RIDERS 

REEF

Text by 浦山

 

私が女性ボーカルをあんまり聴かない理由の1つに、彼女たちの力の入り過ぎ感が苦手っていうのがある。そんなにがんばって一生懸命になんなくてもなぁ・・・なんて思うのだ。肩の力抜いて、リラックスして、前見ると人生変わると思うんだけどなぁ。大きなお世話だろうけど(笑)。でも、このREEFの新作『RIDES』を聴いてると、肩の力がだんだんと抜けて身も心もリラックスして気持ち良いのだ。音に心地よく身を任せ、ぞくぞくと高揚してきて踊り出したくなっちゃう。良いやん!かっこいい!好き!楽しい!!!って。私はグルーヴって言葉あんまり好きじゃないけど(その一言で簡単に片づけらられちゃうからね)、でも、彼らのシンプルでパワフルなロックンロールを前にすると、「そうそうバンドグルーヴってこういうもんなんだよなぁ〜」なんて改めて思いしらされる。1曲目『NEW BIRD』から、来たよぉ〜、来た!来た!って、無闇にテンション高くなる。前2作でもUKにはめずらしい重低音ファンクROCKをストレートにみせてくれて、90年代のイカした兄ちゃんぶりを発揮してくれてたんだけど、この3枚目はそれらを踏み台にしての爆発・暴発。何一つ凝ったところも、目新しいところもなく、昔からあるシンプルでストレートな作りなんだけど、音の広がりは深く大きい。ボーカルはもちろんのこと、ギター、ベース、ドラム、楽器1つ1つの個性が立っていながら、共振しているリーフ独自のグルーヴはまさに無敵な響きだ。今バンドはとっても良い状態なんだろうな、楽しみながら自分たちの音を作り出せてるのがよく分かる。5曲目『HIDING』や6曲目『SWEETY』の力の抜け具合も、2曲目『I'VE GOT SOMETHING TO SAY』のソウルフルな思い入れも、自然に生み出されてて無理がない。「ソウルで歌う、メシ喰って寝る。」って帯に書かれてたとうり、ガバって起きて、がつがつメシ喰って、ROCKして、酒飲んで、寝る!単純でシンプル。考えるのはその後。必要なものだけを喰って生きてる感じが、かっこいいだよなぁ。

 

 

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