同時進行!!ウィークリー馬券物語
止まらない木ブルース

第15回:天皇賞〜結果編


一同「・・・」
しばらく間を置いて「こんなことってあっていいのかなあ」と一番弟子F。
「アクシデント以外にサイレンスが負けるわけはないと思っていましたけど、まさかこんな大舞台で」 とS。
「前半1000Mが57.4。超ハイペースだがサイレンスにはチョット速いくらいでどうってことない タイムだよな。残りを60秒でいっても1.57.4の日本レコード勝ちだぜ。まともに走ったオフサイ ドが1.59.3だから5馬身は違ったなあ」とF。
「2着はスティゴールド。またGT2着ですよ。名前をスティシルバーに変えたらいいんじゃないん ですか。ブライト、ジャスティスは戦前からいわれたとうりステイヤーで府中の2000のような高速決着 は不向きでしたね。でも思うんですが、なんで春に3200でやった天皇賞を秋に2000でやるんですか ね。盾・天皇賞ということで、こういう2000に不向きな馬が付き合わされて、不本意な結果に終わって しまうのはちょっと納得がいきませんね」とS。
「そうだな。もともと秋天も3200でやってたんだが、春の天皇賞は長距離最強を決めて、秋天は中距離 の最強馬を決めようということで3200から2000になった経緯があるんだな。今の競馬は2000ぐ らいまでの距離はマル外が強いから、内国産限定の中距離戦ではもう最強とは言えないなあ。 ここは新たに中距離のGTを設けて、秋天は昔のように3200に戻していいんじゃないか」とF。
「なんかブライト、ジャスティスにはジャパンカップに向けての叩き台になってしまった感じですね それにしてもサイレンスは可哀相でしたね。馬券は損しても生きていてほしかったですよ」とS。
「俺は休日出社でほんの少ししか買えなかったから、どうってことなかったが・・・。 そういえばT君はサイレンス目一杯勝負といっていたね。まさか10万も飛ばした?」
「その件に関しては、否定も肯定も出来ません」とようやく口を開いた孫弟子T。
「ではその半分か?」
「うーん。半分ということはないなあ。あっ、いや、その件に関してはノーコメントです」
「僕は100円当たりましたから半分戻ってきました」とS。
「きたねーぞー。そうやって2週もセコ買いの万券が当たるなんて」とサイレンスで大撃沈したTが 怒りの表情で言う。
「俺は確か6−10を電話で委託した覚えがあるなあ」とSに向かって言うF。
「何を言ってるんですか。6は6でも1−6と、10は10でも1−10じゃなかったですか。 あっ、でもちゃんとボックスで買ってれば当たっていたんですね」とS。
「だから6−10と言っただろ。たしか10000ドル頼んだよな」
「10000×122×115円=1億4000万円!?なわけないでしょう」
「冗談、冗談。そう言えば師匠はあそこにうずくまったままだぞ」とF。
弟子達が師匠のもとへ向かう。
「師匠、師匠」
「ササササササ、サササササササササ、イイイイイ、イ、イイイイ」といつもの通り敗戦後ろれつ の廻っていない師匠。
「サイ。采の国サイタマ」
「アホッ」
「師匠またやっちまいましたね」
「うー、ススススズズズカー」
「そういや今日鈴鹿でF1だっけ。ハッキネン頑張れー!」
「ブブブ、ブライ、イイイ、トー」とわめきながら雑踏の中に消えた師匠。
「ブライト?。ブライト艦長、アムロ行きます!こいっシャア」
「なつかしいフレーズだな」

師匠の去った後の弟子達の会話
「師匠またやっちまったなあ」とF。
「まさかあのサイレンスまで消すとは。師匠の凄さをあらためて見せつけられましたよ」とS。
「好きなブライトをわざわざ対抗に落としてまでサイレンスに◎を打ったのになあ。そういえばサ イレンスがあのまま走ってりゃ、サイレンス−オフサイドで師匠とれてたんだよな。オフサイドの ヒモがスティゴールド。師匠が今回切った馬だぜ。とれない馬券でもなかったなあ。弟子として まだ修行が足りんなあ。それにしてもサイレンスがああなるとは・・・」とF。
「でもサイレンスを過大な負担を負わせたヤツがここにも」とTを見つめるS。
「な、な、なんですか。あーたもそうじゃないですか」とSに反論するT。
「でもドカンといったんしょう?」
「だからその件に関してはノーコメントです」
「ふーん」
「でも来週はスペシャルウィークの出番。いくんでしょ?」
「いやもう単はやめようかなと思っていますよ」
「あっそう」「へえー」とうなずくFとS。「こりゃスペシャルの頭は固い」と思う二人であった。


(更新11/2)

ホームページに戻る


この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。