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〜クサク・ダサク・サメツツ・アツイ〜 | ||||||||||
Text by 浦山 | ||||||||||
去年あたりから、海外で賞を取ったりして日本映画が注目されています。 マスコミの話題にもよくのぼり、興行成績も良いようでちょっとした“日本映画ブーム”らしいです。少し前まで作品自体の良し悪しを無視して“海外映画=おもしろい、日本映画=おもしろくない”という図式がなんとなく皆の頭にインプットされていて(でも、あながちハズレてなかったりするから悲しかったりするのだが)すごく悲しい文化産業にされていたように思うので、今の状態はとても喜ばしいことだと思います。 でも、昔から良い作品は当然ですがありました。今はほとんどの映画をレンタルビデオで観ることが出来るので、たまにはそういう埋もれていた名作を探してみても楽しいと思います。 そして今回紹介する『ガキ帝国』。ほんとにキラキラした珠玉の名作です。 監督は、たまに深夜のTV番組とかで不良中年ぶりを発揮している井筒和幸。出演は関西オールスターズって感じで、(有名無名を問わず)関西俳優・芸人勢揃いです。そのおかげで全セリフ関西弁ですが、全然違和感なし。主役は若き日の島田紳助。高校生ヤンキーの役はそのまんまの地?って思わせる程、自然で生き生きしてます。この映画の面白さは見てもらわないとわからないのですが、80年代初期のクサくダサイ熱気が大阪のざったな町と融合して、イキオイのある映像の連打でアッという間の1時間30分です。簡単に言うと数人の不良高校生の日常と成長の物語なんだけど。ケンカ・オンナ・ツレ…単純なんだけど複雑なモラトリアムな時代に、どうやって自分を主張し守っていくか?誰でも通過する思い出したかったり、出したくなかったりする時代をヘンな脚色もせず、さらっと描き“そこいらにある話”として見せている。それが心のツボをグッと押すのですよ。ラスト近く、紳助が友人から昔の女友達がポルノ映画に出てるの知ってるか?って聞かれて「知ってる。懐かしゅうて2回も見たわ」と言うシーンが、凄くキューンときます。 |
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