
読感04年06月
04/6/1読了『プレゼンテーション』
当たり前のことだけれど整理してあることの価値は非常に高いと思います。
04/6/2読了『自治体も「倒産」する』
読みやすい内容ですが、それは具体的な手段や理論が書かれていないからでしょう。
04/6/5読了『ペイオフと自治体財政』
読みやすい内容ですが、ちょっと過激な内容です。一般会社で行っている管理方法と同一の
ほうが、確かに外部からチェックはしやすいと思います。固定資産の減価償却の問題も気にな
りました。
また、民間でも最近重視されているキャッシュフロー経営を自治体に導入することも提言され
ています。
04/6/9読了『ユネスコ事務局長奮闘記』
ユネスコの概要がよく分かります。また、事務局長選挙についても触れらていて、なかなか興
味深かったです。また、イギリス(1997年復帰)とアメリカ(2003年復帰)がユネスコに復帰し
たことを、この本で始めて知りました。
著者のユネスコ改革の姿勢がはっきりと示されていて、よいとおもった文書を引用しておきま
す。
「また、私あてに無記名の抗議文も多数届きました。当初はこれらの怪文書や無記名の手紙
を読みましたが、すぐにこれらの文書は無責任なものあるにもかかわらず、私が読むと、意識
するしないにかかわらず、何らかの影響を受ける可能性があると考え、すべて読まないことに
しました。」(p.140)
04/6/9読了『分権時代の政策ずくりと行政責任』
講義のテープを書き起こした内容です。ちょっと読みにくいですが、キーワードが何かを意識
したつくりになっていて理解はしやすいと思います。自治体の財政構造と政策能力をどのよう
に向上していくかが論点です。
いままで少人数で集権でやっていたことを、分権で多人数でやるということですから、分権の
問題はすぐに「ヒト」と「カネ」の問題に直面せざるをえないのですが、その点はこの本の著者
の佐々木先生をはじめ行政学者は、随分昔から指摘していることです。制度は変えることがで
きても、運用をかえるのは難しいです。
住民自治に関して、役所がボランティアやNPOを育てるのではなく住民が育てる必要がある
という提言(p.64)や、地方議会における首長との役割分化と専門委員制度の提言(p.68)、広
域人事制度(p.71)など魅力的な内容がちりばめられています。
誤字等は以下の通り。
(p.27)
誤:どんなに有能でも年しかいられない。
正:どんなに有能でも8年しかいられない。
(p.39l.4)
もしかしたら正しいかもしれませんが、文脈からみて自分は次の通りだと考えます。
誤:レスポンシビリティー
正:アカウンタビリティー
(p.67)
誤:参議員
正:参議院
誤:衆議員
正:衆議院
04/6/10読了『ハワイ王朝最後の女王』
文章はちょっとぶつぎれな印象を受けますが、内容・構成とも良いと思います。ただし、これ
はハワイ王国より視点で書かれているため、アメリカ合衆国からの反論も別にあろうかと思い
ます。
ただし、19世紀末から20世紀初頭にかけてアメリカ合衆国が、北アメリカ大陸や中南米、カ
リブ海、太平洋地域でどんな政策を遂行してきたかということは、知っていないといけない内容
のように感じました。ハワイはアメリカがとった帝国主義政策の象徴というと極端かもしれませ
んが、この本からはアメリカも国益のために対外膨張政策を容易に採用する「普通」の国家に
すぎないという印象を強く受けます。
04/6/12読了『簡単に断れない。』
なかなか辛辣な物言いのときもありますが、それが痛快でよいです。
「失敗しやすいタチである。知らないうちに失敗している恐れが強い。過去何度も取り返しの
つかない失敗を犯してきた。細々とでも生きているのが不思議だ(もしかして、どんな失敗でも
取り返しがつくのか?)」(p.131)など、愉快な言い回しが豊富です。
04/6/12読了『石原都政副知事ノート』
昔、中曽根元首相は政策ノートを作って、いつかは首相になろうと若いうちから準備をしてい
たと聞いた事があります。この本の著者は、それを出版物としたといえます。内容は、読み物と
して体裁が十分であり、読みやすいので、軽く流してしまいそうですが、これは東京都をどのよ
うに変えるかにつき具体的な論点を呈示した政策指針と考えます。
「連絡さえつけば、仕事は組織が処理する。連絡がつかなければ、何も動きださない。」(p.
120)といった危機管理についてのコメントや、「知事という職はあくまで特権ではなく責任だ」な
どの組織認識など、非常に穏健な発言が多いように思いますが、全体のトーンは風来坊風で
す。この本は、だいぶ自分に対して刺激になりました。
04/6/14読了『社長をだせ! 実録 クレームとの死闘』
ちょっとした興味で読みましたが、なかなか面白かったです。一気に読めます。クレーム処理
について読者は、客観的な立場になるので、当たり前のことが書いてあるような気になってき
てしまうかもしれません。でも、クレームを受ける立場になったとき、ここで書かれているように
振舞う自信は到底ありません。
実録暴露モノのように考えていましたが、「…ユーザーの立場に立った解決の道を探すこと
が何よりも重要なのです」(p.105)とあるように、クレーム処理を捉えた真っ当な内容の本で
す。クレームの実体験・分類・歴史など丁寧な説明が、説得的に書かれており、これも著者の
経験の現われなのかもしれません。「起きた問題についてはしっかり勉強をして、自分で責任
をもって説明することが大切です。しっかりした資料に基づくていねいな説明こそが、相手の怒
りをおさめ、不信を解きほぐし、クレーム解決へと導いてくれます。」(p.238-239)のあとがきの
言葉にすべてが集約されています。
04/6/19読了『大活字バインダー式 インターネット基礎講座Windows Me版』
とくに新しい発見はありませんでした、ということにしておきたいです(本当はいくつかありまし
た)。
04/6/19読了『ペイオフ対策完全マニュアル 改訂新版』
ペイオフの影響がどの程度あるかの参考になりました。

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