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二次小説



『バトル ロワイヤル』は、小説の発表当時もかなり話題になったが、映画も、登場人物達と同年代の少年少女にはかなりの影響を及ぼしたようである。この設定を活かした小説がかなりの数、発表されている。
 こういう、既存のフィクションの世界観をそのまま使って (あるいは独自の解釈を施したり、設定を追加したりして)、別の人 (素人) が新たに書いた小説を「二次小説」などと呼ぶ。

 そういう人気作品だから省略される。“BR”というのもあるが「バトロワ」と呼ぶ。
 すごいのは、『バトル ロワイヤル』の「オリジナル小説 (二次小説)」のことを「オリバト」と呼ぶこと。それにまで短縮形がある、ということに驚く。

 二次小説の中には、同性愛を描いたものも少なくない。そうした話は、元々の設定を作った人、実在の人物をモデルにしている場合は、その当人たちにあんまり読まれたくなかったりする。下手すると名誉毀損とか言われかねない。
 そこで「○禁」という単語が産まれる。「○」には読んで欲しくない人が入る。
 ジャニーズの美少年をモデルにしていて、当人や事務所には内緒、という場合は「J禁」、という具合。「J禁」は「Jリーグ」「少年ジャンプ (これに連載中の“ONE PIECE”というマンガが題材になることが多い)」のこともあるそうだ。
 この単語の微妙なところは、「J禁」と言った瞬間に、その内実がばれてしまって、見て欲しくない人にその存在を知らせてしまうことである。つまり、「この小説は『J禁』です」とは書けない、ということ。そういう論争も起きているらしい。

 ところで「オリジナル」には「独自の」と「元々の」という異なる意味がある。ここで使ってきた「オリジナル」は前者だが、「オリジナル (大元) の設定をベースにしたオリジナル (独自) の小説」なんてことになってしまうので、この文章は結構、書き辛かった。
 ある「オリバト」について、「完全オリジナル」と謳っているサイトを見たことがあるが、それはあんまりだと思う。





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