ドイツお犬事情

2004年11月22日〜26日、ドイツに行ってきました。
短い滞在ではありましたが、その間に出会った犬と飼主さんの様子から、
日本とは全く違う犬ライフを垣間見ることができました。

犬と子供のしつけはドイツ人にさせろと言われるほど、
昔からドイツ人は犬のしつけをきちんとしていたという記憶があります。
確かに、小・中学校時代に私がドイツに住んでいた頃、
近所の犬を飼っている人でしつけの問題をかかえている人はいませんでした。
お散歩に出ても引っ張る犬を見かけることもなく、
飼主さんが呼べば遊んでいても飛んでくるようなそんな犬たちばかりでした。

何が違うのだろう?
おそらく一貫性があって分かりやすいのだと思います。犬にとって。

しつけをきちんと行なうことによって、ドイツの犬たちと飼主さんは、社会によく受け入れられていて
本屋さんや服屋さんに犬と一緒に入る飼主さんがいても、気に止めるひとはありませんでした。
犬を連れているからといって、大騒ぎする人もいませんでした。
お店に出入りする犬は、お店の商品に手(口)を出したり、そそうをすることは決してありません。
日本ではまだまだ無理な光景だけれど目指すべき姿だと思いました。
犬も一緒にお買い物に出かけてお店にも同伴できたらどんなに楽しいことでしょう!

実際にドイツの街で出会った飼主さんのことをご紹介したいと思います。

 
マンハイムの公園を朝早くに散歩する飼主さんとわんちゃん。
フランスの牧畜犬と説明されたこの真っ黒のわんちゃん、12才ですが、とっても元気そうでした。
本当はこの公園はノーリード不可なんですが…。(右側の写真の黄色い看板の上段真中)

 
マンハイムのクリスマスマーケットに飼主さん親子と一緒に来ていたジャックラッセルテリア、2才。
お洒落なコートを着て、スカーフを巻いていました。
人ごみにも、美味しいにおいにも負けず、大人しくしていました。

 
マンハイムのショッピングストリートにも犬連れでお買い物をしている人がたくさん。
ウィンドーショッピングのお供、カフェのお供、服屋さんのお供。
犬同士のいがみ合いもありません。

 
このヨークシャーテリアは特等席からお散歩をしていました。
ご挨拶もお手のものです。

 
このオーストラリアンシープドッグは5ヶ月のパピーですが、
人間社会での振舞い方を教わっているので、一緒にカフェに入っても、本屋さんに入っても
誰にも迷惑をかけることなく、飼主さんとお買物ができました。

ドイツでは今ではペットショップで犬を売ることが禁止されていると聞きました。
日本に帰って来てからよく調べてみると、法律で禁じられているのではなく、
ペットショップが加盟する業界団体の自主規制により、ペットショップでの生体展示販売を
やめ、ブリーダーさんから直接入手することをすすめているものでした。
法律があるからというのではなく自主規制という形で守られていることに驚きました。
ブリーダーさんから子犬を手に入れると、パピークラス、その後のクラスとしつけ教室に通い、
人間社会でのマナーをきちんと教わるという、みんなが守るルールが浸透しているので、
犬を飼っている人も飼っていない人も気持ち良く共存できているのでしょう。

結局、犬の問題ではなく、人の問題なのです。
犬を飼う以上、人の社会のマナーを教えてあげるのは、飼主の義務なのです。
日本も、犬にも人に優しい社会にしたいですね。

(C) schali 2004
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