同時進行!!ウィークリー馬券物語

第83話: 2002年:第47回グランプリ・有馬記念(GT)


「いやー、もう年末すっよ」
「で、今年は儲かった?」
弟子一同「・・・」
「来年こそは儲けたいなあ」
弟子一同「そうなればいいんだけど・・・」
「オレの言った通り買ってりゃ家でも建つぞ」とそこに師匠登場。
弟子一同「ゾス!」
「おお、元気でやってるか」
「はい!」
「よろしい。じゃあ有馬記念の勝ち馬教えてやるぞ」
「お願いします」
「◎ジャングルポケットは独りで勝負、これは現役最強馬の誇り。 ライバル達のホットな雰囲気 とは別世界で牙を研いでいる。叩き2戦目変わり身での強さは証明済み、年度代表馬は貰った。」
「あれ、ジャンポケっすか?」
「何か不満でもあるのか」と弟子達を睨む師匠。
「JCもジャンポケだったじゃん」と思う弟子達。「いや、いつも素晴らしい予想で 我を失っちゃったんですよ」
「確かにオマエらのレベルでは理解するのは難しいがな」
「一生懸命理解しますので続きをお願いします」
「よろしい。弱いと言われる5歳の代表○エアシャカールが密かに変貌。 その実力よりも人気、裏読みで 有馬の好走パターンに該当。勝負に対する闘争心を内に潜め、異次元のレース直線一気。」
「エアシャカっすか!」先ほどより大声を上げる弟子達。
「ふふふ、まさにオマエらの鶏のような脳みそじゃ考えもつかん予想だろ」
「有馬で復活して引退なんて 、なんて感動的なドラマなんだ!」と勝手によいしょする弟子達。
「まあ、あくまでも本命はジャングルだけどな」
「うーん、レースが見えてきたぞ!」
「次に狙うは、ファン投票第一位は▲ナリタトップロード。その人気の秘密とは。 この世代ほど名勝負を繰り広げ熱狂を与えてくれたファンからのお礼だ。 中山が鬼門?雨?、関係ない。願いは打倒幻のオペラオーよ」
「トプロっすかー!」とまたまた驚きの声を上げる弟子達。 「ヤネはナベっすよ」
「う、それは俺も気になる。しかし俺の力でなんとかしよう」
「そんなことしたらトプロが予後不良になっちゃうよ」と思う弟子達。「そりゃあ心強いすね」と師匠 をよいしょ。
「しかし、あの2頭の名がまだ・・・」
「まあ、焦るな。3才△シンボ リクリスエスは藤沢軍団を加味しても押さえまでだ」
「えー!」とぶったまげる弟子達。
「ということは」
「そうだ。ファインモーションは有馬の華。牝馬は散るのが運命だ」
「うーん」と唸りこむ弟子達。
「あははは、どうしたオマエのちっぽけな脳みそがショートでもしたか。 結局、ここも番外勝負の継続。夢を追い続けた者が笑うんだ」
「はー、わかりました。ほんと凄すぎる予想で我々の思考能力では まだ理解できてません」
「うー、俺は頭痛がしてきた」と別の弟子。
「まあ、一晩かけてゆっくり考えるんだな。まあ、オマエらにはちと難しかったかな。 理解できなくても落ち込む必要はない。俺を信じて馬券を買えばいいってことよ。 じゃあ、俺はこれでな」
と立ち去る師匠。


(弟子達の会話)
「ジャンポケはいいとしてトプロとかエアシャカとかどうかな」
「トプロは馬はいいとして、ヤネがナベに戻っちゃうからかなり戦力ダウンですよね。 それに今日の雨で馬場が渋るのもマイナスです。応援したい馬ですが苦しいでしょう。 エアシャカは本来は2000が一番合ってるんでしょうね。今年も好走しているのは 2000中心です。距離延長ですしヤネも乗り替わりなんでここは厳しいでしょうねは」
「まあ、復活は有馬のキーワードなんでエアシャカも復活して引退ってなことも ないことはないということで買えばいいだろうな」
「では、人気どころからいくとどうです」
「一番人気はファインモーションだな。まあ強いのわかるとして牡馬一線級と初対戦がどうかな」
「あとは揉まれた場合とか。このメンバーなら早めに仕掛けてくる馬もいるでしょうから。 ただ、それぐらいしか懸念材料ないんですよね。メンバー的にもライバルはシンボリクリスエスとジャンポケ ぐらいでしょ。十分勝ち負けと思います」
「まあ、その懸念でファインが負けるとすれば連はないな」
「そうですね。次にシンボリはどうです」
「JCは惜しかったけど、3歳馬に秋天、JC連勝は酷だよ。 安定味はあるしここは軸でいいんじゃないか」
「でも3歳の秋に古馬GT三連戦というのが気になります。JCは出遅れながらも3着と頑張りましたが、 JCを激走して有馬こけるっていうパターンってよくあります。近年はスペシャルウィークやオペラオー の例もありますが、シンボリが3歳でオペ、スペ級というのはちょっと疑問があります。それに 昨年のオペラオーでさえ、JCは速く走りすぎた反動で有馬ではこけてます。ファインもGT3連戦ですが、 一つ目は3歳限定、二つ目は牝馬限定と内容も楽でした。昔ファビラスラフィンも秋GT3連戦して 最後の有馬でこけてますが、これもJCの反動が敗因でしょう。ファインにはエリザベスの反動は考えづらいです」
「つーことは秋2戦目で楽してたジャンポケが狙い目か。疲れはないけど中山GTにはめっぽう弱いトニービン産駆だよ」
「確かにそれはその通りですね。藤田の一発に賭けましょう」
「3歳クラシック組はどうかな」
「ヒシミナクルは人気薄での菊勝ち、内容もファストタテヤマとハナ差です。夏場から使い詰めですしここでは 厳しいのでは」
「でも菊みたいなレースをするつもりらしいから楽しみだね。メンバー的にはスローかもしれないけど3コーナーあたり からこれが出てきたら他も行くしかないでしょ。勝ち負けはともかく菊花賞馬らしい走りを期待してるよ」
「ノーリーズンはどうです」
「菊花賞は落馬でレースしてないし、JCは落馬の反動で凡走、ということで有馬激走か」
「どうでしょうかね。シンボリとは3戦全敗です。逆転までは難しいのでは」
「他はなんかぱっとしないなあ」
「そうですね。まあ、三つ巴なんでしょうかね」
「で、師匠はファイン消しなんだから素直にファインからでいいんじゃないの」
「そうですね。悩む必要ありませんね」
「ところで一門の忘年会は有馬の日ではないんだぞ」
「え、破産でもしたんですか!」
「バカもん、それは禁句だ。単に東京大賞典が一門の最終戦になっただけだ」
「え、有馬で終わりじゃないんですか」
「そうだ。有馬で全額するわけにはいかんのだよ」
「いや、有馬で掏っても大井があるってことですよね。正月は豪勢に過ごせるってことですよ」
「それもそうだな。じゃあ有馬で大勝負してもへっちゃらってことだな。なーんだ、あはは」
相変わらずノー天気な連中である・・・



(作成12/21)

ホームページに戻る


この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えら れる範囲でお答えしたいと思います。