ACME

John Spencer
Blues Explosion 

 

やたらと気合の入った前作とはうって変わって、今作は比較的おとなしめの音作りに仕上がってる。『Noew I Got Worry』も『Orenge』も越えて、『Extra Width』の頃に戻った感じ。でも確実に進化しています。
今、BSEX程、「バンド」を感じさせるロックバンドは他にいない。一人の頭の中にある音像を他のメンバーを使って具現化するんじゃなくて、3人の個性のぶつかり合いで一つの曲を作っている、という至極真っ当なロックバンドとしての在り方。それがこの90年代でBSEXをオリジナルな存在にさせているんだと思う。今作では様々なミキサーを起用して、いろいろな味付けがされているにも係わらず、3人の化学反応が基本、ということは何も変わっていない。とても羨ましいバンドです。しかし、Bluesへの憧憬を背景にしつつも、常に時代と向き合ったロック、という点では、ある意味、現代のストーンズはChalrantansでもPrimalでもなく、このバンドなんだろう。90年代の「Let It Bleed」とも言うべき、JSBXの最高傑作!                     Text by 竹内
今回のアルバムは前のものと比べると明らかにアグレッシヴな曲が少ないので、ジョンのあの発狂寸前のシャウトや破裂しそうなサウンドのエネルギーを心待ちにしていた人からすれば少々物足りないかもしれないけど、魅力的な曲はとても多い。1曲目の"カルビン"のギター・フレーズなんかはもうかっこよすぎだし、前作同様、ダブやヒップ蜒zップ、ブレイク蜒rーツの要素を取り入れた"トーク・アバウト・ブルース"や"アタック"なんかはもう抜群のハマリ具合でしかも3人のテンションの異様な高さも感じられ、本能の赴くままの音を鳴らしてくれている。他にも昔のストーンズを思わせる曲やすごくソウルフルな曲もあったりととても楽しめる一枚になっている。最強のライヴ・トリオと言われるくらい、ジョンスペとライヴは切っても切り離せないものなのだが、ベタな表現かもしれないけど、やはり彼らの音楽は部屋で聴くよりも肌で感じるのが一番ではないでしょうか。と言うわけで、このアルバムを聴きつつ、2月の来日を待って彼らの生の音にどっぷり浸かってしまいましょう。             Text by 近藤
相変わらず、ブルースの狂人ぶりは健在。しかし今回は、前作程パッと見てすぐ判る「私ちょこっとオカシイ人です。頭狂っちゃってます」って言う看板は挙げてない。テンション上げなくっても聞けるし、大音量で流してても、親に怒られなくてすみそうだ。(実際、私はおやすみソングにしてた。)ちょっぴり大人のフリか??ブルース愛好家の良心を、垣間見せてみたりしてるんかぁぁぁ???まぁ、心配しなくてもそんなことは全然ない。全曲聞き終わった後は、やっぱりお決まりの後味の悪さがたっぷりと残る。良い感じだっ!    Text by 浦山


 

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