県外被災者って?
このページでは県外被災者って何?どういう人のこと?何人くらいいるの?な
どについて説明していきたいと思います。
県外被災者って何?
- 県外被災者というのは、阪神大震災で被災し、兵庫県外に避難して生活を送っ
ている人たちのことを指します。県外避難者という呼び方をする場合もあります
。
どれくらいいるの?
- 県外被災者の人数については正確には把握されていません。兵庫県が住民票の
移動などから推定したところで5万人以上、と見られています。そのうち約10
%が我々の活動している関東地方にいるものと推定されています。東京に限ると4%位だと思われます。これらの情報を総合すると、関東には5千人以上、その
うち東京には2千人以上いるものと考えられます。
なお避難後、これまでに兵庫県へ戻った方も当然います。98年度までの統計な
どはとれていませんが、私たちと連絡が取れている被災者で、兵庫県へ帰ってい
る方は概ね10%くらいの方です。こちらも詳細は不明です。兵庫県や県内の自治体が明らかにしてくれればいいのですが・・・。
なぜ県外で生活しているの?
- 震災でもとの住まいが半壊・全壊し、親戚などを頼って県外に脱出したが、そ
のまま帰ることができないでいる人が中心だと考えられます。また他県の公営住宅に震災後の特別措置で避難してきた人もいます。いずれにしろ兵庫県内の恒久住宅には入居できないでいます。
仮設で暮らしている人よりはましなのでは?
- 仮設のプレハブ住宅で暮らしている人よりは、居住条件はいいのではないの?
という意見をよく聞きます。確かに器としてはプレハブ住宅よりいいと思います
。しかし県や市の支援に関する情報は圧倒的に少ない状態です。またボランティ
アなどの支援もありません。共に悩んだり励まし合ったりできる仲間もいません
。兵庫県内の復興住宅に応募するときも仮設に住んでいる人が優先されています
。このように器以外の面で見た場合、一概には言えませんがかなり厳しい状況に
置かれているのは確かです。置かれている状況が全く別であり、双方とも相当な苦労を強いられているというのが現状でしょう。
そろそろ兵庫県へ帰れないの?
- 結論からいうと、非常に難しい状況です。兵庫県内には多くの住宅が再建また
は新築されつつありますが、実際に県外被災者が帰県して入居できるところは多
くありません。それには主に次のような理由があります。
1.民間賃貸住宅は家賃が高く、経済的に負担に耐えられない方も多い。
2.兵庫県の情報がほとんど入らず、状況が分からない。
3.兵庫県に戻っても仕事が得られるか分からず、経済的に厳しい。
- さらに兵庫県では被災地全体での公営住宅一元募集が終了しており、ますます帰りづ
らい状況になってしまっています。
どうしてそんなに帰りたいの?
- 県外に避難してもう何年も経つのに、なんでそんなに帰りたがるの?今住んで
いる土地にどうして馴染めないの?という疑問を持つ方も多いかと思います。も
ちろんそれぞれの土地で暮らしていこうとしている方も多くいます。しかし、一
時的な避難のつもりで親戚を頼ったり、公営住宅の一時入居に応募したりして県
外へ移った人達は、半年か一年待てば以前住んでいた場所へ帰れるだろうと思い
、引っ越したのです。ところが地元に帰れるような状況が整わず、長期的にやむ
なく県外で暮らしているという状況なのです。
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