同時進行!!ウィークリー馬券物語
止まらない木ブルース

第13回:秋華賞〜結果編

「エ・・アアア・・・デ・ジャ・ジャ・ヴヴヴー。のののりりぃ」
「師匠しっかりして下さい」
「ゆゆゆ・・・た・・・かが・・・ききき・・・た」
「えっ、どうしたんですか?」
「ススス・・ギノ・・キュー・・・キュー・・ティー」
「そんなの出てましたっけ?」と一番弟子F。
「馬群の中に消えていましたよ」と弟子S。
「ショ・・ショ・・・」
「しょうじょうじ?」と孫弟子T。
「いやハピネスだ」とF。
「あーハナ切ってテレビ馬と化してましたね」とS
「エエエ・・・ガオ」
「確かに師匠の表情にはエガオはない」とF
「でも4着で見せ場もありましたね」とS。
「ううう、あああ、おおおー」
「しっかりして下さいよ。我々だってはずしましたんですよ。ファレノから入ってもナリタルナパーク なんて買えませんよ」となだめるF。
「うー。そそ、そうか。お前達もはずしたか」
「ええ」と一同。
「というと金はないな」
「はい」
「じゃ俺は帰る」と弟子達に金がないと解るとさっさと帰ってしまう師匠。
「あれ。もう帰っちゃったよ」とF。
「じつは俺・・・。ちょっと買っていたんですよ」とS。
「なにを?」 「7−14。500円だけですけど」
「すごいじゃねえか。じつは俺もファレノの単を買っていたんでちょっとプラスになったよ」とF。
「僕はわけわかんないので降りていましたよ」とT。
「ファレノの軸は師匠の言葉で自信がありましたよ。ナリタを買ったのはともにブライアンズタイム産駒。 さらにファレノは先日亡くなったナリタブライアンの近親、ルナパークはブライアンの同じ大久保正厩舎、 馬主とブライアンずくしですからね。あとロベルト系の種牡馬に母の父がノーザンテーストというのはこ ないだ買ったシルクの馬と同じ配合ですからね」
「俺も師匠がエアに◎打っても、エアが2番人気なら買おうと思ったんだ。けど1番人気だろ。トライアル も勝って順調なGT馬を差し置いて惜敗続きの馬が1番人気っていうのは買われ過ぎの危険馬ってやつだな 。レース後のインタビューで豊も?って言っていたよ。こういう馬っていつも2、3着が多いんだよ。 クイーンSがうまく行き過ぎたのかなあ。そういえば8日間に3回もタイムを出してたっていうから 調教のやり過ぎもあったみたいだな。勝負どころで出てこれなかったのはそのせいか」 と冷静な分析のF。
「一応順調な滑り出しということでしょうか?」とT。
「そうだな。これからまだ9週も続くんだから、まず負けないことが重要だな」とF。
「一昨年に続き秋華賞はまた万券がとれたけど、その後は負け続けたから気を引き締めていきますよ」 とS。
「僕は来週のサイレンススズカで勝負かけますよ」とT。
「サイレンスで勝負ったって、単勝は2倍切るぞ」とF。
「それでも行きますよ」と頑固なT。
「でも当然師匠もサイレンスは買うんじゃないか」とS。
「えっ」と言葉に詰まるT。じつは師匠がエアに◎をつけたので秋華賞は降りたのだった。目の前で 見事本命馬エアが敗れるのを見て改めて師匠の偉大さを感じている。
「いや。その。まだ時間ありますからね。師匠の意見も参考にしてからでも遅くありませんね」
「そういや師匠のことなんだけど、春先はたまに当たっていたけど、まだ9週も残っているん だからなあ」とF。
「大丈夫ですかね」とS。
「まさか一時国有化か」
「それは破綻前ですか、破綻後ですか」
「うーん難しい。しかし破綻状態にあることは確かだ」
「会計上は破綻とは認識されません」
「みなさん大丈夫ですよ。近々、金融監督庁じゃなかった日本○販の審査があるじゃないですか」とT。
「そうかJRAカードの入会審査か」
「うーん」
「どうかしました?」
「カードのことなんだが。我々も審査は大丈夫なのか?」
一同「・・・」


(更新10/25)

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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。