新聞の折り込みで鞄屋のチラシが入ってきた。これが、いわゆる「ツッコミどころ満載」だった。
「
教科書ノートが入りやすい」なんてのは可愛い方だろう。商品が相当数詰め込まれているので、「・」や「、」が惜しいということは言える。
「
フロントのポケットは取り外しミニショルダーになる」。途中で主語が変わっているが、まぁこれもいい。ただ、この現象はやたらに多い。
それとも「取り外しミニショルダー」という名詞か?
「
特別使用」も単なる誤変換だからいいや。
色をカタカナで書く、ってのはこの広告に限らずよくあることだ。
が、「アカ×シロ」はいいとしても「
コン×シルバー」は、ん? と思ってしまう。
「
シンプルなデザインだからこそ、遊び心がオシャレに使える」。
どれが主語で、どれが目的語だ? 日本語だから主語はないのかもしれないが。
前に「
コーヒー感」ってのを取り上げたが、「
大きすぎないのが良いという方にオススメのサイズ感」。意味は分かるが。
この文体で「良い」というのにも違和感を覚える。
「
ポイントとなる色の切り替えしが独特な印象」。
これは「切り替え」であろう。
「
しっかりとからだをホールドする」
逆じゃないか。フィットするということを言いたいのだろうということは判るが、鞄が人体をホールドするって事はないような気がする。
「
ストリートでも使える」
一番、気になったのがこれ。これは誤用じゃないんだが、これが目に入ったので、このチラシを精読することになった。
「ストリートでも」って言うのは、「山の中 (『フィールド』と言うのか?) でも」ということではないと思われる。「ストリート」からは、おそらく、商店などのない単なる通学路も除外される。
どうやら「ストリート」ってのは、「通り」のうちのごく一部、ファッションを云々できる特別な場所を指すらしい。