My Spilberg's Ranking
1 E.T. 6 トワイライトゾーン(第2話)
2 ジョーズ 7 レイダース 失われた聖櫃
3 激突 8 未知との遭遇 特別編
4 インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説 9 シンドラーのリスト
5 プライベート・ライアン 10 ロストワールド

Your Spilberg's Ranking
投票募集中...
CLICK HERE !


STEVEN SPIELBERG FILM 鑑賞のアドバイス

 「風と共に去りぬ」の興業記録を塗り替えた「ゴッドファーザー」の記録を抜いたのが「ジョーズ」.この作品をつくったスピルバーグは,当時27歳.幼い頃から映画制作をいていたとはいえ,天才としか言いようがない彼の才能.
 「激突」「ジョーズ」のころから,ヒューマンなタッチと同時に,彼の作品の中には激しい暴力描写が常に存在している.「暴力描写」と「ヒューマニズム」.デビューの頃から「プライベート・ライアン」まで,彼のこの二つの興味は一貫していると思うのです.変化したのは,作劇的なものからドキュメンタリー的なものへと変わっていった手法です.
 この手法の変化は,スピルバーグには大きな意味があると思う.それは,かつての「暴力描写」と「ヒューマニズム」を盛り込んだ彼の作品は,常に「子供だまし」「大人の鑑賞に耐えない」といった批評を浴びせられた.あの傑作「E.T.」でさえもそういった批判で否定をされた.そこで,彼は考えた.大人の鑑賞に耐えるヒューマニズム作品をつくろうと.そこから,「カラーパープル」「太陽の帝国」の文芸路線が出てきた.しかし,それは「暴力描写」と「大人のためのヒューマニズム」の融合においてまだ完成されたものではなかった.どうしても,彼の体にしみこんでいた作劇的な手法が「暴力描写」と「大人のためのヒューマニズム」の融合の邪魔をした.そこで,何本かの試行錯誤の後,彼はその呪縛から逃れることに成功した.それが「シンドラーのリスト」である.その融合を果たすことが出来た手法こそがドキュメンタリータッチだったのだ.「プライベート・ライアン」は,「シンドラーのリスト」より一歩進んで,ドキュメンタリータッチの中に作劇的なタッチも取り入れることに成功している.これは,スピルバーグが本当の意味で作劇的なタッチから解放され,ドキュメンタリータ ッチと作劇的なタッチを自在に扱える監督になったことを表していると言えるだろう.
 スピルバーグは,「E.T.」以後,「大人のためのヒューマニズム作品」の完成を模索を続けるとともに,「レイダース・シリーズ」「フック」「ジュラシック・パーク」などの「子供のためのヒューマニズム作品」も撮り続けた.現在,彼のその両方の路線をつくれる監督となり,巨匠という名をほしいままにしている.しかし彼は,作劇的なタッチを抑え,ドキュメンタリータッチを取り入れるという「大人のためのヒューマニズム作品」の形の模索の過程で,彼の作劇的なタッチは細やかさを失い,「子供のためのヒューマニズム作品」において「E.T.」以前のような娯楽作品をつくりあげることが出来ない監督になってしまった.今の彼にもう「激突」や「ジョーズ」はつくれない.「ジュラシックパーク」に細やかな演出を望んだ観客は少なからず失望の念を抱いたことだろう.そういった意味で,今後は「大人のためのヒューマニズム作品」の作品に私は期待していきたいと思っている.


スピルバーグは甘く危険な香り
「プライベート・ライアン」は,本当に反戦映画か?

上記のタイトルの原稿は,美術批評誌[INFANS]からの依頼を受けて書いたものです.
編集者の許可により,ここにその原文を転載しました.興味のある方は,上のタイトルをクリックしてください.
(一部,このページの文章と重複していることをご了承ください)


[TOP]  [FILMOGRAPHY]  [LINKS]  [BOOKS(english)]  [BOOKS(japanese)]