My Lynch's Ranking
1 ワイルド・アット・ハート
2 マルホランド・ドライブ
3 LOST HIGHWAY
4 ブルー・ベルベット
5 イレイザーヘッド

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DAVID LYNCH FILM 鑑賞のアドバイス

 リンチの名を知らしめた「エレファントマン」は,あまりにも感動的なドラマだったがために,この監督がまさか奇形趣味でつくっていたとは思わなかったはず(私もその一人です).次回作は,きっと「ケニー」みたいなドラマをつくってくれるんだろうと観客が期待していたところへ「ブルーベルベット」が来たものだから,誰もが驚きを隠せなかったでしょう.もちろん,ダークサイドの人間にとっては,うれしい驚きだったと思うけど.
 そして,TV版「ツインピークス」で,カルト的な変態世界をポップな世界に押し上げる(映画版の方は,娯楽性が乏しく頂けないが).この影響で普通の人たちもリンチの洗礼を受け,変態世界に没入していったのです.
 その後,「ワイルド・アット・ハート」では,「ブルーベルベット」を代表とするそれまでの陰の世界を陽に切り替え,変態世界の幅を広げることに成功した.ところが,この明るさがあまりに馬鹿馬鹿しかったせいか,一部ではひんしゅくをかったとか.でも私は,この作品が大好きです.
 長い沈黙を破って,久々に発表した新作「ロスト・ハイウェイ」では,リンチの健在ぶりを立証.手口は,「ツインピークス」と同様に,サスペンスと思わせて,実はダークサイドに引き込むというものだったが,まじめにサスペンスものと思って観ていて,最後までその枠を取っ払うことができなかった人たちには楽しめなかったようです.前半はサスペンスタッチで描いて,後半はそれを崩すことに徹していたので,そのやり口も気に入らなかったようです.観客を意図的に混乱させようとしている!ということでしょうが,おそらくそれがリンチの狙いなので,そう思える人たちとリンチとは相性が悪いのでしょう.リンチ映画は,今までの映画の常識を捨てて,ニュートラルな状態で観ることが大切なのかも知れません.
 同じデビッドという名で,同じくダークサイドの領域を扱っていることから,リンチはクロネンバーグとよく比較されます.私の捉えとしては,クロネンバーグは,論理的で変態趣味の普通の人.リンチは,感覚的で普通の人を装う変態.そんな感じです.だから,より感覚的なものを好む人の方がリンチを好むと思います.私は,最近のクロネンバーグの映画は,頭で考えて作っているのが感じられて,嘘っぽく感じちゃうんです.その点,リンチは常人じゃ撮れないものをいつも撮っていてすごくリアルに感じて楽しめる.
 そして,リンチのすごいところは,娯楽映画を撮っているということです.自主映画にありがちな独りよがりの映像ではない.そこが,並の変態とは違うところだと思います. ただ,「デューン砂の惑星」は,単なる失敗作です.ビデオでのクレジットは,監督もリンチでなく,アラン・スミシー(匿名)になっています.


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