24時

サニーデイ サービス

 

おとぎ話なのである。
少女と少年が出会い、恋に落ち、恋に泣く。
そういう、今どきありそうで無い話。
こんぺいとう見たいに甘くノスタルジックな世界。
この世界観は、スピッツか?このサニーデイか?って感じなのですが、スピッツが異次元、夢の世界に意識(空想)を飛ばしているのに対して、サニーデイはあくまで現実、今現在の空気にただよっているリアルな感情を探っている。しかし今現在でありながら、それらは寓話だ。だからこそ酔える。
アルバム82分(!)の中に、15(曲)のオムニバス映画を味わえるのだ。
1曲目の『さよなら!街の恋人たち』のように、恋人さらってどこかに行きたい、と思ってみたり。7曲目の『黄昏』のように恋人とたわいのない話をしながら、散歩してみたり。その中で私達は、主人公になってもいいし、第3者として傍観しててもいい。
たかだか5分の異体験。だけど、ちょっといい気分になれる。
そんなアルバム。でも、ちょっと82分は長いな。
                             TEXT BY 浦山

 

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