
02年01月から05月
【2002/1/26産経 朝15】
全米アジア研究所「日本と対米関係 米国の政策調整の課題」と題する報告書の概略を紹
介。日本の対中ODAが戦争賠償の代わり現在でもと受け取られており、日本側で期待するO
DAの効果はあがっていない、というもの。日本側にも賠償の代わりであるという認識があるた
め、効果的なODAの運用に抑制がかかっていると指摘している。国際関係論からは日中関係
は魅力的な課題が山積しているといえるけれども、こうしたメジャな課題ほど取り組むのが難し
い。
【2002/2/3産経 朝15】
1面@
学力低下傾向についてベネッセの調査の記事。学力の低下は国力の低下を意味する。現代
社会は、努力しなくても生活できる環境が整っているため、相当なインセンティブがないと学力
は向上しない。よって、平均の学力低下は続くものと考える。また、インセンティブがあるもの
は学力がのびるので学力の格差は拡大すると思われる。
1面A
日本アジア証券、中部銀行を支援の記事。
【2002/2/13産経 朝15】
外務省改革記事の解説に「エリート意識こそ病巣」との見出し。「エリート意識」という単語の
定義があいまいである。通常の用語法には否定的なニュアンスが含まれるものと思われる。し
かしながら、社会や組織の中にエリートの存在は必要ではないのか?
現在社会の運営方法や国民の生活形態からして、エリートという存在やそうした存在を支え
る精神構造は否定すべきではないと考える。おそらく肯定的な意味で利用するときはリーダー
(シップ)という単語を利用するものと思われるけれど意識・状態・行動などはエリートとかわら
ないと思われる。リーダーは相対的な存在であるけれど、エリートは他者との比較によって生じ
るのではなく個人の内面の問題である。もしくは個人の内面と外部環境(社会や組織)との関
係(この点においては相対的である)によってエリートが定義されるものと考える。リーダーは
具体的に個別認識できる集団において相対的にリードする立場にある人間のありようである。
リーダーシップ論が政治学や社会学で比較的よく論ぜられ、マックス・ウェーバーの支配の3様
態のような分析につながるのは、それらの学問の研究対象となる社会や組織、複数の人間と
の交渉過程がリーダーの存在を制度として必要であると認識されているからと思われる。一
方、エリートの存在はリーダーの存在があれば組織が特別停滞することがないため喫緊の検
討を要しない、と考えられているためかあまりなされていない。こうした点から、リーダー研究に
対してエリートとはどんなものかについての定義やあるべき姿の論考が足りなくなるのであろ
う。進んではエリートという単語が消極的な意味で使用される所以であろう。
【2002/2/28産経 朝15】
東郷オランダ大使と西村OECD日本政府代表部大使の更迭記事有。官僚の人事記事が一
面トップというのが、記事の内容に対して扱いが不相応に大きいと思われる。これは、刑事罰
に発展することを見越しての扱いなのか?通常の人事異動ではないのは明らかであるのと外
務省の構造改革が政治課題の焦点になっているから仕方ないのか?内容と扱いのバランス
に違和感を持った。
【2002/5/2 産経 朝15】
教員勤務形態に関する確認書の存在が不適正であり、文部科学省が指導しているとう記事
が掲載。民間企業なら「本人の同意なく時間外勤務をさせない」という合意はあってもよさそう
だけれど法令に違反とのこと。教員の労働者として立場は意識されていない記事の内容。言
葉になっているものよりも教員側の要求や実際していることがひどいために、こんな一方的な
糾弾となっているのか?報道されるような生徒・児童の教育を顧みず自分の権利しか主張しな
いひどい教師を実際に見た経験が幸いないため、記事の論調や文部科学省の行動にしっくり
こないものがある。
【2002/5/5産経 朝15】
サンフランシスコ駐在中国総領事の発言(日本は戦争責任を認めず残虐行為を否認、謝罪
も拒否。犠牲者への賠償も拒否している)の記事有。本当に、こうしたことを発言したのか?発
言したのは本当に総領事なのか?脚色や誇張はないのか?中国の外交官が、太平洋戦争で
の日本の責任や賠償問題に対する日本のスタンスを誤解したり一点も評価していないとした
ら、非常に遺憾と思う。一介の民間人ならそういうこともあるだろうことは想像できるけれど、外
交官が発言したという点がショックである。
【2002/5/11産経 朝15】
1面@
瀋陽事件の記事。外務省が対策本部を設置し、川口外相が武駐日中国大使と会談し、中国
側に譲歩しないことを伝えるとのこと。
1面A
中国の不良債権がGNPの25%との記事あり。
【2002/5/12産経 朝15】
1面
瀋陽事件の記事。中国側は日本副領事の同意があったと談話発表。上に報告されることと
現場で起きていることはちょっと違うかもしれませんねぇ。
【2002/5/19産経 朝15】
雪印食品元専務、牛肉偽装詐欺容疑で逮捕の記事。
【2002/5/20産経 朝15】
東ティモール独立の記事。グスマン大統領就任式には日本の代表は誰が出席したのか?特
に記述なし。
【2002/5/21産経 朝15】
瀋陽事件(北朝鮮からの亡命者と思われる5人が中国武装警察官に領事館内から連行され
た事件)の記事。事実関係の究明によって対応がかわるように思われる。初期報道の事実と
は別に政府が公表していないことや知られていないことがあるのでは?現に写真や映像があ
るとそのインパクトに引きずられてしまうが、見た目の印象と事柄の本質は一致しないこともあ
るのではないか?
【2002/5/30産経 朝15】
会計検査院が教員の組合活動について調査の記事。これまでの組合活動への批判的な論
調とは違う内容となっている。これは会計検査院の検査方針が記事に反映しているためか?
組合活動は年休取得して行うという前提や年休取得方法に違法な点があれば、年休と人件費
支払いは密接であるので調査することになる。もちろん会計検査院が調査することになったの
はマスコミのキャンペーンによるところが大であろう。
【2002/5/31産経 朝15】
1面
会計検査院の指摘について昨日の続報。勤務時間中に忘年会や親睦旅行との記事。また、
組合活動をしている旨の指摘もあり。記事の扱いに政治的な意図を感じるが、不適正な活動
があるとの記事に間違いないのであろう。
8面
モリハナエ、民事再生手続申請。

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