寒い季節での発酵温度の保ち方

  低温下においてのビールつくりの方法方法
平均水温が18℃を下回るようになりますと、ちゃんと発酵するのか心配になってきます。 ちょいとした、補助熱源を使うことで、20℃程度の水温なら簡単に保てることができます。4パターンを紹介しています。 ちょっとした工夫でいつでもビールつくりが楽しめますね。

1.熱帯魚などの水槽用ヒーターを使うパターン その1
(2次発酵も同時におこなえ、温度管理もばっちしの店主の装置)

下段が2タンク同時仕込み可能な木製の水槽(手作り)で、200Wの温度調整付ヒータを使用。 (100WでもOK)

エアーロックをつけたままでも入れられるようになっています。
上段は、2次発酵用で、1.5Lと500ccのペットボトル、大瓶の収納ができます。
上段と下段の間はスロットと丸穴が開いており、下段の熱が上段に上がるようになっています。
内側にはポリウレタンのシートが貼りつけてあり、下段の温度が21℃の時に上段は18℃になります。
この専用発酵容器は、1次発酵と2次発酵が平行してできるので、作成と瓶詰めを同日にしても大丈夫です。 (ただし上段は1タンク分の容量)
かれこれ4年ほど使っていますが、いまだ健在です。(箱の材料費は2000円程度かな)
しかし作成には、それなりの手間と技術が必要ですので「こういう方法もあるのだ!」程度に参照してください。

2.熱帯魚などの水槽用ヒーターを使うパターン その2 
(夏場に使ったクーラーボックスを応用したケース)

こんなでかいクーラーボックスを持っている人は少ないと思いますが、その応用例をお伝えしましょう。
これなら自作することなく、お金さえ払えば理想的な温度管理ができます。
左の温度計は発酵容器のポリタン内部の温度を計測しています。
右側の温度計は、クーラーボックスの内部の水温とクーラーボックスの外部の外気温の2つを計測可能な優れもの。
しかも最高温度と最低温度をそれぞれメモリーできる優れものです。



クーラーボックスはその構造上、外気温の変化に対して内部への温度干渉が非常に少ないです。
つまりヒーターを入れなくても、ある程度の温度を保ってくれます。
見た目の美しさとお手軽さでは、そこそこお勧めですね。
とはいっても、ここまでする人もそうはいますまいから、これまた参照程度にして下さい。
ちなみに、クーラーボックスは5000円程度で、ヒーターは亀用の100Wです。
(亀用は温度のぶれが結構大きいので熱帯魚用の方がいいですね)

3.ホットカーペットを利用するパターン
(45cm * 45cmのホットクッションの活用)


これなら誰にでもできるかもしれないという方法を案内しましょう。
ホームセンターなどで2000円程度で売られている代物です。
今までは、冬場にイスの座面に敷いて使っていましたが、結構暑かったです。



ポリタンでは2つの同時保温が可能。
専用容器では2〜3つの保温が可能なくらいの面積があります。
使用感は、本体がしっかりしているので、安心感があります。
ただ50Wと結構パワーがあるので、ちょっとした寒さ程度ではきつすぎるかもしれません。(真冬にはいいかもしれない)
寝るまでは、足温器もしくはイスに敷いて、寝ているときは発酵温度を保つためにと、一挙両得のグッズです。
床面積が広いことから、2次発酵の用途にはもってこいですね。


4.ソフトあんかを利用するパターン
(32cm*26cmのソフトあんかの活用)


1000円程度でホームセンターなどで売られている代物です。 説明書によると出力21Wで、1時間の電気代が0.12円。 表面温度は50℃でサーモスタットを使った温度制御です。

  

ポリタンや専用容器にサイズ的にはぴったりです。 試してみましたが、値段・効用・サイズとも非常に良好です。 
ただ寝るときにも使いたい方は、2つ用意されたほうがよろしいでしょう。

上記の4つの例でもそうですが、補助熱源を使用される場合、温度計(シール・デジタルその他)は必ず使用して、発酵温度が上がり過ぎないよう(25℃以上)管理されることをお勧めします。
また電気の補助器具を使われる場合は、ビニルシートを上に敷くなどして水対策を行ってください。 (想定用途以外の使用となりますので濾水などで故障してもメーカーの保障対象外となります。−まあ 今まで漏れたことはないですが)


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