同時進行!!ウィークリー馬券物語
止まらない木ブルース

第8回:新潟再遠征決定編


決定:A田一門新潟再々遠征
日程:8/29(土)東京出発〜新潟〜新潟競馬場〜月岡温泉で豪遊(一泊)
8/30(日)月岡温泉発〜新潟競馬場〜新潟駅〜東京
「師匠また新潟遠征ですか?!」とF。
「おう、その通りだ。おまえらが嫌でも俺は独りでもいくぞ」と師匠。
「今度はいっしょに行けますよ」と弟子S。
「僕も行きたいんですが」と孫弟子Tがつぶやく。
「いいぞ連れてってやるぞ」と師匠。
「でも、僕には女房も小さいガキもいるんですよ」と残念そうなT。
「それがどうした?」とS。
「あんた!うちの家庭環境知っとるがな」とTが声を荒げる。
「この際離婚したら?」とSがさらに追い討ちをかける。
「殺すぞコノー!」
「冗談、冗談だよ」
「家族そろって、いっしょにくればいいんじゃないか」と一番弟子F。
「あのー、そんな状況じゃないんですよ」とT。
「だから月岡温泉で家族サービスすりゃいいんじゃん」とS。
「あのね、あんたのように独身じゃないんだよ」とTがSに食って掛かる。
「おれも独身だぞ」と師匠と一番弟子がTを睨みつける。
「いや、そういう意味じゃなくて…。とにかく行けません!」とT。
「そうか、わかった。じゃ秋の石和遠征に連れていってやろう」と師匠。
「あー、あの悪夢の毎日王冠(注1)が蘇る!」とFが叫ぶ。
(注1)A田一門では、秋の石和遠征は毎年東京開幕週で、メインレースは毎日王冠。 先おととしはジェニュイン、チトセオーがこけ、おととしはアヌスミラビリスがまさかの一着と 大荒れ。当然一門は撃沈した。
「去年もスピードワールドが連をはずしましたもんね」とS。
「おまえらはまだ甘い。今年こそ勝つぞ」と師匠。
「そういえば静岡に帰ったFKさんは石和遠征に来るんでしょうかね」とS。
「おう、そうだ。お前も静岡にいたころ車で参加したっけな」と師匠。
「ええ、山を越えてやって来ましたよ。静岡って競輪や競艇(浜松)はあるんですけど競馬は ないんですよ。だからたびたび石和の場外馬券場まで行きましたよ」とS。
「(場外馬券所が)熱海にはまだ出来てねぇのか」と師匠。
「あー、また熱海の話(注2)ですか」とFが怪訝な表情で。
(注2) A田一門では数年前、遠征先の旅館がとれず仕方なく熱海にいったことがある。
「僕はコメントしたくありません」とS。
「だれがババアを呼んだんだ。俺はコンパニオンを頼んだんだぞ」と師匠。
「いや、ですから旅館のおばちゃんはあれがコンパニオンだと申しておりましたが」とS。
「子持ちのか?」と師匠。
「いま六本木でも子持ちのキャバクラ嬢なんてザラですよ」とT。
「しかしきれいなひとばっかしだろう」と師匠。
一同「…」
「まぁ、熱海のことは忘れて次の新潟遠征頑張りましょう」とS。
「その前に資金稼ぎをしないと。師匠、関屋記念はどうなんですか」とF。
「ダイワテキサスで堅いな。ヒモもロイヤルスズカとヒロデクロスの安田組二頭で十分さ」と自信満々 の師匠。
「ダイワテキサスの軸は堅いと思いますが、僕はベルウィナーをマークしているんですが」とSがお 伺いをたてる。
「要らん要らん。あんな年寄りは外しておけ」と師匠。
「わかりました。師匠のおっしゃる通りにしますよ」とS。
「そうか。じゃ俺はこれでな」と夜の街に消える師匠。

  (弟子たち会話)
「確かにダイワの軸は堅そうだが」と一番弟子F。
「そうですね。前走の勝ちっぷり凄かったですよね。前半ハイペースを二番手で進んで 直線でち切ってしまうんですからね。夏は調子いい馬につけって言いますから、これは 軸ですよね」とS。
「ヒモも師匠と同じになってしまうんですがロイヤルとヒロデクロスでいいですよね」と孫弟子T。
「うーん、でも師匠と同じか。やっぱり荒れそうだな。それより競馬やらずに旅費代にとっておこうぜ」 とF。
「それが懸命ですね・・・」

(更新8/8)

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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。