同時進行!!ウィークリー馬券物語

第87話: 2003年:第 8回秋華賞(GT)


「最近株価が堅調ですね」
「GDPも高くなったし、短観もいい数字になってるね」
「景気って回復してるんですね」
「でも、オレ達には・・・」
そこへ師匠登場「何しみったれた話ししてるんだ」
一同「偉大なる師匠様、マンセー!」
「オレの言った通り馬券買ってりゃいつでも景気回復だぜ!」
「おっしゃる通りです。我々にも景気回復の果実を下さい」
「おお、じゃあ秋華賞当てて腹いっぱいにしてやるぜ」
「師匠様、マンセー!」
「牝馬クラッシック三冠への期待は、創られたJRAの陰謀か。 昨今スター候補が現れても、次々消えていく役者不足症候群。 ナリタブライアン級出現は無理、そこでスーパーレディ待望だ」
「ということはスティルインラブの三冠達成ですか!」
「スティルインラブは3歳牝馬として完成型、可能性は高いが」
「えー、高いが何ですが?」
「ふふふ、高いが荒れる秋華賞、人気の盲点◎オースミハルカの一発に賭けたい。 ○スティルインラブは対抗だ」
「オースミハルカがスティルの三冠阻止ですか!」一同驚きの声をあげる。
「今回何が逃げても超ハイペース、だが絶好の展開一人旅濃厚。 京都内回り先行有利は常識以前、ペースよりもリズムが重要。 好位抜け出し二冠馬のレースを壊すことは、お上が許さない。 先に行ける足を持つ▲ヤマカツリリーを含め、この三頭で勝負だ」
「アレ、あの馬の名が・・・」
「驚異の切れ味★アドマイヤグルーヴは、どう見ても展開が不利。 ゴール板過ぎてから飛んできそうだ。一応保険は掛けておくがな。 でも本当の期待はもう一捻り、△タイムウィルテルで大穴狙いだ」
「う〜ん、またしてもアドグルは届かないか」
「でもレースが見えたきたぞ」
「これで秋のGT戦線の種銭が出来たな。お前ら無駄使いするなよ。じゃあ オレはこれでな」と立ち去る師匠。


(弟子達の会話)
「一部に混戦という声もありますが」
「師匠のように、スティルとアドグルに本命をつけなければそうなるわな」
「では、まずはそのスティルとアドグルの検討を」
「まあ、スティルがローズSをちゃんと勝つか、どうにか形をつけてれば悩む必要もなかったわけだ」
「そうなんですよね。でも仕上げにちょっと失敗しちゃったんじゃないですか。これだけの馬ですし 大目標前にここメイチってわけにもいかないし、かといって人気被るのは分かりきったことだし。 ちょっとちぐはぐになっちゃったのかな」
「そうかもしれんな。能力はあるのはわかりこったことだし巻き返しは十分あるだろ。三冠の可能性 は高いとみるね」
「でも牝馬の調子落ちっていう言葉もありますしね」
「そこが悩ましいところだな」
「逆にアドグルは前走勝って春の出遅れ癖や折り合いなどの懸念を払拭しましたね」
「ただねえ、豊はまだ大丈夫とは言ってないんだよね。やっぱわからんようなこと言ってる。 今回はスタンド前の発走で観衆も大勢だし、馬がパニクらないとも限らんよ。それにトニービン が母父でしょ。京都コースの相性の悪さもあるしね」
「そう言われると不安になりますが・・・。でもここは勢いで突破ということで」
「次に師匠の本命オースミハルカは?」
「前走は重賞で古馬との初対戦で勝利ですからね。相手もファインモーションですから価値ある一勝ですね」
「でも、今回は先行勢も揃って展開が厳しそうだね。京都の内回り2000は先行有利なんだけど、 それを意識して逆にハイペースで先行勢が丸潰れってのがよくあるし。かといって、そう思って皆抑えて スローの前残りもあったりして、読むのが難しい」
「アンカツがローズSであんな逃げ方するから余計わからなくなりましたね。川島がどう乗るか。行くのか 行かないのか」
「そのアンカツのヤマカツリリーはどう?」
「ティンバーカントリー産駆というのがひっかかりますが、GT戦線ではすべて4着以内、距離も問題なしで すしね。あまり人気もないようですし狙って面白いかもしれませんね」
「だな。アンカツの出方しだいでこのレースがどうなるかって面もあるしね」
「他では、紫苑S組は?」
「勝ったレンドフェリーチェは折り合いを欠きながらも完勝。重賞経験も古馬相手にありますし。 けっこう穴人気なってますね。春のクラシック有力組とは未対戦。未知の力ってやつでしょうか」
「未知の力ならメイショウバトラーが一番かな」
「この時期、古馬混合1000万条件勝ちは3歳牝馬の重賞勝ちに匹敵するというますしね。 連対率100%。タイムも優秀で阪神2000の2分ジャストってローズSを1秒5も上回ります。 さらに、馬場差はありますが、2週後の神戸新聞杯で2着のサクラプレジデントが2分01秒ですからね。 タイムだけなら十分勝ち負けです」
「そのメイショウに勝ったベストアルバムはローズS3着」
「メイショウが負けたのは出遅れ。ローズSにしてもなんか漁夫の利っぽい3着。ヤネもナベですよ。 母父トニービンってのもちょっとイヤですし。先行総崩れなら出番があるかなって程度でしょう」
「他には」
「GT馬ピースオブワールドをお忘れです」
「故障してからぱっとしないね」
「休み明けでまたも馬体重減っちゃいましたし。ゴール前も止まちゃって距離も長いんですかね」
「京都の2000なら距離は平気でしょ。それより調子が戻ってるかどうかだな」
「まあ、こんなところでしょうか。三冠馬の誕生か。豊が阻止するか。平成5年レース中の事故で亡くなった岡潤一郎 騎手がGTを初めて勝ったリンデンリリーの仔ヤマカツリリーが最後の一冠を勝つか。その岡騎手のステッキを持った安藤厩舎の 川島・オースミハルカが最後の一冠を獲るのか見所がいっぱいですね」
「おお、見所いっぱいだ。だが、財布はカラッぽだ」
「そういえば今週はロト6で4億出たんですよ。来週もキャリーオーバーあって4億でるかもしれませんよ」
「なに4億だと!サンデーの馬買えるじゃねえか。豪遊もできるぞ!」
「でもロト6って競馬で言うと43頭立て6連複ですよ」
「えーと確率は???まあ、とにかく難しいってことだな」
「そう難しいです。それに43頭が等しく勝つ確率があるんですし。3連複も当てられない 我々にはまず無理です」
「諦めてどうする。師匠に43個の数字のうち37個選らんで貰って残った数字が当たりだ」
「そ、そ、それはそうなんですが、誰が聞きに行くんすか?」
「うーん、それが問題だ・・・」




(作成10/18)

ホームページに戻る


この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えら れる範囲でお答えしたいと思います。