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Internet におけるニュースの日本語



 前に、スーパーマーケットは誤用の宝庫だ、と書いたが、実は Internet も同じである。
 しかも、言葉のプロが書いているはずのニュースが特に面白い。

 近いところでは、Microsoft のゲーム機・Xbox話題
 見出しは「独占市場に殴り込み=Xbox、日本でも発売開始−マイクロソフト」。
 さて、この「独占市場」とはどこのことか。
 記事を読むと、
先行するソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション(PS)2」、任天堂の「ゲームキューブ」などがほぼ独占してきたゲーム機市場に、風穴を開けたい考えだ。
 それは、「独占」ではなく、「寡占」という。
 二社だけ、っていうのならまだしも、「などが」と書いてあるんだから、「独占」は通らない。

 こんなのもある。
 タイトルは「『超高級』携帯電話機のメーカーをNokiaが設立
フィンランドNokia社は、外装にAuやPtなどをあしらった豪華さを売り物にする携帯電話機の開発メーカー、英Vertu Ltd.を設立した。
 “Au”や“Pt”と聞いて、それがなんだかわかる人ってどれくらいいるのやら。

 BizTech はこういう記号が好きらしい。
松下電子工業、Pbフリー半田メッキ技術を開発
 今度は“Pb”である。
 日本語を使って表現するとこうなる。
松下電子工業、半導体のリード用めっきを鉛フリー化
「鉛フリー」という表現に気味悪さを覚えるのは俺だけか。
 アルファベットの省略形の使用については、日本語で書くと長ったらしくなるから、という理由があることが多いが、この場合、長さにほとんど違いがない (短くできるのは“Pt”だけだ) のでそれは理由にならない。さて、この書き方にはどういう背景があるのだろう。




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