サイフォンチューブを作ろう
              サイフォンチューブにトライ!

サイフォンチューブは、ボトルフィーラーとも呼ばれています。

1次発酵終了後の溶液を、瓶詰めするときに溶液を運ぶチーブです。

水面の高さの違いを利用(サイフォンの原理)して溶液を移します

専用発酵容器は下部にコックがついていますので、そのまま瓶詰めできますが、ポリタンクを使った場合は何らかの方法で中の溶液を瓶に移す必要があります。

灯油を移すときに使う指押しポンプの流用を思いつきますが、問題点があります。

 

1.途中で止めてまたすぐに出すという操作が難しい

2.ポンプを使うと底にたまっているおりが舞い上がってしまう。

 

専用のチューブは、おりを吸い込まない仕組みと、必要なときに溶液をストップできる仕組み(ストッパー)がついていて非常に便利なのですが、結構値が張るのと、移すのに結構時間がかかる(ストッパーの仕組みやチーブの直径にもよりますが)という問題点もあります。


ここでは、アクリルパイプとビニルチューブを使ってトライしてみましょう。

製作時間は約30分です。

              

 

作成に必要なもの・準備するもの

 

アクリルパイプ ホームセンターのアクリル板を売っているコーナーに置いてある場合が多いです。
外径10mm 内径7mm のものを使用しています。必要な長さは50cmですが、1m単位で売られていることが多いです。1本300-400円位です。
ビニルチューブ 外径 内径 共いろいろなサイズのものが売られています。
ホームセンターなどでは水撒きホースの近くに置いてある場合が多いです。
外径10mm 内径9mmを使いましたが、メーカーと材質により微妙に違いますので、買う前に必ずアクリルパイプをはめられるか実際に試してください。必要な長さは130cmです。1m単位で売られていることが多いです。1m50-80円位です。
のこ アクリルパイプを切るときに使います。
できるだけ目の細かいものがいいです。「かなきりのこ」などがベスト
バーナーかカセットコンロ アクリルパイプを曲げるときに使う熱源です。
ローソクでもできるかもしれませんが、一箇所ではなく5cm位の幅でパイプを暖められる熱源がベストです。
金やすり アクリルパイプの切り口を滑らかにするのと、バリをとるときに使います。
三角と小丸の2本あればいいでしょう。
充填材 アクリルパイプにおりを吸い込まない仕組みを作る時に使用します。
量はわずかですが、乾いたときに水溶性でないものを使いましょう。
ここでは、熱で溶ける樹脂接着スティックで充填しています。
黒マジック アクリルパイプを切ったり、曲げたりするときのマーキングに使います。

 

 

1.材料と道具をそろえます。

主要なものは アクリルパイプとビニルチューブです。

 

2.アクリルパイプをカットします

必要な長さ50cmを切り出します。

 

マジックで50cmの所にマークして、ゆっくりとのこで切っていきます。

強い力を加えますと割れる恐れがありますので注意しながらカットしましょう。

 

3.切りとった端のバリをとります。

やすりで丁寧にとりましょう

 

 

4.アクリルパイプを曲げます

曲げなくても使えますが、ビニルチューブが折れ曲がって、水流がストップしたりするので曲げに挑戦してみましょう。

パイプの端から7〜8cmの所をマジックでマークします。

バーナーをつけ、手をかざしてもやけどをしないような上の部分にパイプのマーク部分をかざします。

バーナーにかざしている時は、パイプをゆっくり回転させます。マーク部分の前後も左右に動かして温めます。(5cm位)

というのも一箇所にだけ熱を集中させて曲げた場合、そこだけが折れてしまって内径が縮んでしまうからです。

 

  

 

5分ほどするとその部分の前後がやわらかくなってきます。

バーナーから一旦離して、ゆっくりと曲げていきます。

角度は60度くらいがよろしいでしょう。カタカナのレの字の角度が近いですね。

押しながら曲げる感じで、一部分のみに折れがこないように曲げていきます。

 

 

バーナーに近づけすぎた場合はアクリルパイプが沸騰して表面に気泡が出てきます。

穴があかない限りは実用には問題ないですが、きれいに越したことはないので強火にはくれぐれも注意!

 

5.おりの巻き込み防止を作成します

パイプの途中に笛の空気抜け状の物を加工します。

曲げたパイプを、レの字部分を左に、短い部分は下になるようして平らな所に置きます。

右から23mm〜25mmの部分にマジックでマーキングします。

円周に沿って半周程度マーキングします。

次に最初にマーキングした場所より5mm程度左の部分にもマーキングします。

最初にマーキングした上下の端をマークしておくとわかりやすいでしょう。

 

下から吸い上げるのではなく、この部分から吸い込むことによって、おりの混入を防いでいます。

 

加工します。

最初にマーキングした部分をパイプの半分まで下に切っていきます。

続いて2番目にマーキングした場所から右斜め下切っていき、最初にのマーキングした端場所まで切れ目を入れてゆき切り取ります。

 

斜め部分は慎重に切っていきます。

万一割れてしまった場合は、その部分を切り落としてもう一度行ってください。

長さは多少余裕を持たせてあるので、一回程度の失敗なら大丈夫です。

 

6.切り口をヤスリで磨いてバリを取り除きます

切り口の部分に三角やすりをあて、バリをのぞきます。

パイプの内の部分は小丸やすりが作業しやすいです。

7.パイプの底にあたる部分を充填します。

充填物はエタノールをしみこませた綿を詰めてもかまいませんが、その都度掃除をしないといけないので、水溶性でないものを使った方が楽です。

写真では、溶ける樹脂を使って充填しています。

 

充填後の図 左は斜めから見たもの 右は切り口を真上から見たもの

 

 

8.チューブを切りパイプとつなぎます

チューブは任意の長さ(130cm前後)に、はさみで切ります。

抜けない程度(1−2cm)にチューブの中にパイプを入れ込みます。

購入前にパイプとチューブがつなげれるか確認しておきましょう

 

7.完成    

使用してみましたがなかなかよろしいです。

瓶使用時は、パイプをポリタンクの中へ、チューブを瓶の口に5cm程差し込んで使います。

瓶詰め使用時に水流を止めるにはビニルチューブの端をレの字型に折り曲げて止めます。

 


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