同時進行!!ウィークリー馬券物語
止まらない木ブルース

第46回: 安田記念

「師匠どうしたんですか?」とS。
「ああ、音信不通なんだよ」とF。
「まったくどこいってんだろう。T君は嫁さんが臨月で忙しくて来れないし」
「金策に走ってるんだろう。ダービー飲んじまって苦しそうだったから」
「手紙ぐらい残してもらえば良かったんですが。そういえば、女馬券師ミホっていう のが師匠の知り合いにいるらしいですね」
「おお、いるぞ」
「当たるんですか?」
「一応な」
「若いんですか」
「うーん、8歳牝馬ってところだな」
「それは○○はないってことですね」
「まあ、そういうことだな。一度繁殖入りしたが失敗したらしい」
「そんなこと、このページに書いたらマズイっすよ」
「いいから書け。業務命令だ」
「はあ、わかりました。クレームついたら責任とって下さいね」
「俺にまかせておけ」
「でも、一度繁殖入りして現役復帰なんて珍しいですね」
「確か、シガーもそうなりかけたことがあったな。あれは牡馬だったけど」
「ところで女の勘では安田記念はどうなるんですか」
「グラス・キングヘイローの1点だそうだ」
「それじゃ、ゴール前でキャーキャー言っている100円単位で買うネエチャンたちと同じじゃ ないですか。100円単位でも万券とれればいいですけど」
「まあ、対象レースが悪かったな。グラスの軸は不動だからな」
「わからないですよ。この前のGDP、誰が年率7.9%だなんて予想しました」
「個人消費は低迷、公共事業は遅れているなんて言われていたけど、フタを開けて みると大幅プラスだったな。不況ボケか」
「グラスは2走ボケだったりして」
「でもGT馬だから、2走ボケはあるまい」
「それもそうですね」
「まあ、こんな銀行馬券は俺には買えないな」
「いや、いまや銀行だって危ないのは常識ですよ。昨日、東京相和が破綻しましたから、 このグラス・キングの銀行馬券は来ないというサインではないでしょうか」
「じゃあ、なにか保険をかけてエアジハードでも押さえておこう」
「保険会社も東邦が吹っ飛んだばかりですよ」
「うーん、世の中何を信じたらいいのかわからないな」
「でもグラスは飛んでほしくないですね。JRAの5歳四天王(エルコンドル・グラス・スペシャル・ セイウン)の一角ですから、ジャパンカップまでは負けないでほしいですね」
「そうだな、現役最強のエルコンドル、天皇賞馬スペシャル、復活した怪物グラス、リベンジに燃える セイウン、この4頭の対決が今年の競馬界のメインイベントとなるからな」
「話しは変わりますが、安田記念より函館メインの巴賞のほうが面白そうですよ。頭数は少ないん ですが、近走低迷している馬ばかりで、軸さえ合えばいけますよ」
「あと中京のメイン東海ステークスもハンデ戦でなにかありそうだぞ」
「軸はマイターンでも、そこそこ配当がつきますね」
「ヒモさえ合えばこりゃいけるぞ」
「じゃあ、函館、中京で勝負ですね」
「おお、そうだ」
”軸があえば”、”ヒモが合えば”と獲らぬ狸のナントカのFとSであった。


(更新6/13)

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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えら れる範囲でお答えしたいと思います。