6月号
四日市霞一文字
山口 一郎太
待ちに待ったチヌ釣りのシーズンがやってきた。四日市霞一文字は,
ほぼ四季を通じてチヌが釣れる有名だ。地元ばかりでなく,名古屋や
岐阜方面からも釣り人がやってくる。
しかし,昨年は不調だった。お盆過ぎから多少盛り返しはしたものの,
それまでの6〜7月はまったくの不調だった。雨ばかりだった。梅雨明け
がわからない状態だった。
不調であったのは,チヌが少なかったからではない。ただただ天候の
せいによるものだと思いたい。だから,今シーズンは・・・・?
■霞一文字堤
四季を通じて釣れるとはいっても,やはり暖かくなってからの方が
釣りやすい。そこで3月27日(日)に出かけた。大潮で,正午が
ソコリになる。
私がおりたのは,一文字のほぼ真ん中だった。他の大勢の人は,一段
低い端の方へ行った。
竿をのばし,仕掛けをセットする。道糸は黄色の2号をフライリールに
巻いてある。ハリスは1号のフロロカーボンを約2メートル。道糸を
ハリスは直結だ。
ハリは黒いチヌバリ2号,その1センチぐらい上に4Bのガン玉をつけた。
そして餌のミノムシを刺し,ハリスまでこき上げた。
一文字の際にそっと落とし込んだ。しばらく待つが,ピクリともしない。
5メートルぐらいずつ移動しながら端の方へ移動して行く。
船からおりたのは,午前11時ごろだった。端の一段低いところに
着いたのは午後1時ごろだった。この間,チヌはもちろん,他の魚
(アイナメ,ガシラ)のアタリもなかった。
端の方には多くの人が集まっていた。
遠慮気味に,人の少ないところで落とし込んでみた。するとコツンと
アタリがでる。ハリには乗ってくれない。
少し移動して落とし込んでいくと,スルスルと沈んでいくべき糸が
ファーとふける。次の瞬間,竿先がグンッとオジギした。
竿をビシッと上げた。が,まったく重みはなかった。空振りだった。
餌は完全になくなっていた。
その後,2〜3回コツンとしたアタリはあったが。結局はハリに
乗らなかった。
帰りの船の中では,私とは逆の方で釣っていたという人が,
35センチぐらいの立派なチヌを持っていた。
●釣行メモ
渡船は,信栄丸(電話0593-52-8786)