同時進行!!ウィークリー馬券物語
止まらない木ブルース

第32回: 春のGT開幕!桜花賞

「いやー、待ちに待った春のGT、クラシックの開幕ですね」と一番弟子F。
「ほんと待ちましたが・・・。資金が底をつき始めているんですが・・・」とS。
「僕はなんとかプラスで迎えられましたよ」と孫弟子T。
「では、桜花賞の勝ち馬教えて下さい」
「混戦の桜花賞も俺の予想でちょちょいのちょいよ」と相変わらずに師匠。
「頼もしいですね」とおもいっきりよいしょする弟子達。
「勝って銀座で花見しましょうね」
「おー、まかせておけ」
「それでは、お願いします」
「今年の桜花賞、本命は軸不動で簡単なはずだった」
「簡単なはずだった?」
「それはだな、桜花賞過去4勝の武豊が、重賞2勝馬を蹴って選び、騎乗するはずだった 馬がいたからだ」
「トゥザビクトリーですね」
「そうだ。それがアネモネステークスで敗れすべて狂ってしまった」
「確かに」と師匠に頷いてみせる弟子達。
「基本点からやり直しだ。クラシックを勝つため、トライアルレースをステップと 割きり、本番にピークとなるように照準を合わせたゴッドインチーフが本命だ。ぶっつけ 本番で勝てる程、桜花賞は甘くない、とライバルと正攻法で勝負するぞ」
「ゴッドが本命・・・ですか」と怪訝な表情のT。
「なんか言いたいのか?」と師匠。
「いえ、めっそうもない」
「続きだ。ゴッドと好対照なのがスティンガーだ。桜花賞は単なる通過点だ。 海外遠征で勝つためには、強靭な精神力とタフなフィジカルが必要なのだと、 休養明け初戦がGT。自信の破壊力抜群の末脚が競馬サークルの常識を打ち破るかだ」
「で、印は?」
「対抗で○だ。あと、有力馬に追い込み脚質が揃ったため、展開有利な単騎逃げがうてる エイシンルーデンスが穴馬だ。桜花賞ペースと言われるほどのハイペースが普通の展開だが、 逆に後ろで牽制しあい、平均ペースに落ち着けば、意外と粘り切ってしまうかもな」
「するどい読みですね」とまたまたよいしょの弟子達。
「これぐらい誰でも思いつきますよねえ」と小声でささやくT。
「しー」と目配せするF。
「お前達納得したろ」と師匠。
「ええ、久々に聞く師匠のGT予想ですが、いつ聞いても鋭いですね」とS。
(どこがするどいんや?)
「で、ほかには」
「あとはだな、天才をクラクラさせた張本人、トゥザビクトリーだ。出走が、抽選次第 とは勝負の勘所から外れた格好だが、新パートナー幸騎手を鞍上に状態は急上昇だ。 少なくとも、切れ味身上の武豊フサイチエアデールよりは先着しそうだ」 「フサイチより上ですか。ところでそのフサイチはどうなんです」
「印は要らん」
「えっ。無印ですか」
「そうだ」
「はあ・・・」
「俺が要らないといった要らないんだ。わかったな」
「ええ、もちろん(こりゃ来るかも)」
「じゃ俺は前祝いに出かけるからな。じゃあな」と雑踏に消えていく師匠。

(弟子達の会話)
「うーん、ゴッドですか。僕も本命なんですが・・・」と孫弟子T。
「いやあ、実は俺も・・・」とS。
「なら、素直にフサイチから師匠の4点に流してOKだな」
「そうかもしれませんね」と納得のS。
「でも師匠って、昨年の有馬、こないだのフェブラリーと連勝しているんですよね」とT。
「昨日も2000年問題にからんだシステムミスがあったようだし、師匠の頭もこれで いかれてて、当たっているんじゃねえか」とF。
「というと今回もひょっとしたら当たるかも・・・」
「当たったら、やはり7月で人類は滅ぶ・・・」
「ここは人類の未来のために師匠には外れてもらいましょう」
「ところで来週は皐月ですが、今年は指定席とらないんですか。僕は自分のはカードでA席を 申し込んでいますけど」とS。
「俺は申し込んだんだが、間に合わないみたいだなあ。でも今年はとらないんだよなあ」とF。
「なんか訳ありですね」
「ここじゃしゃべれん」
「まあ、またの機会にしましょうか」
「とりあえず当てて銀座で花見だ!」



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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えら れる範囲でお答えしたいと思います。