同時進行!!ウィークリー馬券物語
止まらない木ブルース

第25回:朝日杯3歳ステークス

「師匠、今日私も自分席をゲットしてきました」と土曜の開催で有馬記念の指定席の抽選を クリアしたS。
「そうか。よかったな」と師匠。既に自分の分が確保してあるので気にもとめない様子。
「でも師匠冷たいじゃないですか、今週並ばないなんて」
「ちと資金繰りがきつくてな。それに俺はもう手に入れているからな。何時ごろから並んだんだ?」
「2時過ぎです。中山(競馬場)の駐車場が開くのが夜中の2時からですから」
「ゴンドラか?」
「はいそうです。実はいっしょの席がとれたんです。ゴンドラ1階の○号の○から◇とおっしゃていまし たよね。ちょうど私の前に並んでいた人が、先週買った指定券と今日の当たりを足して2人席に替えて もらっていたんです。でちょうどその人がもってきたのがゴンドラ1階の○号の△だったんです」とS。
「そうなんですよ。一門4人ちょうど同じテーブルなんですよ」とF。
「おお、それは良かったな。有馬の当日に俺のあり難い予想ををリアルに聞けるなんてお前ら お天道様に感謝しなきゃな」
「そうでうすよ。消せる馬をどんどん教えてもらいます」と思うFとS。
「でところで、朝日杯はいかがすればよろしいんでしょうか」
「うーん。3歳戦は難しいからな。えー」と師匠。
「3歳戦に限らずいつも外してばっかりじゃないすか」と言いたげな弟子達。
「先週のは荒れたからなあ」
「でも、朝日杯はけっこう平穏な年が多いですよね」
「というと前走重賞勝ちのアドマイヤコジーンとエイシンキャメロンで決まりですかね」
「いや違うぞ。ロサードが本命だ」
「えっ、そうなんですか」と驚く弟子達。
「そんな驚くことはねえだろう。ちゃんと新潟の重賞も勝ってるぞ。それに朝日杯では強い サンデーサイレンス産駆。朝日杯では過去3頭しか出ていないが、そのうちフジキセキとバ ブルガムフェローが優勝しているぞ。今年はロサード1頭のみの出走。連は堅いな」
「確かに前走2着で復活の兆しが見えましたけど、勝ったウメノファイバーが阪神ではいいと ころなしで敗れていますよ」
「大丈夫だ。今度はちゃんと差し切りだ」
「では対抗は」
「リザーブユアハートよ」
「はあ」
「こいつも函館のチャンプだ。新潟は前が開かずの3着、前走は太目のこりで参考外。 となれば、函館のレースの再現だ」
「5枠の2頭、キャメロンとコジーンはどうするんですか」
「もちろん押さえておくぞ。枠の8−8のゾロメが勝負馬券で押えが枠の5−8ってとこだな」
「わかりました」と弟子一同。
「じゃ俺はこれでな」と何処へ去る師匠。


(弟子達の会話) 「ロサードか」
「新潟のチャンピオンって所詮ローカルチャンピオン。それに京王杯を勝ったウメノファイバー が阪神ではいいところなしで敗れているし、馬格も400キロそこそこでしかないし。サンデー 産駆ということぐらいしかいいとこないじゃないんですか」とS。
「そうだよな。京王杯3歳Sは、強いのが翌週の東スポ杯にまわって手薄なメンバーとなっていた。 そこで勝てなかったロサード、リザーブは狙いがかなり下がるな」
「もともと僕はこの2頭は消すつもりでしたから。中山のマイルは外枠が不利なんですから、 8枠にはいって余計要らなくなって感じですね」とS。
「まあ師匠のイチ押しなんだから素直に消していいんじゃないんですか」とT。
「というと5枠の2頭で決まりですか」
「そうだな。あと京都3歳Sを勝ったオースミブライトぐらいか」
「マチカネキンノホシが不気味ですね。先週スティンガーを連闘で使った藤沢厩舎ですよ。 1勝馬ですが勝算がなければ使ってこないですからね。前走の敗因は直線でソラを使ったため。 相手が弱すぎて直線先頭で1頭だけになっちゃたからなんですよね。今度は直線の短い中山、 先行勢も揃っていることですからゴール前ぎりぎり差し込めるように岡部が乗ってくるんじゃ ないんですか」
「そうか。でも1勝馬だからあまり期待するのもどうかだな」
「ええ、まあ毎年人気どころで決まっているレースですし、5枠2頭で堅いかもしれませんね」
結局、今週も師匠の本命を推す声は聞かれなかった。


(更新12/12)

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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えられる 範囲でお答えしたいと思います。