたものです」だったのだが、いつのまにかこんな表現になってしまった。東京コンプレックスのせいかいな、と邪推してしまいたくなる。




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