同時進行!!ウィークリー馬券物語

第82話: 2002年:第22回ジャパンカップ(GT)


「最近更新がないけど、どうした?」
「えー、単に怠けているだけです」
「そりゃイカン!!ちゃんと働け」
「いやー、だって無償ですよ。これって」
「馬が文句いうか!」
「うわー、ぼくは人間でしゅ」
「なにくだらんこと言ってるんだ、オマエら」とそこに師匠登場。
弟子一同「ゾス!」
「おお、元気でやってるか」
「はい!」
「よろしい。じゃあジャパンカップの勝ち馬教えてやるぞ」
「お願いします」
「現役最強馬がターフに復活。出来は万全、行き成り勝負態勢。 しかも春のライバルは不在、そう、◎ジャングルポケットに運も味方。 今回がベストウイン。追うだけ伸びる豪脚でジャパンC連覇だ」
「ジャンポケが、あのオペラオーでも出来なかった連覇っすか!」
「ふふふ、そうだ。春の雪辱だ」
「なるほど、ふむふむ。では、次をお願いします」
「外国招待馬に注目だ。弱いと言われた年ほど一転激走パターン。 昨年の○雪辱ゴーラン。その実力はキングジョージで証明済み。 ▲ファルブラヴは名誉よりもマネー、勝負に対する本気度が抜群だ」
「2、3番手が外国馬ですか!」
「今年はイマイチって声が大勢ですよ」と弟子たちから驚きの声が上がる。
「ははは、オマエらのことだからそうピースカ言うと思ったよ。だから オマエら一人前になれんのや」
「はあ、そうですか。精進がまだ足りないってことですね」
「そういうことだな。まだまだ足りんぞ」
「わかりました。ではそれ以外では何に気をつけたらよろしいでしょうか」
「逆に日本の有力馬、前評判ほど強いか疑問。微妙な危険兆候。 シンボリクリスエスは目標達成感、人気となる今回は怪しい。 今回は無印だ」
「シンボリを無印ですか!!」
「世界のペリエっすよ」ここでもまた弟子から驚きの声が上がる。
「だからオマエらは素人なんだよ。まあ、見てろよ。神のみぞ知る結果も オレから言えばお見通しさ」
「神!?」(「神は神でも貧乏神じゃねえか?」と思う弟子たち)
「なんて凄いんですか、師匠は!」と思いっきりよいしょする弟子たち。
「まあな。次いくぞ。△ナリタトップロードなんだが、中山が鬼門、雨?、 天運に見放されている。ちょっと重い印は打てないなあ」
「雨さえ降らなきゃいいんですけど」
「まあ、そう言っちゃイカンな。それならば、落ちるところまで落ちた 2冠馬★エアシャカールを狙うぞ。 モタれる癖は矯正不可能、闘争本能だけに徹し可能性半分」
「エア釈迦っすか」
「なんか久々に目の覚めるような予想を聞きました」
「師匠、ありがとうございました!」と弟子たち。
「予想ではない。予言だ。まあ、 結局、ここも番外裏勝負。 順調ローテーションの馬は消パターンってことよ。 じゃあ、俺はこれでな」
と立ち去る師匠。


(弟子達の会話)
「なんだかんだ言っても面白いメンバーになりましたね」
「そうだよな。ジャンポケが間に合わなかったり、シンボリが クラシック路線でここパスしてたら寒いレースになってたけどな」
「2年前の三冠も揃ってますよ」
「エア釈迦とアグネスフライトか。まだまだ一線の6歳トップロード、 最強世代の4歳ジャンポケ、世代交代を見せつけた3歳シンボリクリスエス。それに比べて最弱世代呼ばわりだもんな。 なんか可哀相な・・・」
「じゃあレース検討いこうか」
「ええ」
「まず日本馬。1番人気はシンボリかな」
「そうでしょうね。タニノギムレットも引退。ノーリーズンも神戸新聞杯で完封。 さらに古馬GT制覇ですからね。それにヤネは世界のペリエ。こりゃ人気でますよ」
「だよね〜。センスもいいしね」
「怖いのは3歳で秋天勝ってJCに行った藤沢厩舎の馬と言えばバブルガムフェローですよ。 JCでは惨敗。理由は外国の馬見てビビちゃったとかいうじゃんないですか」
「でもこの馬は外国産馬だから平気じゃないの」
「あ、そうでしたね。じゃあやっぱり本命ですかね」
「次はジャンポケ。マンハッタンカフェ引退後世代のエースとして頑張ってもらわないと」
「でも休み明けでいきなりGTですよ。この馬、休み明けってほとんど勝ってないし、 それに中山GTでのトニービン産駆の成績も悪いのも気になります」
「そうなんだよな〜。まあ、そこは豊マジックでどうにかしてもらおう」
「トップロードはどうですかね。枠もいいし雨さえ降らなければチャンスありと見ます」
「今年、GU3戦3勝。負けたレースもGTの2、3着。素晴らしい成績なんだよね。 ヤネも四位だし勝ってもおかしくはないな」
「次は、前走落馬のノーリーズンいきましょうか」
「シンボリとはもう勝負付け済んじゃったって感じもあるけどね」
「ただ、シンボリとの2敗は、 レース中の骨折と病み上がりが敗因で、勝負付けが済んだというのは言い過ぎか もしれませんよ。前走は競馬してませんから疲れてないですし。一方シンボリは、この時期に 古馬GT2連戦でキツイはずです」
「シンボリが人気ならこっちもってことか。父は大レースで強いブライアンズタイム。 中山で一発あるかもな」
「あと日本馬だとマグナーテンがいますが、さすがにこのメンバーじゃ楽に行かせないでしょう。 ちょっと荷が重いですね」
「オーシャンはどうよ」
「先に行けば目標になるし、後ろから行けば有馬のような好走はあっても 勝つまでは厳しいのでは。やっぱメンバー揃ってますからね」
「そうだな」
「外国馬はどうですかね。まず師匠お奨めのゴーラン。遠征慣れはいいんですが、意外にJC2回目の 外国馬って好走してないんですよね。JCだけじゃなくて他のレースでもそんな感じもしますが」
「じゃあインディジェナスもいらんな」
「まあ、それはもともといらないような気もしますが」
「ファルヴラウはどうかな」
「3、4走前のイタリアで早いタイムで勝ってますね。日本の高速馬場にも 対応できそうです。近2走はロンシャンで力を発揮出来なかったと見れば中山での 変わり身もあり得るかもしれません。ヤネはデットーリですしね。穴と言っては失礼 かもしれませんね」
「ふーん、それそうかもな」
「高速馬場対応と言えば、サラファンも早いタイムで走ってますね。 ただ、前走は短距離使ってるんで?って感じですが」
「そういやそうだな。次にブライトスカイあたりはどうよ」
「3歳の牝馬で海外遠征ですからちょっと厳しいのでは」
「タイムも目立ったものはないし、ここでは苦しいかな」
「まあ、いろいろまとめて検討してましたが、師匠が重要な啓示をされてますね」
「シンボリが無印ってことか!」
「そうです」
「ただ実はオレもあんまり買いたくないんだよ。 3歳で秋天、JC連覇というと4歳で達成したスペシャルウィークやオペラオーを超えちゃうもんな」
「やっぱりそう思います?」
「そうだよなあ。で、師匠と弟子の意見が一致するということは」
「・・・」
無言になる弟子達であった。



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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えら れる範囲でお答えしたいと思います。