同時進行!!ウィークリー馬券物語
止まらない木ブルース

第六回:宝塚記念

「師匠、前半の締めくくりとして絶対当てましょうね」と一番弟子F。
「いいな、絶対当てたきゃ俺の言う通り買えばいいんだぞ」と師匠。
「わかってますよ。そのあたり馬券教えて下さいよ」と弟子S。
そこで赤坊の予想
晴れ:良馬場
◎サイレンススズカ
○エアグルーヴ
▲ローゼンカバリー
雨:重馬場
◎メジロブライト
○ローゼンカバリー
▲サイレンススズカ
「やはり、良馬場ならサイレンスですか」と弟子F。
「そうだな。なんてたってここ2走ともレコード勝ち、それも重賞での逃げ切りだからな。相当こいつは 速いぞ。前走2000M、1分57秒8のタイムに1ハロン(200M)13秒で走っても阪神 の2200Mのコースレコードだからな。仮柵のとれた内側の馬場のいいところ走れるのも有利だぞ。 まぁ軸は堅いな」と師匠。
「対抗はエアグルーヴですか。あれブライトもジャスティスも消しですか」と弟子S。
「いや、雨で馬場が渋ればブライトの出番よ。重なら最後の坂が堪えるだろうな、サイレンスには。 で、対抗は重とくればこの馬を忘れちゃいけないぞ。ローゼンで好配当をゲットよ」と師匠。
「良馬場でもブライトを消しちゃうんですか」とまた弟子S。
「長めを使われたきたブライトに、2200Mの中距離は忙しすぎるぞ。後ろから行って届かずって じゅうぶん有り得るぞ。逆にグルーヴには前に行っての器用さもあるからな。サイレンスにかなわくとも 豊ならきっちり2着を確保してくれるだろう。あとは好調ローゼンを抑えに。天皇賞の上がりはメンバー 中最も速かったからな」と師匠。
「シルクは良でも重でも消しですか」と弟子S
「あったりめぇよ。お前らにも買えるちゃちな馬が勝てるわけねえだろ。それは冗談として、 こいつも距離があわねぇな。また後ろから行って、馬場の悪い外側を通らされて沈没よ」と師匠。シルク をばっさり。
「僕もサイレンスの軸でいこう思っているんですが」と孫弟子Tが怪訝な表情で。
「お前も本当に成長したな。俺の予想で自信がついたろ。でも天気には気をつけておけよ。 ブライトがくるかもしれんからな」と師匠。 「はぁ」と弟子T。「そうだ、お前も新潟遠征行くか。温泉つきだぞ」と師匠。
「いや、僕には妻と小さなガキもいますから」と孫弟子T。
「そうか、お前尻にひかれてるもんな。おっ、いけねぇこんな時間か。おれは先に失礼するからな。 じゃーな、しっかり当てろよ」と夜の街に消える師匠。

(弟子達の会話)
「まずいなぁ。サイレンス自信たっぷりだな師匠」と弟子F。
「僕はもの凄く不安ですよ。ずーとサイレンスと決めていたんですよ」と孫弟子T。
「でもヒモがグルーヴと師匠御用達のローゼンだから、ブライト、シルクに流して勝負 出来ますよ」と弟子S。
「それもそうだな。もともとローゼンを買う気はなかったからグルーヴを消しゃいいんだな。 そういえば師匠、新潟遠征のこといってたけどお前行かないの」 と弟子Fが孫弟子Tに尋ねる。
「いや、僕も独身に戻れば行けるんですが・・・」

(更新7/11)

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この物語はフィクションです。 実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。