利用者アンケート調査結果

◆『信越本線横川・軽井沢間鉄道輸送方策調査委員会報告書』から
利用者アンケート調査結果の紹介

 信越本線碓氷峠の鉄路廃止の理由として、JR東日本は下記事項を挙げていました。
・北陸新幹線開通後の横川-軽井沢間の利用者は、現在の1日あたり2万人から170名に激減する。
・碓氷峠の在来線を存続させるためには年間10億円の赤字が生ずる。

しかし、JRの利用者数予測には、現在の普通列車利用者のみから予測した数値であって、特急あさまを利用している中近距離客が料金の高い新幹線を敬遠して在来線に乗り換える予測が加味されておりません。

 そこで、松井田町が発足させた『信越本線横川・軽井沢間鉄道輸送方策調査委員会』が軽井沢町および松井田町の宿泊施設、観光施設利用者にアンケート調査を行い、在来線の利用者がどれくらい見込めるか、利用者の意識調査を行いました。
利用者アンケート
配布数:2988票
回収数:1897票
有効回答数:1833票

【アンケート結果】、
新幹線開通後も在来線が存続している条件の場合、
・新幹線開通後でも在来線を利用すると回答 52.5%
・何らかの形で在来線を利用すると回答 65.8%
・往復ともに新幹線を利用すると回答  19.5%

回答した人の居住地域にもよりますが、アンケート結果は、在来線の利用者数を過小予測しているJRの主張を揺るがしています。

アンケートは、年代別、性別、職業別、居住地別、旅行形態別、調査地別など多岐に亘り細かく分類分析されています。鉄道に関連した地域振興に関する内容も含まれており、アンケート関連のページは全部で36ページもあるため重要と判断されるページのみを掲載しました。











信越本線横川・軽井沢間鉄道輸送方策調査委員会   
平成2年度調査研究報告書(平成3年6月発行)から抜粋
【利用者アンケートトップページ】

報告書P13


【利用者アンケート回答結果 ケース1】

報告書P15


【松井田町地域振興に関するアンケート調査結果】

報告書P21


【新幹線開通後の新幹線と信越本線の利用について】

報告書P31


【平成2年に配布された利用者アンケート用紙】

報告書P47


報告書P52


報告書P51

報告書P48


報告書P49


報告書P50


報告書P53






















余談ですが、新幹線料金は高すぎます。
この報告書の記事でも指摘されています。
「現在の新幹線特急料金が高価であり、とくに百数十Km程度の区間では運賃を凌駕する金額となって、所要時間の短縮に対する料金の高価感が大きいためと見られる。」

例えば、軽井沢-東京間の場合は、乗車券:2590円 に対し 新幹線特急料金は、2800円(自由席) と、料金が運賃を凌駕しております。
在来線が存続していれば、高崎まで在来線で行って、高崎線の在来線特急に乗り、赤羽で下車すれば(特急料金930円)、安い費用で都内まで行くことが出来ます。高崎から快速を利用すれば更に安い費用で行けます。
軽井沢-上田間のしなの鉄道は9駅ありますが、新幹線駅から遠ざかってしまった小諸市周辺の駅から乗車する人は在来線を利用することが多いと推測できます。











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バックグラウンドの写真; 帰省の時期や行楽シーズンの連休になると、横川駅の軽井沢行きバス乗り場は大変混雑します。
             定期運行の1台に乗りきれないで増発が必要な場合もあります。