おりを使ってパンを作ろう
              1次発酵時のおりを使ってパンを焼こう! ホームベーカリーを使ったレシピ追加!

ビールの1次発酵終了時にはそこそこ(500ccから1000cc程度)のおりが発酵容器の底にたまりますね。

ほとんどの場合は容器を洗うときにそのまま捨てられているのじゃないでしょうか。

パンを発酵させる酵母はサッカロミセス・セビジュという種類ですが、実はこれはビールを発酵させる時にも活躍する酵母なのです。

おりには生きたビール酵母がいっぱいいます。

今回はその溶液をそのまま使って、パン作りにトライしてみましょう。


レシピ1:ホームベーカリーを使って


レシピ2:こねから自力でする
              

 

レシピ1:ホームベーカリーを使って −天然酵母対応型でないと十分に膨らまないかも

 

発酵後のおり(50g) 瓶詰め後に底にたまっているおりを、タッパーなどに入れて冷蔵庫で保存しておきます。2-3日でうわずみとどろっとしたおりに分離します。そのどろっとした部分を使います。
強力粉(270g) メーカーレシピでは300gの粉を使いますが、膨らみすぎて硬くなる場合がありますので量を減らしています。
水(150cc) 水とおりで200ccが目安。
砂糖(15g)と塩(5g) 塩は小さじいっぱい程度。
砂糖はおりの苦味を消すため若干多めです。
ショートニング(15g) なくてもいいです。バターやマーガリンで代替もOK。
ホームベーカリー 天然酵母を使えるもの。
店主が使っているのは象印のBB-HS10です。

 

1.おりを用意します。

 

  

(発酵容器の底にたまっているおり)  (タッパーに移します)

 

2.パンケースにハネを取り付け、水、おり、粉などの順に入れます。


天然パン酵母を使った場合は、「生種つくり」を行いますが、店主はそのままで使っています。


3.ベーカリーの蓋をしめ通電しスタートさせます。

通常のパン用ドライイーストを使ったベーカリーでは、4時間程度で工程が終わりますが,天然酵母コースは7時間ほどかかります。でもタイマーを使って前の晩から仕込むのにはちょうどころあいです。


4.完成

      

膨らみかたは、おりの元気さによって結構変わってきますね。


 

レシピ2:こねから自力でする場合  −ほとんど何もない状態での挑戦に近い

発酵後のおり(150-200cc) 瓶詰め後に底にたまっているおりを、タッパーなどに入れて冷蔵庫で保存しておきます。水分もかねていますので上澄みと一緒でOKです。
粉(300g) 強力粉・小麦粉・てんぷら粉のいずれでもOKです。強力粉を使った場合はしこしこ感がでます。(普通のパンは強力粉です)
てんぷら粉を使った場合は全卵粉・膨張材も入っていますので、塩と砂糖だけで作れます。めんどぐさがりやさんにはいいかも。
砂糖(50-70g)と塩(小さじ1杯) 塩は小さじいっぱい程度。
砂糖は50〜70gと通常より少し多目に入れます。おりの苦味を消すためです。(おりを少なくした場合は砂糖を半量にして下さい)
卵(一個) 一般のレシピの多くは半分となっていますが、一個丸ごと使っちゃいましょう。なお焼くときにてりをだすために卵白を表面に塗りますが、お好みでどうぞ。てんぷら粉を使った場合は無くてもOK。
バター(50g) ない場合はマーガリンでOK。それもない場合はなくてもOKです。
ボール 混ぜ合わせるためのボールを用意します。鍋でもOK。
麺棒 生地を伸ばす時に使います。直径3−4cmの丸いパイプなら何でもOK。
ラップ 1次発酵時と2次発酵時に生地を覆うために使います。
発酵用熱源 コタツの中やビール発酵時に使ったアンカなど40−50℃の熱がでるもの
オーブン オーブントースターでもOKです。(ただしこげます)

 

パン作りの基本は、ビール造りの2次発酵と同じく、炭酸ガスの活用です。

温度もわりと高めでも大丈夫ですので、そこそこ手を抜いても大丈夫ですよ。

作成時間は約半日程度かな。


1.材料と道具をそろえます。

主要なものは 粉とおりです。

 

2.粉をボールに入れ砂糖と塩を入れ混ぜます

その後に卵とおりを入れよく混ぜます。

おりは最初に全量入れるのではなく、少しづつ入れていきます。生地の堅さが耳たぶ程度になればOK。それ以上は柔らかくしないようにしましょう。

レシピ通りの量のおり(150-200cc)を使いますと、苦みばしったパンができますので、「それはちょいとー」とおっしゃる方はおりを50cc程度にして、1次発酵時間を半日かけるか、ドライイーストを4g程最初に添加されることをお勧めします。

 

3.バターを投入します。

レンジで20秒ほどバターをチンして、溶かしてから入れると混ぜやすいですね。

 

4.ひたすらこねます

 

あるレシピでは100回 別のは70-80回となっています。

私の感じでは そば打ちと同じ程度ですが、こねるのが飽きたらそこでよしとしましょう。

 

 

  

 

5.1次発酵させます

こね終わると、ボールにラップをかけて、35℃から40℃になるようにします。

生地が2倍程度に膨れあがります。私はソフトあんかを利用しました。(寒い時期での発酵温度の保ち方参照)ボールの上にはダウンジャケットなどで覆ってやるといいでしょう。

時間は温度にもよりますが2時間程度ですね。

1次発酵を飛ばして、2次発酵から行ってもそれなりに出来上がりますよ。

 

生地が2倍程度に膨らんだら、外側の生地を内側におりこむようにして、中のガスを抜きます。

生地を12-15個に分け、一つずつ丸めて、麺棒で長三角形に伸ばします。

打ち粉を使ってひっつかない用にしましょう。

 

5.幅の広いほうからくるりと巻いていきます。

全てまき終わったら、トレイに並べて2次発酵を行います。

結構面積があるので、コタツの中やホットクッション(寒い時期での発酵温度の保ち方参照)

を使うのがいいですね。

 

1次発酵を飛ばして、いきなり2次発酵から入ってもOKです。

 

ソフトアンカを使った2次発酵の状態 2倍程度に膨らみます。

上部はジャケットやバスタオルなどで覆ってやります。

 

7.オーブンで焼きます。

オーブンなら200℃で15分ほど。オーブントースターを使った場合は5分ほどで完成です。(焦げつきに注意)

 


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