同時進行!!ウィークリー馬券物語
止まらない木ブルース

第20回:マイルチャンピオンシップ〜結果編

「師匠お見事でした」
「おお、まあな。さすがタイキシャトル。GTはGTでも国際AランクのGT馬よお。 他の馬とは次元が違ったな」
「師匠のおっしゃった通りシーキングはタイキを負かしに行ったために先行せざるを得なくなって、 ちぐはぐなレースになっちゃいましたね、距離適性を考えて普段通り後ろから行っていれば2着はあり ましたね」とS。
「その通り」
「キョウエイマーチはあのハイペースで飛ばしても2着集団には入っていましたから、 善戦といっていいんじゃないですかね。マウントアラタに絡まられなければ、 これも2着はありましたね。」
「キョウエイマーチは惜しかった。でも桜花賞馬の底力は見せてくれたな。 ロイヤルスズカは前走で出来上がっていて上積みがなかったなあ。いつもの追い込みが見られなか った」
「でもしっかり押さえたビッグサンデーが2着を確保しましたね」
「こういったダンゴ状態で強いのがサンデーよ。タイキを見ながら進んでいたから、 こりゃいかんと思ったがなあ。案の定、直線ではタイキに置いていかれちまった。だが、 そこから粘っての勝ちある2着。俺の読み通りだったな。まあ、本線であげてやれなく てすまなかったな」
「そんなことありませんよ。僕はタイキ−シーキングの国際GT馬同士のワンツーで勝負してました けど、師匠のサンデーを忘れるなのひとことを思い出して、ちゃんと押さえておきましたよ。それで少 しですがプラスにもっていけました。このGT戦線5戦3勝で勝ち越し中です」
「勝ち越し?」とSを睨む師匠。師匠はこれが秋のGT初勝利であった。
「いや、その、残り5戦すべて勝てば勝ち越しですよ。師匠なら朝飯前ですよね」
「所詮、この秋のGTはお前のような邪道な予想が当たる次元の低いレースが多かったからな」
「邪道でも当たったほうがいいけど・・・」と小声でつぶやくT。
「ところでお前はどうだった?」とTに尋ねる師匠。
「えー、あのー。はずしました」とT。
「いかんなあ。またどこそこの競馬新聞にだまされたな。シンコウやシーキング、 意外に穴人気のでたエイシンガイモンでも買ったか」
「えー、そんなところです」
「甘いなあ。俺のいった通りタイキに勝ちに行っちゃいかん。モノが違うんだからな」
師匠のあげた馬を避けて馬券を買ったT。まさか当たるとは・・・。
「うー」と唸るだけのT。
その後も延々と自慢を続ける師匠。
帰り際Tは思った。「師匠が買っても勝つタイキシャトル。こいつは化けもん以上だ。 次のスプリンターズSでは競馬生命を賭けて単勝勝負だ」


(更新11/25)

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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えられる 範囲でお答えしたいと思います。