碓氷峠鉄路復活へのアプローチ


碓氷峠鉄道事業形態の優劣比較


・ 鉄道近代化遺産の多い碓氷峠全体を鉄道公園化して動態保存車両を走らせたり、産業遺跡である路線を維持する
  ため新たな車両を導入して保存運転を行う保存鉄道構想も考えられている。
  日本では法規制が多く自己責任での保存鉄道運営は実現が難しいのが現状である。
  鉄道文化村の事業の中で、EF63の展示運転が行われている。現在は、文化村園内の展示線の往復であるが、
  丸山変電所あたりまでの延長も考えられているもよう。かなり高額の料金を払って鉄道好きの一般客が体験運転を
  行っているが、これを寄付と考えれば保存鉄道の一つの形態と考えられるかもしれない。

・ 観光鉄道では、国内にも「渡瀬渓谷鉄道」、「嵯峨野観光鉄道」のように成功例が幾つか在るので実現性は高い。
  碓氷では、当面は「鉄道文化村」から「峠の湯」まで、平成16年開業を目指して、県のバックアップで松井田町が
  信越本線下り線跡を使用して鉄道文化村の園内交通機関としてトロッコ列車のような観光鉄道を進めようとしている。
  しかし、トロッコ列車のような形態の列車の運行では、観光客のノスタルジーや癒しの役には立つかもしれないが、
  地域間を結ぶ公共交通機関としての重要な役割も有している碓氷峠の鉄道としては、機能的に不十分であり、
  この方式で、熊ノ平や軽井沢まで延長できたとしても、四季を通した実用的な交通機関とすることは不可能である。

・ 軽井沢の混雑緩和を目指して「パークアンドライドのための登山鉄道」という形態が、鉄道事業としての採算性、
  集客性、輸送力・スピード等、実用性も高く公共交通機関としての役割を担うことも可能であり、復活の理想形と考えられる。





碓氷峠鉄路復活へのアプローチ イメージ図





図の実線部分は、計画及び実施予定されている部分、破線部分は、碓氷峠ファンの皆様のご意見を参考にした企画案です。

観光鉄道としての鉄路再生は、「鉄道文化村」から「峠の湯」まで、松井田町の平成14年度予算で、3カ所のプラットフォーム調査・設計費も計上され、 平成16年度開業を目指して、起債も承認されたとのことです。線路の一部であっても復活の話が具体化してきたのは、大いに喜ばしいことと思います。

一方、当ホームページの主張は、碓氷峠の鉄路が、もう一度地域住民の足となるよう実用的な鉄道事業としての復活を目的としてますので、 のんびりとした観光鉄道の先には、公共交通機関としての鉄路完全復活のビジョンが見えていることが必要と考えます。
碓氷峠の完全復活のためには、採算性と実用性を両立させた事業形態を、沿線の自治体が連携して早期に構想を打ち出し、それに沿って事業計画を進めるべきであると提言いたします。

Usui Railway Club 企画部

                                      





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