「確かに2冠馬は誕生した」とS。
「強い馬が強い勝ち方をするのが菊」とF。
「確かにレコード勝ちという強い勝ち方だった」とS
「で、勝った馬の名は?」とF。
「その名はス、ス、スカイ、セイウンスカイ!」とS
「あちゃー。でも2着には来ましたよね」とT。
「いや、菊の2着って悲惨なんだぞ」とF。
「でも2番目には強いってことじゃないでうか」
「それがだなあ。そうは思っても実際そのあと泣かず飛ばず馬が多いんだなあ」とF。
「例えば?」とSがわざとらしく聞く。
「ホがつく馬といえば?」とF。
「ホワイトストーン!」
「あれも師匠に気に入られてたなあ。で、結局菊は勝てず2着。それでも2着ということで
その後人気はあったんだが、やっぱり勝てなかった」とS。
「僕もステージチャンプは菊2着で好きになったんですが、あのあと勝ったのは、確か日経賞と
ステイヤーズSぐらいだったなあ。それも1年に一回」とS。
「ヤシマソブリンなんかブライアンの2着だったのに2年間も勝てなかった・・・」
「ダービー馬ブルボンもその後引退、トウカイパレスやロイヤルタッチはどこにいっちまったんだ?」
とS。
「ダービーを勝ったスペシャルが、歴代菊花賞2着馬と同じ運命を歩んでほしくはないが・・・」
とF。
「でも師匠に気に入られてるんですからホワイトストーン化する可能性は強いんじゃないんですか」
とS。
「でもダービー馬だから、今後の成績が悪かったらすぐ引退するからそこまで悲観する必要はないだ
ろう」
「しかしこれでスペシャルの海外遠征も白紙ですね」とT。
「そうだよ。5冠どころか、有馬に全力投球してもう一冠とらなきゃ」とF。
「でも今回の敗因は調整の失敗。能力で2着には来ましたけどエモシオンとはアタマ差。これを立て直す
のは大変でしょうね。それにしてもエモシオンがもうちょっと頑張ってくれたら▲−○でとれてたんです
が・・・」と悔やむS。
「僕は元返しでトントン。面白いレースを見せてくれましたね」とT。
「この裏切り者。スペシャルの単は買わなかったな」
「あははは。学習効果ですよ。師匠が5冠馬だなんていうんですから」と今回はスペシャルウィーク勝
負を避けたT。
「で、来週エアグルーヴの登場」
「豊が乗れない・・・」
「ジャパンカップへの叩き台・・・」
「ただでさえ不安が多いのに、これで師匠の本命なら・・・」
無言になる弟子達であった。