同時進行!!ウィークリー馬券物語
止まらない木ブルース

第41回: 高松宮記念(GT)・結果編

「あれっ、師匠は?」
「連勝ストップも納得でもう帰りました」
「そうか。やはりGT3連勝はなかったな」
「ところで勝ったのはマサラッキでしたね」
「うーん、人気の盲点だったなあ」
「私も無印でした。昨年スプリンターズでマイネルラヴ−マサラッキで勝負してこけた 記憶がありましたから。そに7歳で上がり目にも疑問がありましたから」
「人気薄、大物食いの藤田か」
「こういうときは恐いですね、藤田は」
「でもよくよく考えると、優勝はやはりシルクロードSからだったな」
「そうんなんですよね。そこを勝ったマイネルラヴが回避、そこで2着になったアグネスワールド が押し出されるように人気になってましたね。たしか、単では2番でも馬連では得票率がトップで したから、危険な人気馬になってしまいましたね」
「アグネスは持ちタイムもなかったし、いままで厳しいスプリント戦の経験もなかった。 ここ2戦、斤量も56キロで相手に恵まれていたってことか」
「そうなんですよね。シルクロードSでアグネス−マサラッキのタイム差が0.3 秒、斤量はアグネス56キロに対し、マサラッキが58キロ。マサラッキは休み明けの ハンデがありましたから、アグネスが2番人気なら、同斤で叩き2戦目のマサラッキも 同じくらい評価されても良かったんですよね。持ちタイムも1分7秒台があって、 アグネスよりずっといい」
「上がり目のない7歳馬と勢いの5歳馬のというのにとらわれてしまったな」
「今年の5歳馬は凄いのがたくさんいますから、仕方ないですね」
「あと2着のシーキングザパールは、さすがGT2勝馬だな。いろいろあったみたいだけど 2着は確保。シルクロードSを使って、ここなら断然の1番人気だっただろうな」
「僕も順調ならシーキング大本命だったんですけど、1番人気でもあのオッズを見ると買い づらいですよ。馬連ではアグネスのほうが売れていたんですから。あと一馬の清水がシーキング のことメチャクチャ言ってましたもんで」
「なんと言ってたんだ」
「巧みに◎語を操り、○○歳を過ぎても最先端で働く有能な×▲は、良き△良き▽になった例しは 馬の世界でも人の世界でも一度としてない、っていうようなコメントでした」
「それはヤバイぞ。×▲団体からクレームがつくぞ」
「だからここでも正直に書けないんです」
「で、2着にきたということは、良き△良き▽になることは放棄したということか」
「ええ、スーパーキャリア◇ー■ンの道を選んだんですね」
「だから意地を見せて2着。清水さんよく言ってくれるじゃないのってヒールで 踏んづけた感じだな」
「馬の世界も×▲の時代なんですかね」
「それはいいとして、ところで取った者はいるのか」
「私は、高速馬場を信じてトキオ−サウンドの前の残りと、そこから 人気薄シンコウ・マサラッキ・セレクトに流しでお終いでした。あまり買わず、 穴狙いで小額遊んだだけです」とS。
「俺は師匠が当たったらこまるので様子見してたよ」とF。
「僕は・・・」と小声でT。
「どうした?そういえばシンボリスウォードだったんじゃないか」
「もちろん買いました」
「師匠本命のトキオは」
「それも買ってました」
「人気どころのアグネスは」
「それも買ってました」
「まさかキョウエイも」
「いや、あの、それも買っていました」
「じゃあ師匠の消したシーキングは」
「それも買いました」
「ひょっとしてこの5頭のボックス?」
「ええ・・・」
「当たっているようで当たってないぞ。1〜5番人気なのに」
「くそっ。今度こそ当てにいったのに!」と叫ぶT。
「穴狙いで外れるならともかく、これで当たらないのも悲惨だな」
「・・・」
「シンボリなんか買っちゃだめって言ったじゃんか。タイムは良くても GTのペースに慣れてないよ。1200で勝ってきたといっても、一般のオープン あたりがいいとこだろ。重賞でもまれてきたこのメンバーのなかに入ったら見劣り するよ」
「いわゆるGTの壁ってやつですね。明らかに買われすぎでしたね」
「そういえば、先週も5頭のボックスだったんじゃないか」
「うるさいですよ!今度こそ当てますよ」
「今度はオークスか」
「プリモディーネ、スティンガー、フサイチエアデール、トゥザビクトリー、 クロックワークが人気になると思いますが」
「フサイチはトライアルで馬体を減らしていたからきついな。あとトライアル を使って勝った馬はここ10年いない。けどスティンガーの場合、年明け2戦しか消 化してないし一応GT馬だから大丈夫だろう」
「やはり桜花賞馬プリモが中心ですかね」
「血統的には疑問でも、この時期の4歳牝馬は能力差のほうが大きく出るから心配 ないしな。心配なのは藤田。2週連続GT制覇がかかるからな」
「それなら、豊が選んだトゥザビクトリーが軸ですかね」
「軸にはいいかもな。あと、クロックワークはトライアルで惜しい3着で素質の 高さを見せたけど、キャリア3戦というのは心細い。あまり人気になるようなら 軽視していいんじゃないか」
「そうですね。結局、桜花賞上位組とスティンガーが中心ですかね」 「そうだな。ところでT君はどれでいくんだい?」
「今度こそ、その5頭のボックスで頂きますよ。任せて下さい」と自信ありのTであった。
「こりゃ大荒れか、10倍以下で落ち着くかのどちらかになりそうだ」と思うFとSであった。


(更新5/24)

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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えら れる範囲でお答えしたいと思います。